1. 「スポーツ共創時代の体育を捉えるワークショップ」
自分なりの「スポーツ共創時代の体育」を捉えていただくワークショップです。横浜市立白幡小学校の実例を見ながらスポーツをつくる時代を共創的に捉えることが目的です。(実際にスポーツはつくりません。)<捉えてほしいこと>スポーツを含め「共創の時代」とはどんな時代か?その時代に求められる「体育教育」とはどんなものか?<こんな方におすすめです>授業や事業等でスポーツ共創を取り入れたい方、活用したい方。スポーツ共創時代を知りたい方。考えたい方。玉置哲也(たまき てつや)横浜市立白幡小学校主幹教諭未来の体育を構想するプロジェクトメンバー。日頃より、実践研究を通じて、子どもがどのように学ぶかということを問い直し、子どもたち一人ひとりが自己選択・自己決定しながら学ぶことができる学習の在り方を模索している。
犬飼博士(いぬかい ひろし)運楽家、運動会協会理事ビデオゲーム開発、ゲームeスポーツプロデューサーの経験を活かしスポーツを作る「スポーツ共創」を提唱。スポーツ庁との官民連携プロジェクトにて「スポーツ共創ワークブック」WEBサイト「スポつく」「スポーツ共創人材育成ワークショップ」等を行なっている。日本科学未来館「アナグラのうた」等の科学展示も手掛ける。
2. 基調講演「STEAM“S”教育としての超人スポーツ」稲見昌彦氏
東京大学教授/超人スポーツ協会共同代表
3. 「新たな技術融合型競技の実装に向けた試行」
新たな技術の影響を受け,変わりゆくであろう体育教育或いはスポーツ教育に対し,現場 レベルでの実装手法の検討,制作サイドのあり方の検討を行う。超人スポーツ競技の一つ,「スライドリフト」に用いられる全方向移動型電動アシスト移 動体,スライドリフトは,人間にはできなかった新たな身体動作を実現し,下肢の自由不 自由を問わず,誰もがこれまでに起こしたことない自身の身体の可能性への拡張体験を獲得できる。新たな技術がもたらす身体動作に対する経験は,机上で得られる想像を超え, 身体を動かす行為自体を考えるきっかけになる。 上記を一例として,デジタル教育同様に拡張が進む可能性がある新たな身体の捉え方に関 し,教育としての価値を検討し,当該器具を実装/制作する両サイドにはどのようなリテラシーが必要であるかを検討する。
安藤良一氏
(一社)超人スポーツ協会ディレクター/AXEREAL(株)代表取締役社長
4. 『哲学対話~「問い」との出会いを体験しよう~』『哲学対話』とは、複数人が同じテーマについて、「問い、考え、語り、聴く」営みです。哲学するためのあなたの「問い」を探しませんか「問い」は、語りたかったこと、語れずにいたこと、語っていけないと思っていたこと、をあなたの中から導き出します。1人ひとりの「問い」は、学校や教育という枠を超え、様々な人の「智」を繋ぎ、未来の体育、学校、教育、社会を創ります。
安本志帆(CLAFA)× 今辻宏紀(横浜市立保土ケ谷小学校)
5. 「発達障害から未来の体育を考える」文部科学省の調査によると、小中学校の通常学級の6.5パーセントの子どもたちが発達障害の可能性があると言われており、学校現場においても大きな課題になっています。他方、これまで発達障害(ASD、ADHD、LD)は、コミュニケーション面や問題行動、学力などに注目が集まっていましたが、研究が進み、また当事者自身が発表する機会が増えていくことで、「身体」や「感覚」に凸凹があることが明らかになってきました。2017年には、身体の不器用さに注目した発達性協調運動障害(DCD)に関する学会が設立され、また、脳の研究から、運動が発達障害、認知症、うつ病などの改善、集中力や記憶力の向上など、広範囲にわたって脳の機能を改善する可能性が示されており、発達障害に対して運動でアプローチすることの是非や方法が体育の重要な論点となると思います。発達障害から体育を考えることは、そもそも人の発達に運動がどのような効果があるのか、ということから捉えなおすことであり、発達障害という枠を超えて、体育の可能性を探求することにつながっていきます。そんな話し合いができたらと思っています。おそらくこのテーマにご関心がある皆さまは、熱く話し合える相手が身近におらず、どちらかというと地域で孤立気味なのではないかと思います。この場は、地域を超えて、有志と出会い、学び合うことができる貴重な機会だと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。酒井重義。NPO法人judo3.0代表理事。推定60万人いる発達凸凹の子供たちに運動を届けるためには地域のスポーツクラブの門戸を開く必要があると考え、全国に約9000ある柔道クラブ(部活動を含む)に注目、スポーツ現場における凸凹の子供たちの指導ノウハウを開発して、2018年から全国各地で「発達が気になる子が輝く柔道&スポーツの指導法ワークショップ」を開催しています。
6.「旅せよ!体育 ~グローバル教育をスポーツで~」グローバル化対応した教育づくりがいま大きな課題になっています。この点、英語教育などに大きな注目が集まっていますが、実は、人と人の関係は「非言語」のコミュニケーションが大きな割合を占めます。異国で一緒にスポーツをすると、言葉が通じなくても仲良くなれること、さらには生徒が大きく成長することは、多くの人々が知っていることですが、この点の可能性について語り合う機会はなかなかありません。そこで、このワークショップでは、世界がグローバル化し、様々な国の人々と働き、生活する社会に向かっている今、改めて、スポーツを言語が異なる者の同士の非言語コミュニケーションとして捉えなおし、グローバル教育としての体育の可能性について語り合います。
フィギアスケートの紀平梨花選手はN高校の生徒としてネットで授業を受けているそうですが、何処にいても学べるようになったとき、人は何処に行けばいいのでしょうか?自宅?オンライン教育が進めば進むほど、子どもたちは異国に移動して学ぶようになると思います。では英語ができないと異国に行けないのか!?すべての子供がグローバル社会で育つ環境として、まず異国でスポーツをして、友達ができてから英語や世界のあれこれを学ぶ教育をつくりませんか?
酒井重義 NPO法人judo3.0代表理事「大人になるまでに世界中に友達が100人できる教育」が未来の教育であると考え、その方法として、日本から世界に普及した柔道の非言語コミュニケーションの効果に注目。既存の競技スポーツは国内トーナメントで上位入賞しない限り海外に行くことができないシステムになっているため、日本のローカルな柔道クラブと各国のローカルの柔道クラブを直接つなげ、ローカナルなクラブの生徒同士の国際柔道交流をサポートしています。
7.『体育×ICT』で体育の可能性を拡張しよう」
新しいICTの利活用が体育の可能性を大きく拡張する!
これまでの体育学習におけるICTの利活用は,
「お手本の動画を確認して,参考にする」
「自分の姿を映像に撮り,参考にする」
「作戦ボード・学習カードの代わりにする」
など,どちらかというと副読本的,評価ツールとして活用されてきました。今回のワークショップでは,新たな「運動の可能性を拡張する」という視点で
①取り組んだ実践を紹介し,
②実際にプログラミング機器(MESH)を使って
参加者の皆さんで実際に遊びを考えてみようという取り組みを行います。
千葉大学教育学部附属小学校
永末大輔(体育)×小池翔太(ICT)
8.「学校の『壁』を体育授業から考える」「やるしかない授業」から「やりたい授業」への第一歩
~「壁」へのアプローチの手がかりを見つける~
閉鎖的、変化できない・・・
学校をそのようにしている「壁」は何か。
結局どうしようもない?できる範囲で工夫するしかない?
本当にそうでしょうか。
「難しさを感じていた原因はこれだったのか」
「こんな解決方法がありそうだ」
そんな発見や気付きが生まれる空間を共有しましょう!
【内容の詳細】
①事前アンケートを元に、皆さんが体育授業を行う際に感じているやりづらさや難しさを共有します。
②事前アンケートから担当者が作成した構造図(何が問題か―どこに問題があるのか―なぜそうなったのか)を元に、「壁」について参加者の皆さんで対話し、考え、深めていきます。
~事後~
今回の内容を手がかりに、参加者の皆さんが各現場で「壁」に対してアプローチしていけるようになると良いと考えています。SNS上でグループを作成し、情報共有や実践報告をしたり、実践をサポートしたりしていきます。
松下祐樹 埼玉県立吉川美南高等学校
9.「組んでも危なくない 「組ダンス」 の 提案!危険と指摘され続けている「組体操」。それを単に禁止、制限するのではなく、もっと前向きな形で発展させようと挑戦した実践を紹介します!
岡本 和隆 所属:板橋区立板橋第三中学校小林 大介 所属:高崎市立並榎中学校
10.「救命教育のこれからを考えよう」救命教育の可能性を追究してみませんか?~目の前に倒れている人がいたら、どうしますか~心肺蘇生法の講習を行う学校は増えてきていますが、それだけで終わっていませんか?そもそも、人を助けるということはどういうことなのか、立ち止まって考えてみませんか。実際に子どもたちと一緒に行った授業を再現し、参加者の皆様で救命教育のこれからを考える場としたいと思っています。
江部紀美子(お茶の水女子大学附属小学校 養護教諭)