フジ住宅の裁判訴訟の行方はいかに!?
フジ住宅裁判情報

フジ住宅の訴訟と裁判 第10準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

” 4 顕わになった本件訴訟の本質、原告の目的
原告側と異なり、被告らは思想そのものの当否を議論したいわけではありません。思想や信念の違いが埋まらないのは、やむを得ないことです。
被告らとして指摘したいのは、今回の原告の主張により、本件訴訟の本質や原告の目的が、「特定の思想に対する抑圧」であることが顕わになったという点です。
原告が述べるところは、「被告今井は『大日本帝国』の思想を信奉する者」で、「被告今井が信奉する思想は非常に危険なもの」であり(原告第19準備書面10、12頁等)、そういった危険思想に基づく資料を自ら経営する職場内で多数配布することは職場環境を悪化させるもので違法だというものです。
その主張の本質は、「今井の思想が危険だから広めるな」というものであり、職場環境云々は、実は従たる要素に過ぎません。
もし仮に、今井が配布していた資料が、左派とか革新の思想傾向のものであったならば、原告は決して違法だとは主張しないでしょう。原告の言う「正しい」歴史認識というものに則った資料は、職場環境を悪化させないからです。
しかし、それは露骨なダブルスタンダードであり、フェアな法律論とは言えません。特定の思想表現に対する、訴訟を利用した抑圧です。
政治的な意見や言論に対し、危険思想などとレッテルを貼って弾圧するようなことは決して許さないというのが、現行憲法の表現の自由のはずです。
 
5 大阪弁護士会の勧告について
原告のなした人権救済申立に対して今般大阪弁護士会がなした勧告の内容には、被告らは承服できません。人権侵害があったかどうかは、今後この裁判で判断されることです。
ただ、弁護士会の今回の勧告書においても、「確かに、被申立人による上記資料配布は、申立人を被申立人の職場から排除することや申立人の人格権を侵害することを直接の目的とするものではなく、また、配布された文書を申立人が受領することが強制されていた事実は認められない。」と事実認定がされている点は正当かつ重要ですので、ここで付言しておきます。

                                    以 上”

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” 3 今井の有する思想そのものに対する非難に対して

今回の原告準備書面で書きぶりが最も激烈なのは、今井の意図する「自虐史観の払拭」というものに対する思想的な面からの非難です。

原告は、「世界の歴史学の認識」だとか「日本及び世界の歴史学者が認める歴史的事実」として、典型的な東京裁判史観にそのまま則った戦前の日本に対する批判をなしていますが(原告第19準備書面8頁以下)、「世界の歴史学」とか「日本及び世界の歴史学者」とは一体何を指しているのでしょうか。世界と日本のスタンダードとなっているそのような史観や歴史的事実が、本当にあるのでしょうか。

太平洋戦争の評価に関して言いますと、戦勝国が敗戦国日本の戦争犯罪を国際法を無視して一方的に裁いた東京裁判においても、判事の中で唯一国際法の専門家だったインドのパール判事が、開戦に至るまでの経緯を仔細に検討し、「ハルノートのようなものつきつけられたら、モナコやルクセンブルクでも戈をとってアメリカに立ち向かうだろう」と述べて、A級戦犯の被告人全員に対する無罪判決を出し、後世においても評価されています。そのパール判事も歴史修正主義者なのでしょうか。

また、原告は、大日本帝国と戦後の日本国は別であるという前提で、今井の思想を弾劾しますが、今井としては、戦前の日本と戦後の日本の同一性も否定するような議論には全く同意できません。江戸時代以前から、明治期、大正期、戦前、戦中も含めて、我が国の父祖が必死に築いてきたものの積み重ねの上に今の日本の繁栄と平和があると謙虚に受け止め、感謝すべきというのが今井の考えです。”

 

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” 平成27年(ワ)第1061号 損害賠償請求事件

 

令和元年7月18日

 

大阪地方裁判所堺支部第1民事部合議C係 御中

 

被告今井光郎訴訟代理人

弁護士         中  村  正  彦

 

被告今井の方から、今回原告が出されました第19準備書面への今後の反論内容として予定しているところを簡単に述べさせていただきます。

 

1 問題ある文書が半年間で約400個も存在するとの主張に対して

原告は、2013年の2月から8月と10月に配布されただけで、385個のヘイトスピーチないし人種的民族的差別を助長する記載のある問題文書が存在したと主張しますが(原告第19準備書面3頁)、「問題がある」というのは原告が一方的に決めつけて数えあげた結果に過ぎません。原告が指摘する記述は、国家間の歴史的政治的課題や、現代韓国の実情やエピソードを題材とした政治的意見論評であり、差別言論ではありません。言葉狩りをするのではなく、一つ一つの記述の文脈と真意が丁寧に吟味されるべきです。

 

2  教科書展示会への参加の「勧奨」が違法評価される基準

原告は、本件での教科書展示会への参加の「勧奨」について、退職勧奨が違法となる場合を「せいぜい態様等において、社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な勧奨行為があったような例外的な場合にのみ」と限定的に判断した下関商業高校事件の最高裁判例の基準を用いて評価することは、場面が違うのだから不当であると主張します(原告第19準備書面7頁)。

しかし、「退職」という労働者にとってその地位を失う最も重大な行為に関する勧奨ですら、違法とされる場面はそのように限定されるのです。

「教科書展示会への参加」を「退職」と比べたとき、前者の方が重大性は低いことは明らかですから、教科書展示会への参加勧奨が違法とされるのは、下関商業高校事件の基準よりもさらにいっそう狭く限定されるのではないでしょうか。”

 

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” なお、日本経済新聞の記事(丙33)によれば、ハーバードの研究者が唱えた「心理的安全性」、すなわち「この職場なら何を言っても安全」という感覚を構成員が共有することにより、職場としてより高い成果をあげ続けることが研究により判明しているとのことである。また、同記事によれば、カリフォルニア大学の研究で、「自分は幸福だ」と感じている人はそうでない人より仕事の生産性が31%高く創造性は3倍になることが分かったとのことである。被告会社は、まさに「心理的安全性」を高めること、社員が「自分は幸福だ」と感じられることを根本において経営を行っており、被告会社がこれまで受けた表彰の数々からすれば、まさに日本におけるこの点のリーディングカンパニーと言うことができる。本件資料配付も上記基本方針の中で行われているのであり、「業務に直接関係がない」として法が資料配付を規制するようなことになれば、従業員の幸福感を高めようとする企業に対する萎縮効果を生むことになり、ただでさえ世界の中で低いと言われる我が国における従業員の幸福感を高めようとする動きを阻害することになりかねないのである。

 

                                    以 上”

 

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” そして、かかる原告からの指摘および質問に対し、植木副部長は「主戦場」に対する否定的評価が書かれた論説文を資料として送ることによって答えている(丙30の1~2 植木副部長のメール及び添付資料)。このように、植木副部長は、「主戦場」の評価について自らの見解は原告の見解とは異なる旨表明しているものの、原告による見解の表明自体については一切批判等を行っていない。

このように、政治的問題について異なる見解を表明しあえる職場環境において、法が介入して一方の見解の表明を規制する必要はないものであり、またそのような介入は結果として一方の見解に与することとなる危険なものであって厳に慎むべきである。

 

3 日々の業務と直接関わらないことを理由に違法とはなり得ないこと

これまで繰り返し主張してきたとおり、被告会社においては、「明るく元気にイキイキ・のびのびと仕事上も人生上もやってもらう」ことが何より大事で、それがひいては会社の発展につながるという考え方を強く持ってそのための施策を種種実施しているのであり、それが被告会社を大きく成長させた源であり、被告会社の大きな特徴でもある。だからこそ、被告会社においては日々の業務と直接は関係しない資料が配付されることもあるし、「質問表」においても、業務上の悩み等だけでなく、個人的なことでも書いて貰って良いとされているのである。日々の業務とは直接関係がないという理由で資料配付等が違法となってしまえば、それは被告会社の存在自体を法が否定することに等しいのである。

この点、原告自身が、上記質問表において、慰安婦問題を扱ったドキュメンタリー映画に触れてその視聴を勧めるという、日々の業務とは直接関係しない記載をしているのである。これは、自ら好ましいと考える政治的見解から作成された映画を他者に視聴してもらい、理解してもらうことにより、自らのストレスや不安を軽減しようとするものに他ならず、その意味では原告も、日々の業務に直接関わらないことであっても自由に相談してもらえば良いという被告会社の姿勢を理解し、その理解に基づき被告会社の制度を利用しているのである(丙31 植木副部長からの回答に対する原告からのメール)”

 

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” 平成27年(ワ)第1061号 

損害賠償請求事件

 

準備書面10

 

令和元年  7月  4日

 

フジ住宅株式会社訴訟代理人

弁 護 士  益  田  哲  生

 

  同    勝  井  良  光

 

      同    中  井     崇

                         

 

1 被告会社における「質問表」の制度

被告会社においては、社員が「質問表」に質問事項を記入し、上司に提出するという制度を実施している。この「質問表」の制度は、社員が「明るく元気にイキイキ・のびのびと仕事上も人生上もやってもらう」ことを目的としており、業務上の悩み等はもちろんのこと、個人的なことで困っていること、悩み、ストレス、不安等を書いてもらって構わないということになっている。

 

2 自由に自らの政治的見解を表明できる職場環境

原告は、2019年5月7日付けの質問表(丙29)を、直属の上司である植木副部長に提出したが、その中で「主戦場」というドキュメンタリー映画の視聴を勧めた上で、「副部長は、上の人が言うことに疑問や矛盾を感じていないのでしょうか?そのとおりにしていたら、みんな幸せになれると本気で思っていますか?」と問いかけている。

この「主戦場」というドキュメンタリー映画は、慰安婦問題等の政治問題を扱っており、原告の認識では被告会社における「上の人」の見解と対立する立場から描かれたもののようであり、恐らくは原告の見解と親和的な作品であると考えられる。原告は、そのような作品の視聴を上司である植木副部長に勧めた上で、被告会社における「上の人」の見解には疑問や矛盾があると指摘しているものである。

この原告自身が提出した「質問表」の内容がいみじくも示しているように、被告会社においては、ある政治的立場・見解が一方的に強制されてそれに反する見解の表明ができないような環境にはなく、社内で配布される資料等における見解と対立する意見であっても、自由に表明することができる環境なのである。”

 

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フジ住宅の訴訟と裁判 第9準備書面

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”  2 また、被告会社においては、人事評価システムは社員個人の成長を促すシステムであると考え、成長が著しく、意欲・熱意のある社員を正しく査定できるよう制度設計している。

具体的には、上司からの評価だけでなく、同僚や部下からの評価も取り入れる「360度評価制度」を導入し(丙26)、また定期的に役職者を集めて査定会議を行い、公正な査定ができるよう査定評価の在り方について話し合う機会を設けている(丙27 樺山副部長査定会議感想文)。

そして、そのような慎重な評価を経て役職者となった者は、さらに広い視野と見聞が求められ、昇格に伴い教育書籍が配布されている(丙28の1~2 連絡文書)。

 

                                      以 上”

 

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”  3 経営理念感想文の内容については多岐にわたっており、例えば丙21の1の1通目(松山陽一取締役作成)は視察研修会の感想が中心である。その中で、被告今井が配布した「日本で一番大切にしたい会社」について一部言及がある。
2通目(内田裕二社員)は、銀行から被告会社に出向していた内田社員から見た被告会社の特徴であり、その中で「何のために働くか?どういう子供に育てたいか?等は漠然としか考えておりませんでしたし、日本人として誇りを持つという価値観はほとんどゼロに等しかったので、配布いただいた書籍やDVDで一つ一つ勉強させていただきました」との言及がある。
3通目(上野真嗣社員)は、営業を担当して初めて契約に至るまでの経緯が示されており、被告今井が配布した資料についての言及はない。
このように、全社員宛に配布されている経営理念感想文においては、被告今井が配布する資料について言及する記載があってもごく一部であり、その内容を見ても何らかの問題があるようにはおよそ思えない。
 
第7 被告会社における教育制度・社員教育制度について
 1 被告会社においては、社員に「仕事に遣り甲斐、生き甲斐を持ち、プラス思考で明るく元気にイキイキと仕事」をしてもらうことを第一に教育制度を用意している。具体的内容としては、研修制度、会長・社長への質問会、通信教育制度等があり、そういった教育制度の一環として、教育書籍の配布がある(丙26 ホームページ抜粋)。
原告は盛んに配布文書の大部分が「業務と関係のない資料」である旨主張するが、社員が人生のあらゆる場面において自信を持ち、自己肯定感を持つようになってもらう事が国家に貢献できる仕事につながり、ひいては会社の発展につながるという観点からすれば、すべて業務とつながっている。このような形で育成された社員の総合的な力によって、被告会社は現在の成功を見ているのである。”

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” 第5 資料配布や教科書展示会への参加を希望しないと表明した者の数

 1 資料配布を希望しないと表明した者の数

全社員宛の資料については、配布を辞退する旨の申し出を行っている社員は存在しない。

被告今井が部門長・所属長宛に配布した文書について、各部門長・所属長が担当部署において配布する際、どれくらいの数の社員が配布を辞退する旨の申し出を行っているかは、会社としては把握していない。

ただし、原告が所属する設計部においては、平成25年11月時点で95人の社員のうち原告を含む12人が配布を辞退している。

 

 2 教科書展示会への参加を希望しないと表明した者の数

会社としては、何名が参加を希望しない旨表明しているかは把握していない。しかしながら、相当数の社員が参加を希望しない旨表明しており、実際多数の社員が参加していない。

 

第6 経営理念感想文の配布の方法等について

 1 経理理念感想文は、全社員個別に対し、110名分の文書合計2分冊を毎月配布している。

 

 2 全社員に配布する経営理念感想文の選定は、被告会社の現代表取締役社長である宮脇宣綱が代表取締役社長に就任した平成21年以降は同人が行っている。選定の基準は、①「真似・イズ・マネー」(良い先達のしていることを真似ることで、自分も立派な人間に近づくことができ、それが業務上の業績向上につながるという意味)、②「活用できる」(書かれていることが、具体性があり、実地に有効に活用できる内容であること)、③「モチベーションアップ」(読んだ人の業務や日常生活におけるモチベーションが上がるような、前向きな内容であること)というものがあり、社内では、3つの観点を「マ・カツ・モ」と呼称している。

原告が本件訴訟で問題としている経営理念感想文も、これを読んだ者が、自身も真似や活用ができたり、モチベーション(そこには会社の名誉を背景とした愛社精神も含まれる)を高めたりできるといった効能が期待できると宮脇社長が考えて選ばれたものなのである。”

 

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”  2 教科書展示会への参加の促しを開始したのは、平成25年である。

教科書展示会への参加促しも、個々の社員によってはその信条に反する可能性があることは会社として認識しており、そのため強制ではないということを繰り返し繰り返し周知している。

原告から甲11の申入れがなされた際は、検討の結果、すでに原告は平成26年以降教科書展示会に参加していないので、特段対応は必要ないと判断している。

 

第4 資料配付のシステム

 1 被告会社内で配布する資料のうち、経営理念感想文については、全社員に毎月提出させて、後述するように社長が110名分を抜粋して毎月全社員宛に配布している。

 

 2 また、部門長・所属長を対象に被告今井が配布している資料があり、これについては専ら被告今井が配布する資料を決定している。

そして、部門長・所属長の中では、被告今井から配布された資料を自ら担当する部署で配布する者があり、原告が所属する設計部においても植木副部長の判断で配布している。もっとも、原告については平成23年10月に配布不要との申し出があったため、それ以降は原告を配布対象から除外している。

 

 3 なお、それ以外にも被告今井が全社員宛に配布する資料があるが、これについては専ら被告今井が配布する資料を決定している。”

 

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フジ住宅の訴訟と裁判 第9準備書面

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”  3 確かに、被告会社が全社員宛に配布した経営理念感想文等の中には、原告にとっては意に沿わない内容があったかもしれないが、それは自らが愛着を持っている勤務先会社が訴えられたことに対する意見・感想という性質上、やむを得ないことである。そもそも、原告も、その支援団体と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する自衛措置によって不快感を持つことがあっても一定程度受忍すべきである。

そして、本件において配布された経営理念感想文等においても、原告は一度も名指して批判を受けたことはなく、裁判を起こしてからも、関係する部署にいる者以外、未だに誰が原告なのか、大多数の社員は知らない。

以上のことからすると、本件において提訴に関する意見が記載された他の社員の感想文等を社内配布したことは、原告にとって受忍限度内にとどまり、相当性が認められると言うべきである。

 

第3 資料配布開始の時期等

 1 社員に対して公私の充実や成長につながると思われる資料を配布することを開始した時期やきっかけは、被告今井が主張するとおりである。

なお、配布する文書は、個々の社員からすればその信条や嗜好と合致しないものが含まれていることは被告会社としても認識しており、そのため、配布文書を読むのは強制ではなく、読みたい者だけ読めば良いということを繰り返し周知し、配布を希望しない旨の申し出があれば配布対象から外すという配慮を行っている。

原告から甲11の申入れがなされた際は、検討の結果、配布文書を読むのは強制ではないことを再度原告に伝えることとしている。この点、原告の主張からすれば配布そのものをやめるべきということになるのであろうが、多くの社員は文書の配布が自らの成長等につながっていると感謝しているのであり(丙25 行動日誌)、原告のみからの申入れを受けて配布をとりやめることなどできないものである。”

 

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” 第2 提訴に関する意見が記載された他の社員の感想文等を社内配布したことの必要性・相当性について

 1 この点については、被告準備書面5・14~15頁において詳細に主張しているが、あらためて再度主張しておく。

 

 2 被告会社社員から提出される経営理念感想文等のうち、他の社員の参考になったり、有益であったりと被告会社が判断したものについて、全社員宛に配布するということは、従前から行われていたことである。

そのような中、特に本件訴訟が提起された直後と、被告会社が対外的に本件訴訟についての見解を発した直後は、社員にとって大きな関心事であったこともあり、本件訴訟についての感想・意見が書かれた経営理念感想文等が数多く提出された。被告会社としては、このように数多く提出されている本件訴訟に関する記載をあえて全社員配布の対象から外すこともかえって不適当であるし、本件訴訟提起の報道および原告側支援者の活動によって社員に不安と動揺が広がる中(原告側支援者が行った「ヘイト企業」などのレッテル貼り・印象操作によって、これに対抗しなければ社員の士気が大幅に低下し、企業として存続することすらできなくなる可能性があった)、他の社員が本件訴訟について考えていることを伝えることは社員を元気づけるものであるし、被告会社にとっても社員に誇りをもって仕事をしてもらい、士気の低下を抑えるという観点から有益であると考え、その一部を全社員配布の対象としたものである。したがって、本件においては、提訴に関する意見が記載された他の社員の感想文等を社内配布する高度の必要性が存したものである。”

 

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”  2 被告の主張

判例上、退職勧奨そのものは違法ではなく、例外的に社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な退職勧奨行為について不法行為が成立しうるとされている(下関商業高校事件-最判昭55.7.10判タ434号172頁、日本アイ・ビー・エム事件-東京高判平24.10.31労経速2172号3頁等)。

この点、当該退職勧奨を違法とする多数意見と適法とする反対意見が3対2で分かれた上記下関商業高校事件は、社会的相当性の逸脱の有無に係る限界事例と考えられるが、同事件は、地方公務員である市立高等学校の教員に対する市教育委員会による退職勧奨が、4か月間に11回あるいは5か月間に13回にわたり、1回あたり20分から2時間強に及んだという事案であった。また、上記日本アイ・ビー・エム事件では、「具体的な退職勧奨の態様の相当性」について、「退職勧奨の期間、回数等」が相当であったか否かに加え、各回における退職勧奨の際のやりとりや、退職勧奨がなされて以降の電子メールでのやりとり等を個別に検討し、相当性の有無を検討するという手法が用いられており、結果として、すべての原告についてその相当性を肯定し、退職勧奨に違法性は無いと結論づけているところである。

この点、本件においては、上記のとおり被告会社は原告に対し300万円の支払いと引き換えに退職するという選択肢を提示したに過ぎず、一度も退職を求めるようなことはしていない。また、植木副部長とのやりとりは1回に過ぎず、これに要した時間も僅か18分程度のことであった。しかも、原告が勤務を継続する意思を表示して以降は一切上記選択肢について言及していないのであって、およそ被告会社の行為が違法とされる余地はないものである。”

 

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” (5)「2(2)原告には退職すべき理由がなく、本件退職勧奨は申入れをしたことに基づいていること」と題する項について

否認する。

原告の勤務態度に特段問題がなかったことは被告会社も同じ認識であり、したがって被告会社として原告に退職して欲しいなどという考えは一切なかった。しかしながら、原告から甲11による申入れがなされ、そこにおいて被告会社で勤務することが精神的に大変苦痛であるとの訴えがあったが、社員が公私共に充実感をもって働けることを何よりも重視している被告会社にとっては、そのように苦痛を感じている社員がいること自体看過できない問題であった。しかしながら、原告が訴える内容からすると、原告自身が被告会社から直接何らかの攻撃を受けているということではなく、会社の社風自体がストレスになっているという趣旨と理解できたため、そうであれば原告に充実感をもって生きてもらうためには、社風が原告にとってストレスとならない他の会社に移籍することも選択肢の一つではないかと考えたものである。ただ、すぐに他の勤務先が見つかるかどうかも分からないため、生活保障の観点から300万円の支払いを提案したものである。

これまで具体的証拠をもって示してきたとおり、被告会社は社員の幸せを何よりも重視し、そのためにあらゆる努力を惜しまないところが非常に特徴的な会社である(丙24の1~3 ヘルスマネジメント格付最高ランク、テレワーク先駆者百選総理大臣賞、健康経営銘柄2019、健康経営優良法人・ホワイト500)。このため、原告から申入れがあった際も、社員である原告のことを親身に考えた結果、原告の年間給与を超える300万円という破格の金額を提案したものであるが、その提案をもって被告会社が原告の退職を望んでいるように受け取られたのであれば、被告会社にとってまことに心外である。

なお、既述のとおり原告が大阪弁護士会に行ったという人権救済申立ての事実を被告会社が初めて知ったのは2015年10月9日のことであり、それより前に行われたやり取りが「大阪弁護士会へ人権救済申立てをしたことを理由して行われたもの」であるはずがない。”

 

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” 記

 誤: 原告 びっくりもですけど

    植木 しんどいなあと     (原告書面83頁)

 正: 原告 びっくりもですけど

    植木 びっくりもですけど?

    原告 しんどいなあと

    植木 しんどいなあと

 

(3)「1(3)小括」と題する項について

否認する。

まず、そもそも原告が大阪弁護士会に申立てを行った事実を被告会社が初めて知ったのは、2015年10月9日に大阪弁護士会から書面で通知が届いた時である。したがって、「原告の直属の上司たる植木氏を利用して、原告に圧力を加え、人権救済申立てを取り下げるよう原告に求めるなどした」などというのは、全く事実に反する。

電話面談における具体的やり取りから明らかなように、植木副部長は、原告が行った甲11の申入れを受けて、管理職として原告の悩みやストレスの具体的内容を把握して必要な対応をとりたいとの想いから原告に電話したものである。しかるに、原告は電話をかけてこられることにプレッシャーを感じるなどと述べ、植木副部長の想いと平行線をたどっていることが見て取れる。

 

(4)「2(1)植木氏による電話面談での退職勧奨」               

2015年8月10日に植木副部長と原告とが内線電話で話したこと、そのやり取りの具体的内容が概ね原告書面88頁後ろから10行目~93頁4行目のとおりであることは認め、原告がやり取りの内容を要約した部分については否認する。

原告は「申入書についてのやりとりをやめたい旨訴えたにもかかわらず」と主張するが、具体的やり取りのうちどの部分がそれに該当するのか不明である。

この日のやりとりは、全社員が年2回提出する評価表のコメントにおいて、原告が「しんどいです」と述べていることを受けて、このままであれば原告は精神的につらい状況が続くのではないかとの配慮から、会社から300万円を受け取って退職するという選択肢を示したものである。そして、「別にやめてほしいんじゃなくて、根本解決しようと思ったら」という植木副部長の発言からもうかがえるように、会社として積極的に退職して欲しいとの意思を示したものではないし、「一つは現状のままこのまま勤められると」として、このまま勤務を継続するという選択肢も示している。したがって、「原告に対し、退職を求め促す行為に及んだ」というのは事実に反する。”

 

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” 平成27年(ワ)第1061号 

損害賠償請求事件

 

準備書面9

 

平成31年 4月 26日

 

フジ住宅株式会社訴訟代理人

弁 護 士  益  田  哲  生

  同    勝  井  良  光

  同    中  井     崇

                         

 

第1 退職勧奨についての認否・反論

原告第6準備書面の「第3 原告に対して申入れ等に対する圧力がかかったこと及び退職勧奨がされたこと」と題する項(82~93頁)において、原告が「退職勧奨」を受けたとの主張がなされている。かかる主張が、当該「退職勧奨」を請求原因事実に追加する趣旨であるかどうかは不明であるが、以下、念のため認否・反論しておく。

 1 認否

(1)「1(1)社内改善申し入れ及び人権救済申立ての経緯」と題する項について

原告が甲11による申入れを行い、被告会社が甲57の回答を行ったことは認め、その余は不知ないし否認する。

 

(2)「1(2)植木氏との電話面談」と題する項について

2015年3月20日に原告が所属する設計部における上司にあたる植木副部長と原告とが電話面談を行ったことは認め、「植木氏に呼び出される形で」というのは趣旨が不明のため認否を保留する。

原告が主張するような具体的やり取りがあったことは概ね事実であるが、下記のとおり反訳が不正確な部分もある。”

 

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フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

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”4 代表取締役社長宮脇が選択する経営理念感想文の選定基準について

本件訴訟で一部問題とされている経営理念感想文は、被告今井ではなく、被告フジ住宅の代表取締役社長である宮脇宣綱が、ここ10年近く選定している。

その選定基準については、被告フジ住宅準備書面9に譲る。

なお、経営理念感想文の意義については、被告今井第5準備書面5頁以下でも詳論したところであるが、被告フジ住宅における非常に重要な経営のツールであり、経営文化の具体化の一つである。ごく部分的な感想文や、その断片的な記載を拾って当否が評価されるのではなく、被告フジ住宅が丙第21号証の1ないし12で平成26年9月分以降の1年分を全て証拠提出しているので、全体像が正しく理解されたうえで法的評価の対象としていただきたいと被告らとしては考えている。

                                  

                                    以 上”

 

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フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

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”2  公益性と両立している社員個人や会社にとっての意義
上記のような公益性や公益目的が資料配布にはある一方で、社員や会社の側にスポットを当ててみても、業務そのものに限らず、社会で問題となっている事象について、社員に正確な知識や、偏りのない見識をもってもらうことは、社員自身のためにも、その家族のためにも、そして会社のためにもなる、というのが被告今井の信念である。すなわち、真実の歴史を知り、日本人としての誇りを取り戻すことは、個々の社員の自信や能力を高めることにつながり、さらには愛社精神を高めることにも直結し、社としての業績も上がると被告今井は確信している。実際、そのような確信を実践することで、被告フジ住宅は成長してきたのである。
そして、社員やその家族、関係者、顧客、地域を大切にしそれらの利益になるような経営をすることが、社会や国のためにもなるというのが、被告フジ住宅の理念であり、それら多層多様な要素が全てリンクしているというのが被告今井の経営思想である。そういった考えの総体を分かり易く述べると「世のため、人のための働き」ということになるが、被告今井による資料配布や教科書関係の活動もそういった一心から出たものなのである。

3 客観的な評価として
前記1及び2は被告今井の主観的な思いを基礎にしてなした説明であるが、そういった思いに対しては、そういった思考方法や経営手法には共感できない、同意できないといった批判が原告側からなされるのではないかと思われる。しかし、それは好き嫌いの次元の問題であって、違法適法などと線引きするべきものではないと考えられるという点は、被告今井第7準備書面9頁以下で述べたところである。
また、被告今井の資料配布とか教科書関係の活動は、客観的、憲法論的に考えても、重要な意義がある。国、社会、国際関係などの情勢の動きや変化を受けて、随時、民間のさまざまな場所で政治的、社会的な意見発信がなされるのは、民主国家において極めて健全かつ必要なことであり、まさしく表現の自由の意義の根幹であるといえるからである。
原告は、自身が入社してから数年間経った後、被告らが変わってしまったというような指摘をなすが、社会情勢の変化も踏まえたうえで、被告今井のそのときどきの関心事項も反映しつつ、社員への啓発のテーマが変わっていくのも自然なことである。一貫していないことが問題とされるとすれば、それも妥当とはいえない。
そもそも原点に帰ると、民間会社において、思想的なものを伝播しようとしてはいけないというのは、間違った考えであると思われる。なぜならあらゆる経営理念は一つの思想だからである。社員教育や啓発については当然、経営者の裁量もあるし、柔軟に変化し発展していくのが私企業の生命である。「態様」が過度であったときに問題となりうるとしても、本件ではそのような事情はない。”

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”第2  資料配布の意思決定の仕組み等(事務連絡2(4)の点)
1 被告今井が選択する配布資料について-社会情勢の反映であること-
被告今井が配布する資料の選択基準については、被告今井第7準備書面11頁以下で述べたが、その決定の仕組みとしては、被告今井が熟慮のうえで選択し配布を決定して指示するというのが基本であり、特に、合議して意思決定する等の複雑な手続があるわけではない。
被告今井がどのような考えや契機から配布する資料を選択、決定するのかという点について補足すると、被告今井は、都度都度思い立って独自の思想や教養を社員に伝達しようとしているというよりは、むしろ、その時期ごとの国レベルで注目されている課題、国際情勢、社会の関心などを反映しながらテーマを選択して、社員に確かな情報や知見を伝え、その啓発の機会を提供しているというのが正確である。
例えば、従軍慰安婦に関する資料を被告今井が配布したのも、その時期にそのテーマが、対韓国情勢の中で展開を見せ、非常に我が国の内外で大きな話題になっていたからであって、被告今井が独自にその問題を長年追究してきたからではない。被告今井としては、「日本国に強制連行された少女らが慰安婦という性奴隷にさせられ、天皇に贈呈された」などという虚構がいまだに韓国により国際社会に喧伝され、アメリカの高校の教科書にも事実のように書かれている現状があり、そのことが理由になって在米日本人の子女がいじめられているというような報道を目にして、「自分たち日本人にふりかかっている火の粉を払うような思い」で、せめて自分の身近な人たちに真実の歴史を伝えようとしたのである。従軍慰安婦以外のさまざまなテーマについても、同様である。
原告側には大いなる誤解があると思われるが、被告今井は、本来的に反中反韓などではないし、近年、急に右傾化したということでもない。自身の変化というよりも、社会情勢の変遷を受けて、例えば、尖閣問題などの国内外の出来事の展開などにより、国の将来を憂うべき社会状況が近年生じていたため、「国がおかしくなっているぞ」とか「不当に貶められている日本を何とかしないと(放っておけない)」という思いから、意見や情報の発信が増えたのである。”

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”3  原告の申し出を受けた際の検討
事務連絡記載の「原告の申し出」とは、2015(平成27)年1月6日付で原告代理人から被告らに送付された申入書(甲11)による申入れのことと思われる。
この申入れは、①ヘイトスピーチと評される文書の配布、②社員に対し配布物に関する意見を聞き回答を求める等の行為、③教科書アンケートへの参加の促し等の労働契約上の指揮命令権限を越えた指示命令を行うこと、④種々の署名活動、意見表明活動の促し、その結果の公表等、⑤以上に類する一切の行為の停止を求めるものであった。
被告らにおいてはこの申入れを検討したが、①については、社としてヘイトスピーチを許容、促進する方針もその事実もなく、社内でそういった表現活動がなされているとの認識はない、②については、業務命令を通じて社員の精神的自由に違法に干渉する方針もその事実もなく、業務命令によって業務と直接関連性のない配布物に対して社員の意見を強いることもない、③については、社会的な活動への参加についてはあくまでも社員の自由意思に委ねられており、業務命令や強制はない、④については、署名活動等についても、参加や署名の公表については、個人の自由と同意に委ねられており、業務命令や強制はないという結論であった(その個々の理由は、この訴訟におけるこれまでの被告らの主張と同じである)。
被告フジ住宅は、上記の検討結果と、申入れの趣旨に応えることはいたしかねるという回答を、代理人弁護士による平成27年1月21日付回答書をもって原告に対してなした(乙21)。”

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”呼びかけ文書には、
○「念の為ですが、本件、決して強制ではありません。業務との兼ね合いもあると思いますし、希望される方のみで結構ですので、『是非の日本の教育の為にやってあげよう!』と思われる方は、宜しくお願い致します。」(乙20の1)
○「今回参加のご意向が無い方については、ご返信は不要です。念の為ですが、本件、強制等では全くございません。あくまでもこの取り組みにご賛同頂ける方のみへのお話です。」(乙20の2)
といったアナウンスが繰り返されている(証拠提出したのは一部に過ぎない)。
 経営理念感想文としても、社員から、
○「決して強制されることなく、『自分自身も何かできることをしたい!』と思う人には具体的で効果的な取り組み方法を教えてくださいます。」(乙20の3)
○「本件に関しましては全く強制ではなく、本年で協力したいと思う方だけで行うことが重要であり、業務が忙しい中、無理して参加するものではありません。」(乙20の4)、
○「会長のご指導のもと(決して強制ではなく自由意志でということを何度も仰ってくだった上で!)、当社からたくさんの社員の方がアンケート記入に行っておられました。」(乙20の5)
といった自由参加が大前提であったことを明言した感想が寄せられ、感想文集に収録されて配布されている。
さらに、被告今井は、配布書類では呼びかけはなすものの、直接個々の従業員に接して、協力するよう説得などを行ったこともない。”

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”(3)従業員に対する影響の検討
被告今井は前記のような純粋な思いから社内で教科書展示会への参加の呼びかけを開始したが、その参加自体は業務ではなく、また社員個々人の思想信条もあるのは当然のことであるので、社員に業務として参加を命じたり強いたりできるものではないことも十分に認識していた。
そのため、呼びかけと合わせて、あくまでそれは任意の協力要請であり、応じる応じないは各人の自由であることも、都度都度で周知していた。
たとえば、甲第9号証の呼びかけ文書(平成27年)を見ても「念のため強制ではありませんので、、、」と示され、従業員の任意であることが明示されているし、甲第27号証の呼びかけ文書(平成25年)を見ても、「『育鵬社』の教科書が採択されるように、是非アンケートにご記入いただければと思います。」というように、業務命令ではなく「お願い」という形で伝達されている。
平成25年は、原告も含めた設計監理課の社員に対し、植木副部長から展示会への参加を呼びかけていたが、その中では参加したくない場合は不参加の意思を表明してくださいと伝えられている(甲55、被告フジ住宅準備書面2・11頁以下参照)。
今回新たに提出する平成27年の参加呼びかけ文書や参加した社員の経営理念感想文を見ても、任意であることがよく分かる。”

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”(2)開始の時期ときっかけ
被告今井が被告フジ住宅内で、教科書展示会への参加の促しを行ったのは、平成25年、平成26年、平成27年の3年間であった。
平成25年は小中学校の教科書採択の年ではなかったが、平成26年は4年に1度の小学校の教科書採択の年で、平成27年は4年に1度の中学校の教科書採択の年であった。
平成25年6月後半の教科書展示会への参加の促しを被告今井が開始したきっかけは、記憶を辿ると、その年の春ころかと思われるが、知人の教示や文献などから、中学校や高等学校の歴史教科書における南京事件の記載の有り様を知ったことであった。検定に通った教科書の多くは、「日本軍が、南京において、女子、子どもを含む多数の人を殺害した」というような書きぶりであり、戦後のプロパガンダで喧伝されてきたいわゆる南京大虐殺が歴史研究により否定されていることを知っていた被告今井としては、史実に反することが教科書に書かれていることに驚くとともに、こういった教科書を使って教育された日本の子どもたちは自国や自分たちに誇りも持てなくなり、その健全な成長に悪影響を及ぼすだろうと、愕然とし、かつ深く憂慮した。
教科書展示会という制度があることも知った被告今井は、史実の曲げられた教科書により子どもたちが自虐史観を植え付けられて誇りや自信を失うことにならぬようにという思いから、平成25年の教科書展示会の時期に向けて、同年5月ころから、教科書展示会への参加の呼びかけを社内で開始したのであった。被告今井は、自身でも、同年6月14日ころ、岸和田市と泉佐野市に会場があった教科書展示会に行ってみたところ、そのあまりの閑散ぶりに困惑し、大切な教科書の問題についての、市民・府民の関心の低さや、行政の周知の意欲の乏しさを何とかしたいという思いをいっそう強め、社内での呼びかけを継続した。
被告今井の教科書に関するこうした活動は、資料配布でも述べたところであるが、特定の政党支持を求めるような政治活動などではなく、むしろ「社会活動」や「社員の啓発」と呼ぶべき公益的な試みである。”

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”2  教科書展示会への参加の促し
(1)教科書展示会制度
 改めて説明すると、教科書展示会は、昭和23年の検定教科書制度の実施に伴い、教科書の適正な採択に資するため、教科書の発行に関する臨時措置法(教科書発行法)により設けられた制度である(同法5条等)。
各都道府県の教育委員会が実施主体となって、例年、6月後半の2週間程度を中心にして、全国1200か所以上で開催されており、前年度の教科書検定に合格し翌年度に使用される教科書などが展示されている。
小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教科書が展示対象となるが、どの程度の教科書が展示されるかは、展示会ごとにさまざまなようである。
公立小中学校では各教育委員会が複数社の教科書から採択した1冊が教科ごとに児童生徒に配布されるが、教科書展示会では、同じ教科でも何種類かある教科書を見比べることができる。
義務教育課程である小学校及び中学校については、都道府県教育委員会が設定した教科書採択区域ごとに、4年ごとに教科書採択が行われ、一度採択された教科書は4年間同じ種類のものが使用される。高等学校においては、そのような広域採択制のようなシステムはなく、各学校ごとに、各年度ごとに教科書が採択されている。”

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”(3)開始のきっかけと従業員に対する影響の検討
前記のとおり、問題とされる資料配布の開始時期は特定することは困難であるし、被告今井の主観としても、何かしら特定のきっかけがあって、ある時期から急に踏み込んで一定の内容の資料の配付を開始したというわけではなく、そのときどきの社会情勢を踏まえた気づきや問題意識、社員の啓発と社会貢献の意欲などにも応じて、配布する資料を選択してきた(後記第2の1、及び、被告今井第7準備書面11頁等参照)。
従業員に対する影響の検討の点も、会社の中枢の取締役5人のうち2名がもと在日韓国人で、うち1人は部長昇進後に帰化している事実からも分かるとおり、もとより被告らには、在日韓国人を批判したり排除したりする意図はないため、文書配布の「マイナスの効果」として社員の誰かを傷付けるという認識はない(被告フジ住宅準備書面8・5頁等)一方、業務と直接関連しない資料や情報については、閲読や感想の叙述はあくまで任意ということを周知徹底している(被告今井第7準備書面9頁等参照)。
被告今井は、「社員がその見識や人間としての器量を高めるきっかけになれば」という思いで資料を配布しているが、その提供の態様は「よければ、1行でも2行でも読んでもらって、もしピンとくることがあれば」というレベルのもので、閲読の義務などは課していないし、閲読したかのチェックや、共感の強制なども全くないのである。
なお、付言すると、被告フジ住宅をいわゆる「傾向企業」(思想的なものを打ち出してそれに賛同することを前提として従業員を採用する企業)のようにとらえることも、実情に沿わない。被告フジ住宅は、本業の不動産事業に日々邁進している普通の企業である。その事業運営の中で、資料配布等を通じて、社員に啓発や社会参加の機会をときに提供する場面があるというだけであって、一定の思想傾向を全面的に打ち出しているというような理解がされているとすれば、大きな誤解である。”

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”2 配布している文書のうち、「中国・韓国の批判を主たる内容とする文書」の量的割合について
 
(1)まず前提として、被告会社には、「中国・韓国の批判を主たる内容とする文書」を配布しているという認識はまったくない。そのような発想を持ったこともない。
被告会社会長である被告今井の信念として、戦後の日本人が自らの国に誇りを持てないことが社会に大きなひずみを生みだしているところ、それは東京裁判に象徴される第二次世界大戦戦勝国の措置によって日本人に植え付けられたいわゆる「自虐史観」が主な原因であるから、自らの国に誇りを持つためには「自虐史観」を払拭する必要がある。被告会社としても、社員の人間的成長を最も重要なことと考えており、それなくして会社の発展は無いというのが基本認識である。社員が人生のあらゆる場面において自信を持ち、自己肯定感を持つようになってもらう事が何よりも重要である。自らが住む日本という国を愛さず、国に対する否定的な感情を強く持ちながら、最終的に被告会社の目指すところの一つである国家に貢献できる仕事が出来るとは思えない。この観点から、戦後日本において多くの国民の自己肯定感情の障害となってきたと考える「自虐史観」の払拭に役立つと思われる文書を配布している。このため、日本人がどういう歴史的経緯で「自虐史観」に捉われることになったかを指摘したり、日本が戦前近隣諸国に対して行った行為に関して、「自虐史観」においては語られなかった事実や評価を記載したりした文書が配布されているのである。”

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フジ住宅の訴訟と裁判 第8準備書面

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”平成27年(ワ)第1061号 

損害賠償請求事件
原 告  
被 告  フジ住宅株式会社 外1名
 
準 備 書 面 8
 
平成30年 9月 28日
大阪地方裁判所堺支部第1民事部合議C係 御中
 
 上記当事者間の頭書事件について、被告フジ住宅株式会社は、次のとおり弁論の準備をする。
 
被告フジ住宅株式会社訴訟代理人
弁 護 士   益 田 哲 生
  同     勝 井 良 光  
  同     中 井   崇
                        
1 採用時における「社風」の説明
 
準備書面6においても述べたとおり、被告会社は「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」ということを経営理念としており、被告会社の「社風」を説明するとすれば、上記経営理念にしたがって、営利のみを追求するのではなくより大きな視野において貢献しようとする姿勢に尽きる。そして、この経営理念については社員の採用時に説明している(丙20 教材リスト)。
 なお、誤解のないよう念のため述べておくが、被告会社において「日本民族重視」などという社風は存在しない。実際、すでに述べているとおり、被告会社の取締役には在日コリアンであった者が2名含まれているところである。”

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フジ住宅の訴訟と裁判 第7準備書面

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”第3 「本件訴訟提起後の、被告らによる原告に対する報復的非難、社内疎外」について
原告が指摘するところの本件訴訟提起後の資料配付行為は、被告会社準備書面5において詳細に述べたとおり、本件訴訟提起後にこれを伝える報道がなされたり、原告の支援団体によって被告会社が「ヘイトハラスメント」を行っているなどという喧伝が繰り返しなされたりしたことにより、被告会社の対外的イメージが悪化し、社員に動揺が走って士気が低下する現実的危険が生じたため、その対処としてなされたものであって、「報復的非難、社内疎外」ではない。
被告会社が主張しているのは、「被告会社が表明した見解の内容や、社内配布された経営理念感想文等に書かれた本件訴訟に関する社員の意見の中に、原告の意に沿わないところがあったとしても、訴訟の対立当事者である以上、立場や見解が異なるのはむしろ当然のことである。」「原告も、その支援団体(原告自身も集会に参加し、会報に自己の主張を掲載するなど一体となって活動している)と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する被告会社の自衛措置によって仮に不快感を持ったとしても、一定程度受忍すべきである。」ということである。
しかるに、原告は被告会社の行為が「報復的非難、社内疎外」であると決めつけ、そのことを前提に「被告らは、原告がこうした非難にさらされ、社内で孤立することも『甘受すべき』、『当然』、『受任すべき』などと開き直っているのであって、極めて悪質をいわざるを得ない」(68頁)などと被告会社を非難しているのであり、それこそ「かみ合っていない議論」と言わざるを得ない。
 
                                以 上”

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”「被告今井の指示する政治的文書により、原告の属性に対し敵対的環境が形成され、原告の人格権やプライバシーが侵害されていれば」という記述からすると、前記「人種差別・民族差別を助長する文書の配布行為」の主張と同様、被告らの文書配布行為によって原告の在日コリアンという属性に対する差別的言動が蔓延する職場環境が形成され、それによって原告の人格権やプライバシー権が侵害されたという趣旨のようにも読めるが、政治的文書の配布によってなぜ在日コリアンに対する差別的言動が蔓延することになるのかの説明がない。
また、「労使関係等不均等な力関係における一方的かつ継続的に配布される評論を受領しないという対応は不可能であるから、業務とは関係のない政治的文書を職場において配布する行為自体、労働者の自由な人格権を侵害する」という記述からすると、見たくもない政治的見解の閲読を事実上強制されることが原告の人格権を侵害するという趣旨にも読めるが、被告会社準備書面3の10~11頁に述べたとおり、被告らの配布する文書を閲読するかどうかは各従業員の自由であることは周知されており、原告自身、自らを配布対象から外すことを申し出て、それ以降文書を受領していないのである。原告はこの点について何の反論も行わないまま、依然として閲読を強制されたかのような主張を繰り返しているのである。
 
4 「教科書アンケートへの動員行為」について
原告は、「原告が、その活動に参加を拒否したことを理由とする不利益処分等を受けることがない場合でも、事実上政治動員することに等しい方法で教科書アンケートへの参加を動員する行為は、労働契約上の義務を超えた行為への動員であり、それ自体で違法性を帯びる」と主張するが(原告第14準備書面63~64頁)、結局のところ被告会社の具体的にいつ、いかなる行為をとらえて違法であると主張しているのか今に至るも定かでない。
これも被告会社準備書面3の12~13頁に詳しく述べているとおり、原告は平成26年以降教科書アンケートへの参加をしていないのであり、自ら参加をするかどうかは自由であることを認識していたものである。原告の主張によれば、参加自体は自由であっても誘いかけること自体が違法であるという趣旨にも読めるが、それがなぜ違法になるのかの説明はない。"

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”   被告会社は、「本件文書配布行為により在日コリアンに対する差別的言動が職場内に蔓延するというようなことがあれば、『在日コリアンとして人種差別・民族差別的言動にさらされずに就労する権利』が侵害されたということもあり得るが、かかる事実はないし、原告からもそのような主張はされていない」とする(被告会社準備書面4の12頁)。しかし、本件文書配布行為により被告会長・被告会社・同僚等による人種差別・民族差別を助長する言論が職場に蔓延していたことについては、すでに原告第11準備書面25頁以下で述べたとおりである(また、この点については、板垣意見書6頁でも触れられており、「職場環境の醸成効果」と表現されている)。また、原告自身も、「韓国」「韓国人」に対する攻撃が一緒に働く人々によって次々に表明されることで、ストレスを感じさせられており、明らかに原告にとって敵対的な職場環境が形成されていた(板垣意見書20頁)。以上のように、本件資料配布行為により人種差別・民族差別を助長する言論を職場に蔓延するという効果を有していたものである。」
 
3 「政治的見解等の配布行為」について
原告は、「政治的文書の配布対象が、配布に反対する特定の個人に向けられたものではなくとも、被告今井の指示する政治的文書により、原告の属性に対し敵対的環境が形成され、原告の人格権やプライバシーが侵害されていれば、配布対象が誰か無関係であり、配布態様が強制の要素が存在しなくても、労使関係等不均等な力関係における一方的かつ継続的に配布される評論を受領しないという対応は不可能であるから、業務とは関係のない政治的文書を職場において配布する行為自体、労働者の自由な人格権を侵害するから、大多数の労働者が、同意していても特定の個人に対する人格権侵害が成立すれば、違法と評価される」(60頁)と主張するが、その意味するところを読み解くのが非常に困難な記述であり、今もって何がどういう理由で違法であると主張するのかを明らかにできていない。”

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”そして、被告会社の従業員が提出した経営理念感想文等において、一部に必ずしも適切とは言い難い表現が含まれていたとしても、当該文書全体の文脈もあわせて考慮すれば人種差別的とまでは言えないものがほとんどであり、少なくとも職場に「人種・民族差別を助長する言動が蔓延」しているとまではおよそ言い難い。
被告会社には、既に述べたとおり役員に元在日韓国人が複数存在しており、被告らの人種差別を許さないという姿勢は常日頃から職場内にも浸透しており、従業員らもこの点は十分理解していた。したがって、被告らが配布する文書のごく一部に原告が指摘するところの人種差別的表現が仮に含まれていたとしても、それによって人種差別・民族差別が助長され、職場内に「人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延」するような効果が発生するような結果にはならないのである。その意味で、被告らに差別意図がないこと、そのことを普段の姿勢から従業員も理解していたことは、職場環境配慮義務違反が認められるかどうかの判断において重要な考慮要素となり得るのである。
(4)なお、原告の損害賠償請求が認められるためには、被告らによる文書配布行為によって職場内に「人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延」することになった結果、原告個人が損害を被ったということが必要になる。この点、原告自身、「人種民族差別的な職場環境」が、すなわち「原告に対する敵対的な職場環境」であると主張している(原告第14準備書面20頁)ことからすると、原告は、やはり自らの属性である在日コリアンを差別するような表現が蔓延する職場環境が形成されたことによって損害を受け、その賠償を請求しているということになる。
この点について被告会社は繰り返し指摘してきたが、原告からは今に至っても、どの表現が在日コリアンに対する人種民族差別的言動にあたるかについて具体的特定がない。原告第14準備書面においても、原告はこの点に関する被告会社の指摘に対し、下記のとおり「かみ合わない」主張を行うのみで、被告会社の問いに正面から回答していないものである(原告第14準備書面45頁)。
記”

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フジ住宅の訴訟と裁判 第7準備書面

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”2 「人種差別・民族差別を助長する文書の配布行為」について
(1)原告は、被告らが配布した資料の中に「韓国人や中国人の民族性を直接非難する差別文書、人種差別・民族差別を助長する言論が多く含まれていた」ことにより、「人種差別・民族差別的な言論が記載された感想文等を提出する従業員が現れるなど、職場の中で人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延するという効果が生じていた」と主張する(40頁)。
(2)しかしながら、原告が「人種差別・民族差別的言論」であると主張する表現のうち、韓国に言及した表現のほとんどは、従軍慰安婦問題等日本・韓国の両国間に横たわる問題の対応をめぐって、韓国という国家を批判したり、韓国人の国民性を批判したりするものであり、「人種差別・民族差別的言論」とは言えない。
原告は、韓国という国家や韓国人の国民性についての話を、民族性に対する非難と混同し、同列に論じようとして躍起になっているが(その目的は、前述のとおり従軍慰安婦問題等について、自らの信条と対立する見解の表明を萎縮させようとするところにあると考えざるを得ない)、民族性に対する非難と、国家や国民性に対する批判とは、当然のことながら明確に線引きされるべきである。
(3)また、被告会社において、少なくともそこで就労する従業員の法的権利を侵害するほどに、「人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延」していたとは到底言えない。
原告は、被告らによる文書配布行為によって「職場の中で人種差別・民族差別を助長する言論が蔓延するという効果が生じていた」と主張するが、被告会社内で実際に生じた「効果」として挙げているのは、被告会社の従業員が提出した感想文等に、韓国・中国についての言及があるということのみである。例えば、職場における従業員同士の会話において人種差別的内容が日常的にあらわれるようになった、というような主張はなされていない。”

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フジ住宅の訴訟と裁判 第7準備書面

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”4 このように、原告の主張は本件裁判における勝訴判決を目指す目的と、運動論としての目的とがない混ぜとなっているためか、いたずらに稿数と頁数を重ねるばかりで一向に法的な整理がなされずに来たが、この度原告第14準備書面において職場環境の問題として一定の整理がなされたことを受けて(今もなお具体的にどの点が違法であると主張するのか理解が難しい点もあるが)、被告会社としてこれに対応した反論を行う次第である。
 
第2 「職場環境配慮義務違反」の主張に対する反論
1 「ヘイトスピーチに当たる文書の配布行為」について
(1)原告は、「原告が主張しているのは、優越的な立場にある使用者である被告らが職場において多数の従業員に対しヘイトスピーチに該当することが明らかな文書を配布したことによって、職場で人種差別的言動が大きく助長されるという点である。したがって、使用者たる被告らが職場で配布した文書の内容が問題なのである」と主張する(原告第14準備書面21頁)。
(2)しかしながら、まず被告らが職場において配布した文書が「ヘイトスピーチに該当することが明らかな文書」であるということ自体、被告会社としてはこれを争うものである。
(3)また、原告の上記主張をあえて善解すると、「優越的な立場にある使用者」が職場で「ヘイトスピーチ」に該当する文書を配布したことにより、職場で人種差別的言動が大きく助長され、その結果原告個人が損害をこうむったため、その賠償を求めるという立論になるはずである。
   しかしながら、原告が「ヘイトスピーチに該当する」と指摘する表現の配布行為によって、具体的に被告会社においてどのような人種差別的言動が発生するようになったのか、それによってなぜ原告個人が損害をこうむったと言えるのかが今もって明確な主張がないのである。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第7準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”  そのような中、被告会社としてもその時々の原告主張を善解しながら反論を行ってきたものであるが、原告第14準備書面においては原告の主張について「被告らは正しく理解できていない」であるとか、「原告の主張とかみ合わない反論となっている」とか述べられているのは、まことに心外である。被告らとしては、変遷と混乱を重ねる原告の主張を何とか理解してかみ合った反論をすべく努力してきたし、今後も努力を続ける所存である。
2 原告は、「本件が表現の自由一般の議論ではなく、労働契約が個人の人格支配を目的とする契約ではないという労働契約の本質から生じる制約であり、同時に労働者に対する保護義務(人格権保障)のために使用者による指揮命令を制約する原理であり、労働者の人格権保障のための職場環境配慮義務違反が問題となる」と主張し(13頁)、原告第14準備書面においては被告らの行為の違法性が、専ら職場環境配慮義務違反の点にあるというような方向で整理している。
  原告はこれまで、「国際社会だけでなく、国内においても違法とされているものを、会社代表者たる被告今井が従業員らに対し大々的に拡散することなど決してあってはならないのである」(訴状6頁)として、被告ら配布文書における表現そのものが違法であって規制されるべきという主張を行っていたが、この度そのような主張をいったん脇に置いて、職場環境の問題に絞ったようである。
3 もっとも、その一方で、原告第14準備書面においても従軍慰安婦についての被告今井の見解について「歴史修正主義」とのレッテルを貼り、「歴史修正主義者たちはデマを広げることを目的としているため、論破されても従前の主張を改めることもなく、ただひたすら同じ主張をくり返すだけである。従軍『慰安婦』に関する被告今井の主張もこれと全く同じである」(49頁)、「歴史修正主義は、ヘイトスピーチ・ヘイトクライム、虐殺、戦争へと人を誘導するものなのである」(51頁)などとして、常軌を逸した激しい表現で、被告今井の見解を一方的に非難している。
  また、被告今井による従軍慰安婦の記述がある文書の配布について、『特に「慰安婦」に関しては、原告もそのような売春を厭わない女性の一員であるといわれ続けているのに等しい』(51頁)などと、あまりに論理の飛躍がある突飛な主張を行っている。
  このような原告の主張態度からして、形式上は職場環境の問題であるかのような外観をとりつつ、本件訴訟の実際の狙いは、自らと相いれない歴史観や政治的見解を萎縮させるところにあるのではないかと考えざるを得ない。 ”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第7準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

” 第1 はじめに
1 原告は、訴状において「職場環境配慮義務」「職場環境保持義務」に言及する一方、被告今井が配布する文書が「ヘイトスピーチ」にあたるという点を強調していた。そして、「国際人権法上、ヘイトスピーチは法律で規制すべき罪と考えられている」(5頁)、「国際社会だけでなく、国内においても違法とされているものを、会社代表者たる被告今井が従業員らに対し大々的に拡散することなど決してあってはならないのである」(6頁)などとして、被告今井の文書配布行為そのものを、職場で従業員に対して行うかどうかを問わず、どこで配布してもそれ自体違法であるかのような主張を行っているのである。
  原告は、訴状において、具体的にどの行為が不法行為にあたるのかについて特定していなかった。そこで被告らから特定を求めたところ、原告は第3準備書面~第5準備書面において、具体的表現を「ヘイトハラスメント一覧表」「ヘイトハラスメント(教科書関係)一覧表」という、訴状とは異なる類型で分類しながら列挙し、これらが「原告に対する債務不履行ないし不法行為を構成する違法行為」であるとしたのである。原告によればこの「ヘイトハラスメント一覧表」に列挙されている配布行為は「ヘイトスピーチないしヘイトスピーチに類する文書の配布行為に該当し、また同時に会長が信奉する政治的見解の配布行為にも該当する」(原告第7準備書面1頁)とのことであり、訴状で原告が行った類型との関係がますます混乱した。このような原告主張の変遷と混乱は、被告会社準備書面3の2~5頁において述べたとおりである。
  その後、裁判所による主張整理の努力もあって、文書配布行為は「ヘイトスピーチに当たる文書の配布行為」「人種差別・民族差別を助長する文書の配布行為」「政治的見解等の配布行為」の3類型に整理されるに至ったが、原告第12準備書面について複数回にわたり陳述留保・差し替えが行われるなど、依然として原告主張の変遷と混乱は続いている。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 最新情報

今回はフジ住宅の公式ブログに掲載されていた最新情報をご紹介します。
以下、ブログから引用した文章です。

”弊社裁判を応援下さる皆様、いつも有り難うございます。
新しい年が始まり、既に3月に入りましたが、皆様におかれましては益々ご健勝の事とお喜び申し上げます。
さて、中断していた裁判ですが、裁判所より連絡があり、ようやく次の期日が決まりました。
次回裁判期日は、本年5月16日(木)14時。場所はこれまでと同様、大阪地裁堺支部です。
 
 
裁判開始当初は弊社を応援してくださる方が傍聴席に一人もいない状態から始まった当裁判ですが、おかげさまで、最近の期日では傍聴席の過半を弊社支援者で占める事ができているとの報告を受けており、本当に有り難く、皆様に深く感謝致します。裁判は皆様のおかげで、確実に、当方有利に進みつつあることを確信しています。
 
念のため、今回も以下に同じ事を繰り返しますが、弊社は今も社員である原告が毎回出廷していることを勘案して、裁判傍聴に弊社社員を一人も派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。
裁判の状況を聞かれた皆様の中で、当方を支援してくださる機運が高まり、こうして多くの皆様が傍聴に来てくださるようになったことは本当に有り難く、社員一同心より感謝、感激しております。
 
弊社が当裁判に負けることは、原告を除くほぼ全ての、外国籍の方を含む社員全体が支持してくれている弊社の仕事の進め方、それを通じて広く社員が見識を高めてくれることを期待する社員育成の方法が採れなくなることを意味しており、弊社としましては、この点で、妥協できる余地は一切なく、弊社の存立に深く関わるこの経営のあり方を続けたいと思っております。
 
また、当方を応援して下さる方の中には、当裁判の帰趨が非常に重要な歴史的意味を持っており、日本国民として絶対に負けられない裁判であると言ってくださる方も多くおられます。
弊社と致しましても、万が一当裁判に負けるような事があれば、日本人全体の人権や、言論の自由が大きく毀損される事になるとの危機感を共有しており、弊社経営理念「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」をしっかりと守り、「ひいては国家の為に当社を経営する。」と述べている事に、嘘、偽りの無い姿勢を貫きたいと思っています。
また、更に、同様に、弊社がこのような、到底承服できない訴えによって当裁判に負ける事があれば、  
「健康経営銘柄2019選定企業」
「健康経営優良法人 2019(大規模法人部門)~ホワイト 500~ 認定法人」
「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞受賞」
「DBJ健康経営格付最高ランク格付(2018年取得)」等、
多くの認定をいただき、『社員や、家族を何よりも大切にしている企業』との評価を国家、社会から頂いている弊社として、その評価を頂いている国家、社会に対して、まことに申しわけが立たない事になります。弊社は、当裁判に完全勝訴するまで争うつもりでおります。
どうぞ、皆様、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
裁判期日までに皆様にご連絡すべき事項が生じた時は速やかにここに掲載してご連絡いたします。
皆様、本当に有難うございます。この場をお借りして、重ねて、心より御礼申し上げます。
 
次回第14回目の裁判は新元号元年5月16日(木)大阪地方裁判所堺支部。
時間は午後2時開廷、30分前の午後1時30分より傍聴券の抽選があります。
傍聴券獲得には、必ず午後1時30分までにお越しください。
どうぞ、皆様、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
(編集責任 フジ住宅株式会社)”

次回は前回の続きから裁判関係の文書を紹介してきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”6 「原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする資料の配付」との主張について
  原告は、訴訟提起後の資料配布について、「原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする」ものであり、原告の「人格的自律権」と「職場において自由な人間関係を形成する権利」を侵害するものであると主張する。
 この点、「原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする」行為であり違法であるとの趣旨に対しては、被告今井第5準備書面7頁以下と被告会社第5準備書面1頁以下でも述べたとおり、本件は被告らにも十分に言い分もある事案であり、原告側の被告らに対する激しいネガティブキャンペーンにより被告会社のイメージやその従業員の心情が傷つけられている実情にも照らすと、社内にも被告らの言い分を伝達すべき正当性と必要性も認められることを改めて強調したい(なお、訴訟に関する会社の姿勢や従業員らの会社支持の意見を、被告会社が従業員らに伝えようとすれば、そこに原告も含まれることは避けられない。全社員配布の資料について、原告だけ配布対象から外せば、それはそれで差別的取扱いや疎外として非難を受けるように思われる)。
また、原告の行為を対象とした意見論評であるとしても、実名や所属部署などの個人を特定する情報が記されていないとか、過度に侮辱的ないしは人格攻撃的な書きぶりがされていないなどの表現態様にも鑑みれば、十分に法的に許容されうる内容と考えられる。よって、被告今井としては、引き続き強く争う。
 繰り返しとなるが、「世間での、提訴を支持し会社を批判してくれる報道や支援運動については、盛大にせよ。しかし、提訴に反発する声や会社を擁護する意見については、社内で従業員らに示したり自分に聞かせたりもするな。それは法的に許されない」というのは、あまりに一方的な主張ではなかろうか。
 原告の主張する被侵害利益のうち「人格的自律権」という点は、前記5でも述べたとおり自己決定が害されたという事実が認められないため、その主張は失当である。
  「職場において自由な人間関係を形成する権利」が侵害されたとの点については、原告に「職場において自由な人間関係の形成が阻害された」という具体的事実がないことは前記5で述べたところと同様である。
                                                                   以 上”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”5 原告の主張する被侵害利益への疑念
 被告今井は、前記3(1)において、被告会社の職場環境配慮義務違反という形で原告が訴えている被害の実体は、感情的反感や政治思想的反発であると指摘した。
  かかる被害の内実は、原告の主張する「差別的な言動にさらされずに就労する権利、人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」という被侵害利益とは異なるものである。つまり、原告に対しては、「差別的な言動にさらされずに就労する権利、人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」の侵害はない。
 具体的に述べると、一般論として、1つめの「差別的な言動にさらされずに就労する権利」というものは「権利」という位置づけや呼び方が妥当なものかはさておいても、そのような法的保護に値する切実な利益が憲法13条の幸福追求権を根拠として認められうることは、被告今井も争うところではない。しかし、前記2で述べたように、被告らが社内配布した資料はヘイトスピーチでも差別助長文書でもなく、法的に許容される政治的意見論評ばかりであり、かつ、原告個人に向けた言論でもなく(但し、「原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする資料の配付」という行為類型に、実名は記されていないものの原告個人を念頭に置いたものが含まれるが、それについては後記6で述べる)、原告が就労の場面において「差別的な言動にさらされた」とは評価できない。
 2つ目の「人格的自律権」の侵害という点については、原告主張は、配布文書を閲覧したり、それに文書作成で応答したりすることが、「人格的自律を害する」というものであるが(原告第11準備書面7頁以下)、被告今井としては理解できない。人格的自律権というのは、言い換えると自己決定権であるが、配布文書の記載という他人の表現に触れただけで、仮にその者が不快感を感じたとしても、何ら自己決定が侵されたわけではない。もし、無理矢理に特定の思想内容の文書の作成と発表を強制されたら、自己決定権の侵害が生じるということは考えられるが、原告からはそのようなエピソードは主張されていない。むしろ逆に、原告は自己決定を貫き、例えば、1年目の教科書採択の際は、1か所目のアンケート会場には他の従業員に同行したがアンケートは書かず、さらに2か所目の会場には同行せず離脱している(被告会社準備書面3・11頁以下)。また、「部門長会議資料」については、原告はその所属部署の長である植木副部長に申し出をして配布対象から外してもらっている(被告会社答弁書3頁、被告会社第1準備書面別紙、被告今井第2準備書面7頁、被告会社準備書面3・10頁等)。それらの事実は原告も争っていない。
 3つ目の「職場において自由な人間関係を形成する権利」というものも、一般論として、「権利」という位置づけや呼び方が妥当かはともかく、幸福追求権の一環としてその種の法的保護に値する利益があることは被告今井も認める。しかし、本件では、原告に「職場において自由な人間関係の形成が阻害された」という具体的事実は見当たらない。
 結局のところ、原告が人格権の侵害という中で主張する3種の被侵害利益は、原告の主観における感情的な不快感、政治思想的な反発の域を超えていないといわざるをえない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”(4)創業者や企業トップが従業員を全人格的に育成しようとすることの必然性
 パナソニックの創業者の松下幸之助は「松下電器は人をつくるところです。併せて電気器具も作っております」という名言を残している。
 そのように、日本の実業界には、経営における従業員育成にあたり、「人をつくる」つまり全人格的に立派な人を育て上げようとするとか、「心の持ちようや生き方を指南する」ということが、重要視される風土がある。
  被告今井第5準備書面3頁以下でも述べたが、「人格的な面も含めて、人を育てる」という企業での営為においては、内容や程度はさまざまであろうが、一定の思想信条や価値観も含めて伝達するという要素も排することはできない。
 本件の配布資料は、一定の思想や政治的見解を内容とするものであるが、企業理念を背景とした従業員の人格面の教育という目的からは、それも許容されると考えられる。
(5)従業員の多くから被告らの企業理念や従業員教育が支持されていること
  被告らの示す企業理念や行っている従業員教育は、被告会社内で従業員の多くから支持され、それが従業員の意欲や活力、自社への誇り、会社メンバーの一体感、社風の確立とその対外アピールなどの各方面で、実際に大きな成果を生んでいる。
  それを示す一例として、被告会社が全従業員に毎月配布している経営理念感想文から、従業員の「会社からの配布物への感謝」が示されたものを抜粋したものを、証拠として提出する。本件訴訟開始以前の平成26年2月度から平成27年8月度までの19か月分(乙17)と、本件訴訟開始以降の平成27年9月度から同年12月度までの4か月分(乙18)である。
 それらを一読すると、被告らの打ち出すメッセージが従業員にも共有され、個々人にとっても被告会社の事業にとっても各側面で好影響をもたらしていることが分かる。そこにも見られる被告今井の経営手法が、現在被告会社が企業として成功を収めている重要な一つの理由なのである。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”  かかる被告今井の考え方からすると、当然、保守的な論調の公刊物上の各種言論に親和性が生じる。それが、被告今井によるそういった内容の資料配布への動機となっている。
 留意いただきたいのは、その資料配布も、個人的な主義信条の押し付けというではなく、「顧客を家族同様に考え、品質保障などの顧客サービスを徹底する」という企業理念に密接関連しているという点である。
 また、資料配布や福利厚生施策を通じて従業員に働きかける被告会社の諸々の行為も、従業員を家族や同朋として認識し一体感を持ち、ともにこの国で生きていこうという被告今井の思いに由来している。
 そのような在り方は、「価値観の伝達」という意味で見方によっては「お節介」と評されるかもしれないが、そういった特色や独自性は、「(従業員との関係における)家族的経営」や「徹底的な顧客本位」という、フジ住宅という企業の特質、強みと不可分一体なのである。
(3)被告会社が取り扱う商品と企業理念の関係
  補足的に述べると、被告会社の上記のような企業理念や社風は、被告今井の心情や理想に由来するというだけでなく、被告会社が企業として扱う商品の性質とも必然的な関連性がある。
 被告会社は、分かり易く言うと、岸和田というローカルな町で創業した「地場の住宅メーカー」であり、民間住宅すなわち「地域の人々の家」がその基本的な商品である。
 その商品の特質としては、被告今井の表現によれば「家族をはぐくむ揺りかご」であり、長いスパンで何代もの家族を支える長期的な資産であり、地域で口コミを中心に支持を広げることが事業展開において重要ということが指摘できる。
  転売利益を追求する証券会社や、都市部中心の不動産会社、大規模な土木建築案件を主とするゼネコンなどと比較したときに、取り扱う商品や、関わる顧客層(営業基盤)、視野に入れている時間感覚、アピールポイントなどが全く異なるのである。
  被告会社の取り扱う商品のそのような特質からは、短期的な利益重視の姿勢とか、中央や国際重視の巨大ビジネス志向などとは対極の、伝統的、地域密着的な価値観や身近な人々を大事にする姿勢のようなものが重視される傾向が生まれやすい。少なくとも被告今井の中では、そういう自社の事業内容と先述の企業理念は固く結びついている。
 そして、そういった被告らの伝統的で土着的な価値観というのは、保守思想と通底するものである。
  その意味でも、被告今井がなしている資料配布は、単に個人的な思想信条の喧伝ではなく、企業理念と結びついた従業員教育として評価されねばならない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”4 被告今井及び被告会社の企業理念の独自性と資料配布の関係-職場環境に関連して-
(1)創業者の思想と不可分な企業理念や従業員教育
  職場環境への配慮が強調されすぎると民間会社の経営や事業展開への重い足枷になるということは先述したが、それは要するに、創業者の思想に由来する各企業の独自の企業理念やそれを背景とした従業員教育のあり方が、ニュートラルな職場環境との間で、深刻な葛藤を生じうるからである。
 本件はそういう問題が顕在化している事案でもあることは被告今井第5準備書面でも記したが、以下、より具体的に、被告今井の起業の思想と被告会社の企業理念が、従業員教育としての本件資料配布にどう関連するのかを述べる。
(2)被告今井の起業の思想
  被告今井の基本的な思いは、その第2準備書面1頁以下でも詳述したが、書証のうちでそれを具体的に確認いただくのに最も適当なのは、従業員向け冊子「家族から始まる物語」(丙11)である。
 その冊子の内容の要点は、次のようなものである。
 ・戦後の日本の混乱と、被告今井が育った家の困窮。
  ・父母、兄、そして被告今井自身の家族への献身。
  ・勤め先での営業の努力と妻の支え。
 ・勤め人時代の悔しさから生まれた「品質責任」というフジ住宅創業の理念。
 ・その背景にあるのは、「家とは家族をはぐくむ揺りかごなのだと思います。」、「家族をはぐくむ家を届けたくて、私は会社をつくりました。」という思い。
 ・「まず社員であるあなたから幸せになってください。」
 ・「富士山みたいに愛される会社にしたい。」
 ・「もしも、お客様があなたの家族だとしたら。もしも、同僚があなたの家族だとしたら。自分さえよければいいなんて薄っぺらな発想は生まれない。そこにあるのは、心から相手を思いやる気持ちではないでしょうか。」
 ・「人はみんな、ひとつ屋根の下で暮らす家族なのだ。どうかそう思いながら、一緒に働きませんか。それをフジ住宅の働くルールにしませんか。」
  上記内容に、被告今井の起業の思想の本質が端的に現れている。
  家族愛、従業員や顧客も含めた同朋への献身、地域や共同体との一体感、日本という国への愛着等の強い心情を揺るぎない基盤として、家族を育む揺りかごとしての「家」(民間住宅)を高品質で届けるという決意がそれである。
 かかる被告今井の起業の思想は、被告会社の企業理念そのものであり、それらの背景である上記のような心情は、「保守の思想」と非常に通じる内容である。
 「営々と繋がれてきた市井の人々の暮らしに根ざし、そこでの家族愛を核にした他者への思いやりが、日頃接する人々(会社の仲間や顧客など)、地域、そして国にも同心円的に広がっていくことで、共同体意識が広く形成されるとともに倫理道徳が社会で共有され、その結果、個々人にも国にも進むべき道が見出せる」というような思考は、保守思想の典型的なものなのである。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”4 被告今井及び被告会社の企業理念の独自性と資料配布の関係-職場環境に関連して-
(1)創業者の思想と不可分な企業理念や従業員教育
  職場環境への配慮が強調されすぎると民間会社の経営や事業展開への重い足枷になるということは先述したが、それは要するに、創業者の思想に由来する各企業の独自の企業理念やそれを背景とした従業員教育のあり方が、ニュートラルな職場環境との間で、深刻な葛藤を生じうるからである。
 本件はそういう問題が顕在化している事案でもあることは被告今井第5準備書面でも記したが、以下、より具体的に、被告今井の起業の思想と被告会社の企業理念が、従業員教育としての本件資料配布にどう関連するのかを述べる。
(2)被告今井の起業の思想
  被告今井の基本的な思いは、その第2準備書面1頁以下でも詳述したが、書証のうちでそれを具体的に確認いただくのに最も適当なのは、従業員向け冊子「家族から始まる物語」(丙11)である。
 その冊子の内容の要点は、次のようなものである。
 ・戦後の日本の混乱と、被告今井が育った家の困窮。
  ・父母、兄、そして被告今井自身の家族への献身。
  ・勤め先での営業の努力と妻の支え。
 ・勤め人時代の悔しさから生まれた「品質責任」というフジ住宅創業の理念。
 ・その背景にあるのは、「家とは家族をはぐくむ揺りかごなのだと思います。」、「家族をはぐくむ家を届けたくて、私は会社をつくりました。」という思い。
 ・「まず社員であるあなたから幸せになってください。」
 ・「富士山みたいに愛される会社にしたい。」
 ・「もしも、お客様があなたの家族だとしたら。もしも、同僚があなたの家族だとしたら。自分さえよければいいなんて薄っぺらな発想は生まれない。そこにあるのは、心から相手を思いやる気持ちではないでしょうか。」
 ・「人はみんな、ひとつ屋根の下で暮らす家族なのだ。どうかそう思いながら、一緒に働きませんか。それをフジ住宅の働くルールにしませんか。」”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”  加えて、この福岡事件では、配慮義務が「被用者の労務提供に重大な支障を来す事由」の発生防止の責任という形で、義務の発生について「重大な支障」という場面限定(要件)が付されていることも重要である。
  結局原告は、福岡事件判決の「職場」、「働きやすい環境を保つ」、「配慮する注意義務」といった単語の表面的な意味だけを取り出して、本件の先例であるかのような我田引水の議論をしているに過ぎない。
  もう1件の日本土建事件は、原告が特定の作業所に配属後、上司から極めて不当な肉体的精神的苦痛を与えられ続けていたのに、会社が原告に対する上司の嫌がらせを解消するベき措置をとらなかったことをもって、「被告の社員が養成社員に対して被告の下請会社に対する優越的立場を利用して養成社員に対する職場内の人権侵害が生じないように配慮する義務(パワーハラスメント防止義務)としての安全配慮義務に違反」していたと認定した事案である。ここでは、「職場環境」という言葉も使われていない。また、「職場内の人権侵害が生じないように配慮する義務」というのも、上司のパワーハラスメントや嫌がらせ行為を「人権侵害」として設定した議論であり、かつ、3者関係の紛争でもあり、前記事件同様、本件と類似性はほとんどない。
(5)ヌードポスターの職場掲示などの性的表現と、政治的言論の違い
  原告は、職場環境配慮義務違反の典型例として、社内でヌードポスターを貼る行為を挙げ、本件と環境型ハラスメントという点で共通である旨主張する(原告第2準備書面7頁、原告第14準備書面6頁以下等)。しかし、ヌードポスターの職場掲示などの性的表現と、政治的言論が、同列で議論されることにも疑問が大きい。
 性的な言動が職場に蔓延することの抑止という点で職場環境配慮の必要性が語られることは十分理解できるが、それは、そもそも性的な言動は純粋に私的なものであって職場に持ち込むべきでないことが倫理的に明らかということが背景にある。すなわち、環境配慮懈怠により被る労働者の「不快感」は、「性」という「私的・非公的」なテーマを、職場という一種「公的」な空間で露わにすることが職場環境にはマイナスであることについて異論がないことが、大前提になっているのである。
  しかし、本件で問題とされているような道徳感とも結びついた社会的、政治的な発言については、公的な側面があり、また、後述4のように企業理念や事業活動の目的とも結びつく場合があるために、職場に持ち込むことが一切禁じられるべき「負の要素」とは言い難いという、性的表現との大きな性質の違いがある。
  繰り返すが、政治的文脈における言論の自由は最大限尊重されるべきであり、違法となりうるのは、集団に対する表現であっても実際上は目の前の特定人に対して向けられたものであって、きわめて煽動的、攻撃的、侮辱的な用語をもってなされ、その属性を持つ人々が現実の迫害の危険を感じるもので、政治的意思決定プロセスにおける保護に値しない言論の場合に限られると考えられる。本件の配布資料は、そのような種類の表現では全くない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の最新情報

今回は、フジ住宅の公式ブログから裁判の最新情報を紹介したいと思います。
以下、ブログからの引用です。

”皆様、いつも弊社を応援してくださり、有り難うございます。
裁判所よりの「和解」のお勧めもあり、中断していた裁判ですが、「和解不成立」により、裁判継続が決まりました。
今後の日程ですが、3月1日に裁判官と双方弁護士でおこなう「進行協議」で、次回の裁判期日が決まる事になりますので、裁判再開はそれ以降という事になります。
 
おかげさまで、ここ何回かの期日は、傍聴席の過半を弊社支援者で占める事ができているとの報告を受けており、本当に有り難く、皆様に深く感謝致します。裁判は皆様のおかげで、確実に、当方有利に進みつつあることを確信しています。
 
念のため、同じ事の繰り返しになりますが、弊社は今も社員である原告が毎回出廷していることを勘案して、裁判傍聴に当社社員を一人も派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。
裁判の状況を聞かれた皆様の中で、当方を支援してくださる機運が高まり、こうして多くの皆様が傍聴に来てくださるようになって、傍聴席の確保は毎回当方有利な状況が益々はっきりしてきていると感じています。
本当に有り難く、社員一同心より感謝、感激しております。
 
弊社が当裁判に負けることは、原告を除くほぼ全ての、外国籍の方を含む社員全体が支持してくれている弊社の仕事の進め方、それを通じて広く社員が見識を高めてくれることを期待する社員育成の方法が採れなくなることを意味しており、弊社としましては、この点で、妥協できる余地は一切なく、弊社の存立に深く関わるこの経営のあり方を続けたいと思っております。
 
また、当方を応援して下さる方の中には、当裁判の帰趨が非常に重要な歴史的意味を持っており、日本国民として絶対に負けられない裁判であると言ってくださる方も多くおられます。
弊社と致しましても、万が一当裁判に負けるような事があれば、日本人全体の人権や、言論の自由が大きく毀損される事になるとの危機感を共有しており、当社経営理念「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」をしっかりと守り、「ひいては国家の為に当社を経営する。」と述べている事に、嘘、偽りの無い姿勢を貫きたいと思っています。
 
なお、次回裁判期日についてですが、上記お伝えしましたように、裁判所が原告、被告双方に「和解」の打診をして下さっていましたが、結局「和解」は不成立となりました。
次回期日が決まり次第、このブログで速やかに皆様にお知らせいたします。どうぞ、皆様、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
皆様、本当に有難うございます。この場をお借りして、重ねて、心より御礼申し上げます。
皆様、どうぞ良い御年をお迎えください。      (編集責任 フジ住宅株式会社)”

次回はまたかこの書面の内容を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

” 福岡事件は、部下の女性との対立関係に関連してその女性の異性関係をめぐる行状や性向についての悪評を流す等した上司の行為に対する適切な対処を怠った会社幹部について、被用者のために働きやすい職場環境を維持するよう調整する義務への違反が存するとして、会社の使用者責任が認められた事例である。
 この件では、使用者には「労務遂行に関連して被用者の人格的尊厳を侵しその労務提供に重大な支障を来す事由が発生することを防ぎ、又はこれに適切に対処して、職場が被用者にとって働きやすい環境を保つよう配慮する注意義務もある」と判示されているものの、ここでいう「被用者の人格的尊厳を侵しその労務提供に重大な支障を来す事由」というのは、上司のセクシュアルハラスメントや嫌がらせ行為が念頭に置かれての議論であり、「働きやすい環境」というのも、そういった悪質行為がないといった程度の意味で論じられている。
 「会社の政治的中立性」や「職場の思想的(保守的)な雰囲気」が「環境」として争点となっている本件とは、相当事案の種類が異なる。
 また、この福岡事件は、上司のセクハラという「原告女性にとって良くない環境」を会社が調整しなかったという3者構造の紛争であり、会社が第三者的立場で職場環境配慮義務を負うとしたものである。しかし本件は、原告の主張によれば、原告が被害者、被告らが一体の加害者という2者間の利害の衝突であり、福岡事件と紛争構造が全く相違している。その点でも、福岡事件判決がいう職場環境配慮義務という概念を、本件に適用しようということには無理が感じられる。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”(3)「職場環境配慮義務」を根拠とした表現規制の民間企業への悪影響
  もし、原告が言うところの「職場環境配慮義務」を十分に遵守しようとすれば、職場は思想的に左右のいずれにも偏ってはいけないし、さらには、左派・右派の対立軸に集約されない多様なテーマに関するさまざな意見も「政治的な見解」であれば、繰り返し資料配布することは法的に問題ということになろう。
  しかし、その結果として、社内では「全方面ノンポリ」な資料しか配れない、思想的に無味中立な社員教育しかできないというような企業社会が出現した場合、そこは、おそらく、別の意味で非常に息苦しい環境に違いないであろう。民間企業が全て、公務員のような政治的中立性に縛られるようなことになると、会社にとってだけでなく、労働者にとっても不自由で活気を欠く職場になるのではなかろうか。
 そういった状況下では、民間企業のエネルギーや、自由で多様なビジネスアイディアなどが、欠乏していくことも必然である。被告今井第5準備書面1頁以下にも記したが、「特色を出す」というのが私企業発展の生命線であり、各企業にさまざまな在り方が認められることが資本主義社会の大前提なのである。その在り方の一つとして、一企業が思想的に一定のカラーを帯びることも許容されて当然のように思われる。
  そして、本件に即して言えば、被告今井が保守、愛国の思想信条を事業と無関係に従業員に喧伝しているのではなく、被告会社の企業理念や営業施策とも必然的に結びついているということも重要である。それについては、後記4で詳述する。
(4)原告が主張する内容の「職場環境配慮義務」が認められた例は裁判例上存在しない
  原告は、福岡セクシュアルハラスメント事件判決(福岡地裁平成4年4月16日。以下「福岡事件」という。)や日本土建事件判決(津地裁平成21年2月19日)において、職場環境配慮義務の存在が肯定されていると主張するが(原告第14準備書面17頁)、本件訴訟で原告が主張するような内容の職場環境配慮義務が、それらの判決で認められているわけではない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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” 「環境」というのは、ニュートラルな概念である。保守的な言論は環境を害するが、リベラルな言論は環境を害さない、というものではない。もし、原告の言うように「職場環境への配慮」を強調し、「政治的主張の記された表現に曝されると、異なる思想を有する者の人格的自律が脅かされたり私的な領域への介入になるので、配布すべきでない」とするならば、いずれ、そういった組合ビラの類も、「その内容に不快を感ずる者がいる」という理由で、賃上げ要求等の労働組合の本来的活動以外のものは、その配布が、使用者との施設管理権や職場秩序維持との関係ではなく、労働者個々人の人格的利益との関係で、規制されかねない。つまり、会社が配布を許容しているとしても、個々の労働者が、職場環境配慮義務を理由に、会社や組合に損害賠償や差止の請求をなすというようなことも考えられる。
 原告は、「労働者に対して優位に立つ会社や経営者が配布するのが問題なのだ。使用者側ではない労働組合が配布する場合は、抑圧的に働かないから問題はない」と反論するのであろうが、本当にそういう議論にとどまるものなのであろうか。
 会社や経営者が、雇用する労働者の環境に配慮する義務があるという立論ならば、その延長上で、組合も、その職場で働く組合員以外の労働者の環境の維持に一定は協力せねばならないという帰結になりうるように思われる。
 職場環境には、会社だけでなく、組合も各労働者も影響を与えうる。会社側は職場環境を整えなくてはならないが、組合は会社が整えた職場環境を乱しても構わないというのは、無理があるのではないか。職場環境配慮義務そのものの主体は会社であるとしても、「会社が整えた職場環境の維持」には、組合も個々の労働者も協力すべきという解釈に発展しうる。
 つまり、「職場環境配慮」という論は、組合あるいは個々の労働者の表現の自由への規制を正当化する理屈にもなりうるように思われる。
  そのような点で、本件訴訟における原告主張も、「気に入らない内容の表現を違法と指弾し、黙らせることができて、良かった」ということで終わるのかというと、そういう保障はまるでなく、ブーメランのようにたちまち自らに返ってくる危険を孕んでいる。それが、表現の自由の規制拡大の、誰にとっても怖いところである。そういった「職場環境配慮義務」を根拠とした表現規制の危険性も踏まえて、本件においては慎重に法的な評価が加えなければならない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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” 「自分にとって不快、反感が湧く」という非常に主観的な感覚が、「職場環境配慮」という一見客観化した呼び方にすり替えられ、いかにも客観的な規範らしく語られているだけなのである。
(2)「職場環境」によりリベラルな言論も社内で制約される危険あり
 仮に原告が「主観ではない。好き嫌いではない。内容に関係なく政治的な資料が配布されることが問題なのだ」と主張を貫くのならば、思想的な左右に関係なく、およそ政治性や政治性を帯びた資料は社内配布できないということになろう。しかし、それが本当に良いことなのであろうか。
 例えば、官民問わず、労働組合が、労働条件改善要求等の本来的な活動にとどまらない内容の、思想的主張(「安保法制反対!」等)や政治的活動(イベント等への動員への協力要請も含まれる)を記したビラ等をかなりの頻度で配布している職場は存在する。使用者側がそういったビラ配布行為も許容ないし黙認し、施設管理権により禁止はしていない場面も多い。
 しかし、職場には多様な思想の労働者がいて当然であるから、そういったビラ等の内容に感情的反発や政治思想的反感を抱く個々の労働者も、一定割合は存在しているであろう。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”3 「職場環境配慮義務」との主張に対して
(1)「職場環境配慮」というのは感情的反発の言い換えに過ぎない
  原告は「職場環境配慮義務」を会社が労働者に対して負うと主張し、逃げられない環境である職場で優位な立場にある会社が労働者に対して政治的な内容を含む資料を多量に配布することは労働者の人格や自由への配慮を欠き違法である旨主張する(原告第14準備書面13頁以下等)。
 しかし、本件で、原告の人格や自由への配慮を欠いている資料配布であると主張されているものは、被告らが縷々述べているとおり、ヘイトスピーチでもなく、人種や民族への差別(助長)を内容とするものでもなく、政治的見解や歴史認識が内容となっているものである。「教科書動員」と分類される資料もそうである。
 そして、資料の内容が、保守的な論調であるがゆえに原告から問題にされていることも明白である。もし社内配布資料が、リベラルあるいは左派的な内容であるとすれば、それと親和性のある思想を有する原告は全く問題視しないのであろう。 
 つまり、原告の本件の損害賠償請求は、「資料の記載が、異なる思想を有する自分にとって、内容的に不快」というところを実質的理由としている。
 結局のところ、原告が受けたという被害の実体は、表現内容に対する感情的反発や政治思想的反感なのである(「差別的な言動にさらされずに就労する権利、人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」という被侵害利益の主張への疑問については後述)。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”  上記の論述は、政府(国)が国民の表現行為を直接に規制しうるかという議論に関するものであり、被告らの表現行為が原告に対して不法行為となるかという私人間の問題である本件とは、想定する局面が若干異なる。
 しかし、仮に本件訴訟で被告らの資料配布が不法行為や債務不履行等に該当すると判決で認定された場合、同種の表現の自由の行使は、違法性のある行為として間接的にではあるが法的に禁じられた状況となる(判決理由が尽くされたとしても、適法な資料配布と違法なそれの境界を明確に示すことは非常に困難であろうから、企業社会での類似の言論行為にも、多大な萎縮的効果をもたらすと予想されることも付言しておきたい)。
さらに、次の段階では同種の「違法」表現行為の差止請求訴訟という形で、裁判所という国家機関の助力をもって私人の表現活動が事前に直接規制される事態に発展する。
 表現の自由と名誉やプライバシーの関係が問題となった「北方ジャーナル」事件や「エロス+虐殺」事件も、民民の紛争ではあるが、表現の自由への国家規制とイコールの問題として憲法論の観点から極めて慎重な考慮がなされたことに留意されねばならない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 最新情報

今回は、フジ住宅の裁判に関する最新情報を紹介します。
以下内容はフジ住宅の公式ブログからの引用です。

”11月1日に開かれた第13回目の当裁判に、前回に引き続き、約70名の、弊社を応援してくださる皆様が、傍聴券獲得の抽選にお越しくださいました。
今回、抽選の最終番号(125)から判断して、原告側を超える人数の皆様が、弊社応援に駆けつけてくださっている情況が、前回よりも顕著になっている事が分かり、大変心強く思っております。
おかげさまで、前回に引き続き、傍聴席の過半を弊社支援者で占める事ができたと報告を受けています。
皆様、本当に有難うございます。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
 
前回の繰り返しになりますが、弊社は今も社員である原告が毎回出廷していることを勘案して、裁判傍聴に当社社員を一人も派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。今回も同様で、傍聴席に弊社社員は一人もおりません。
裁判の状況を聞かれた皆様の中で、当方を支援してくださる機運が高まり、こうして多くの皆様が傍聴に来てくださるようになって、前々回、前回、今回と、
三度続けて、傍聴席の過半を確保してくださいました。本当に有り難く、社員一同心より感謝、感激しております。
 
今回の期日に、当方弁護士が提出した『フジ住宅 第8準備書面』、『今井会長 第7準備書面』及び、法廷で弁護士が朗読したその『要旨』を以下に掲示しています。
どうぞご一読いただけますと幸いです。
 
今回、当方弁護士は、会社が裁判開始前1年間に、全社員対象に配布した「経営理念感想文」の分厚い束2662ページを、2つのファイルに綴じて机上に置き、原告側が「膨大な量のヘイト文書」などと喧伝している「中韓」への批判的な文章は、何と全体の0.03パーセント、その『分厚い2662ページの束』の1ページにも満たないことを、法廷で、傍聴人の皆様によく分かるように示してくれたと報告を受けています。
これまで、何度か原告側弁護士は、法廷で同様に文書の束を積み上げ、その大半が彼らが言う「ヘイトハラスメント文書」であるかのような印象操作をしてきた事は明らかで、今回、当方弁護士によって、起こされている裁判の本質が、象徴的に示された瞬間であったと思います。
「御社がおかれている情況がよく分かった。」と、多くの支援してくださる皆様からの声が会社に届き、嬉しく思っています。
 
弁護士の朗読内容のその部分は、以下の通り「フジ住宅 第8準備書面 要旨」にあります。ぜひ本文全体をご覧下さい。
「被告会社が配布している経営理念感想文等の中には、確かに中国・韓国を批判する表現が含まれていることはあるが、それは全体の中のごくごく一部である。例えば原告の訴訟提起前1年間に配布された経営理念感想文のうち、中国・韓国を批判する内容を含むものが3通あるが、その3通も全文が中国・韓国の批判というわけではない。頁数的に言えば、中国・韓国の批判は全体の中のごくごく一部に過ぎず、全てあわせてせいぜい1頁にも満たないのであり、全ページに占める割合は2662頁中のうち1頁、わずか0.03パーセントである。」
 
また、今回、当方弁護士は、原告弁護団が弊社について「ヘイト行為を繰り返している」と訴えている、弊社社員対象の無償の書籍、及び各種資料の配布(ただし読むことを強制していない。)の内容、方法について、原告や、原告弁護団の訴えとは正反対に、どれほど多くの社員がそれを支持し、感謝の気持ちを表明してくれているか、裁判官に正確に状況を把握していただきたく、弊社社員が、弊社配布資料に感謝してくれている内容の「経営理念感想文」を裁判が始まる前、裁判開始以後併せて250名以上分を、前々回の期日に、裁判所に「証拠」として提出していることについて、再度の正確な認識を裁判官に求めてくれています。
 
弊社が当裁判に負けることは、これほど多くの社員が支持してくれている弊社の仕事の進め方、それを通じて広く社員が見識を高めてくれることを期待する社員育成の方法が採れなくなることを意味しており、弊社としましては、妥協できる余地は一切なく、弊社の存立に深く関わるこの経営のあり方を続けたいと思っております。
 
また、当方を応援して下さる方の中には、当裁判の帰趨が非常に重要な歴史的意味を持っており、日本国民として絶対に負けられない裁判であると言ってくださる方も多くおられます。
弊社と致しましても、万が一当裁判に負けるような事があれば、日本人全体の人権や、言論の自由が大きく毀損される事になるとの危機感を共有しており、当社経営理念「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」をしっかりと守り、「ひいては国家の為に当社を経営する。」と述べている事に、嘘、偽りの無い姿勢を貫きたいと思っています。
 
なお、次回裁判期日についてですが、現在、裁判所が原告、被告双方に「和解」の打診をしておられ、まだ決まっていません。次回期日が決まり次第、このブログで速やかに皆様にお知らせいたします。どうぞ、皆様、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

(編集責任 フジ住宅株式会社)”

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”  カ 市川正人教授の論考より
  上記のような被告今井の主張の正当性は、表現の自由と人権の関係について述べた市川正人教授の論考「表現の自由②-表現の自由と「人権」-」(判例時報社『法曹実務にとっての近代立憲主義』47頁以下)中の、人種差別や人種等を異にする集団に対する暴力行為の煽動を処罰する法律(ヘイトスピーチ規制法)の合憲性に関する下記のような論述(同書61頁以下)によっても裏付けられる。
「『思想の自由市場』論からすれば、言論には言論で対抗するのが原則であり、言論で対抗する余裕がないような緊急の場合にのみ言論が禁止できるのが原則である。そうすると、差別や暴力行為の煽動についても、少なくとも言論が重大な害悪を発生させる蓋然性が明らかであり、かつ、害悪の発生が差し迫っている場合にのみ言論を処罰しうるという『明白かつ現在の危険』の基準が妥当すべきであるということとなろう。」
「ヘイトスピーチについては、『思想の自由市場』論、対抗言論の原則は妥当しない、あるいは、限定的にしか妥当しないという批判がある。(…中略…)しかし、人種差別の煽動に対しても、基本的に差別の不当性を主張する言論によって対抗することが可能である。」
「また、そもそも『思想の自由市場』論においては、本来、だれでもが思想の自由市場に登場することを禁止されていなければいいのであって、表現行為のしやすさや思想内容の受け入れやすさは問題とならない。それゆえ、実際に反論することが困難であるとか、反論が有効性をもたないがゆえに『思想の自由市場』論は十分には機能しないので、当該表現を禁止すべきだという主張は、『国家の規制によってこそ健全な思想の自由市場が確保されるという理解』をとるものであって、『思想の自由市場』論に立つ表現の自由論に大きな修正を加えようとするものである。しかし、こうした立論を安易に認めれば、『〈思想の自由市場〉の実質的な保障』、『表現の自由を守るため』といった名目で、国家による広い範囲の表現行為の禁止が認められることになり、表現の自由の保障は大きく損なわれることになるであろう。」”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”  オ 思想内容を否定することへの違和感
 さらに指摘すると、原告の被告らへの批判の中には、表現の許容性を超えて、「そういう思想や考え方、歴史観自体がけしからん。間違っている」というような主張すら散見される。例えば、原告第14準備書面49頁以下では、被告らの配布資料に見られる歴史認識について、原告は、「歴史修正主義」とレッテルを貼り、「ヘイトスピーチ、ヘイトクライム、虐殺、戦争へと人を誘導するもの」等と断罪している。また、原告第14準備書面55頁以下や、原告第6準備書面22頁以下では、日本人の美点や日本の歴史の誇るべき点を語ることも、人種差別的思想のあらわれであり不当なメッセージとなるかのように主張されている。そして、それらの主張は実質的に、被告らの資料配布が内容的に違法な表現であるという理由の一つの支えとされている。
 原告のそういった考え方自体が被告今井には到底理解、共有できないが、何より、訴訟という法的な議論の中で、かように思想信条の内容そのものにまで否定的評価が強調され違法評価の理由とされることに、被告今井としては、強い違和感を抱く。
 そういった原告主張の特徴からすると、本件訴訟の実情は、ヘイトスピーチ論や職場環境配慮義務という理論に名を借りた一種の思想的政治的闘争であるとみなさざるをえない。
  被告今井としては、本件訴訟において、思想や歴史認識自体の当否に立ち入って闘争するつもりもない。それらは、裁判所に持ち込まれるのが相当なものでは全くなく、「思想の自由市場」に委ねられるべき次元の事柄である。
 被告今井としては、指摘されている資料の記載が、配布すること自体が許されないような類のものか、そして原告個人の権利利益を侵害するものであるのかを、文脈も踏まえて冷静に評価いただくことを求めるのみである。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 最新情報

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介していますが、今回は裁判に関する最新情報をご紹介します。
以下、引用した部分です。

”皆様いつも弊社を力強く応援してくださり、有難うございます。
皆様のご支援のおかげで、裁判は当方に有利に進展しているとの感触を持っています。
皆様のご期待を裏切る事の無い様、弊社は全社一丸となって、今後も高い倫理観を保って仕事に邁進したいと思っております。

さて、裁判所より連絡があり、集合時間を10分早めたいとの事です。
次回第13回目の裁判は11月1日(木)大阪地方裁判所堺支部で開かれます。
開廷時間は前回と同じで 午前11時開廷ですが、開廷40分前の午前10時20分より傍聴券の抽選をはじめるとの事です。

皆様。傍聴券獲得には午前10時20分までにお越しください。
 
前回も、おかげさまで傍聴席の過半を弊社支援者で占める事ができました。
本当に有難うございます。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
皆様、どうぞ、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
(編集責任 フジ住宅株式会社)”

次回から、また裁判の文書の内容を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面


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”エ 言葉狩り/国家による言論統制の危険
  原告は、被告会社の社内で配布された資料について、ヘイトスピーチに該当する、あるいは差別的で法的にも許容され難い内容であると繰り返し主張し、その第14準備書面(21頁以下)では、文脈を一切無視して「こういう言葉を述べること自体許されない」旨の指摘を重ねる。また、その第15準備書面(7頁)では、表現自体がヘイトスピーチや人種差別に該当すれば、状況や文脈に関係なく違法であるとの暴論まで述べているが、それらはもはや、表現の自由の意義を無視した「言葉狩り」である。
 仮に被告らが配布した資料が、もしリベラルとか革新的とか左派色といわれるような論調のものであれば、いかに苛烈な表現であっても量的に多いものであっても、原告は問題視はしないのであろう。とすれば、原告は、自身の政治思想や歴史観に相容れないものについて、ヘイトスピーチ、差別表現だとレッテルを貼っているものと被告今井とすれば受け止めざるを得ない。
 しかし、「こんなことは言ってはならない。そんなきつい言い方はしてはいけない」などということが道徳やマナーの次元を超えて、法律上打ち出されるということは、極めて危険なことである。「ヘイト表現は許さない」という理屈は、一歩間違えば、「日本(人)一般に対するヘイト表現も不可」というように、国家による言論統制を正当化する方便に使われかねない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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” 本件の資料に見られる例えば従軍慰安婦問題をめぐる韓国や韓国人への批判は、かつて韓国を植民地としていた日本との歴史的な関係を背景にした韓国(人)からの日本(人)に対する批判に対するリアクションであり、仮に嫌悪感情がそこに含まれていたとしても、政治的言動としての性質上、その問題に直接関連していない特定の個人に対する攻撃ではないことは明らかであって、それによって「韓国民族」に属する「在日」の人物(たとえば原告)が不快感を感じたとしても、不法行為にいう違法な侵害行為が存在しないのである。
 上記の本質的な疑問については、実質的に原告は反論できていない。あえて言えば、「職場環境配慮義務」という論理をもってその難点を糊塗しようとしているようであるが、かかる論理の問題点については後記3で述べる。
  ウ 違法性阻却事由を被告らが主張しているわけではない 
  原告第14準備書面では、原告は、「被告らは、意見・論評なので、人種差別・ヘイトスピーチであったとしても違法性が阻却されると主張している」というようなまとめがされているが(5頁以下)、被告らはそのような主張はしていない。
 内容や文脈からして法的に許容される意見論評であり、かつ、人種差別表現にもヘイトスピーチにも該当しないため、そもそも違法な行為ではないというのが被告らの主張である。
  被告今井が第4準備書面の2頁以下で、「意見・論評の表明による名誉毀損の成否」に関する「公正な論評の法理」を参考にした議論はしたが、名誉毀損表現と人種差別表現が同一の枠組みで違法性やその阻却が判断されるとは被告今井も考えていない。
 被告今井は上記議論において、意見・論評による名誉毀損表現においては、「人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評の域を逸脱したもの」かどうかが問われるのであるから、人種差別表現の法的評価においてもかかる要素が吟味されるのが相当であろうということを述べたに過ぎない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”(2)原告の各種主張に対する個別の反論
  ア はじめに
    原告は、ヘイトスピーチないし人種・民族への差別助長を内容とする資料を被告らが配布していると主張するが、被告らとしては、配布資料がヘイトスピーチでも差別助長文書でもないということは主張の大前提としたうえで、原告のかかる主張について、差別表現と表現の自由の観点から、反論をなす。
  イ 人種差別表現は名誉毀損表現・プライバシー侵害表現と同列の表現内容規制との主張に対して
 原告は、人種差別表現は、名誉毀損表現・プライバシー侵害表現と同列の表現内容規制だと主張するが(原告第14準備書面5頁)、少なくとも、本件のような私人間での損害賠償請求の局面において、それらを同列に位置づけるのはあまりに乱暴である。
 名誉毀損やプライバシー侵害は、個人の被害者が特定されており被侵害利益も明確であるが、人種差別表現は必ずしもそうではない。人種差別表現であるから、当然に不法行為の要件を満たすというものではない。むしろ、集団に対する表現それ自体は、仮にそれが人種差別的な表現を一部に含むものであったとしても、個人に対する不法行為は成立しないというのが先例である(被告今井第1準備書面1頁以下)。
 改めて整理して述べると、民族的集団に対する政治的な批判の言動(一部に侮蔑的な言葉や差別的な表現が一部含まれることはありうるが、迫害や排除の煽動という狭義での「ヘイトスピーチ」には至らないもの)は、不法行為や職場環境配慮義務における「違法性」の判断との関係では、原則として違法性を帯びない。理由は次のとおりである。
 不法行為においては、保護法益(人格権等)を持つ「個人」の「個別的権利や法的利益」に対する侵害であるときに違法性が認められるのであり、言論による「攻撃」(侵害行為)が特定の個人に向けられたものではないとき、そもそもその個人に対する違法な侵害自体がないと言える。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

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”カ  別表2「6」
 この部分の「韓国は永遠に捏造する国家」という部分も、「韓国の大統領がアメリカ議会で日本を『正しい歴史認識なければ明日はない』と批判して」いたことについての北本友一なりの意見論評である(甲22・1004頁)。
 他国とはいえ、政府の外交姿勢に批判を加える言論が許されないとされるのは、到底理解し難い。
  原告は、十把一絡げにした本質主義などと批判するが、反論になっていない。
  また、原告は、自らに対しても批判の矛先が向くと感じるのは、「こうした言説構造に起因する」などとも板垣意見書を援用して述べるが、他国の対外政策の批判をするにあたり、他者が独自に解釈する「言説構造」まで考えて表現を選ばなければ、個人への差別で違法などと指弾されるのは、恐ろしいことである。
  キ 別表2「7」ないし「16」
 別表2「7」ないし「16」についても、原告の反論内容は、長々とした修飾が施されているが、要は「『韓国は~だ』、『韓国人は~だ』と否定的な言葉を用いて叙述するのは差別だ」という一点を繰り返しているだけである。
 しかし、①国家間の歴史的政治的課題や、現代韓国の実情やエピソードを題材とした政治的意見論評であり、差別ではない、②韓国という国家の姿勢や施策に対する批判を個々の、あるいは全ての韓国人に対する批判と受け取るのはおかしい、③書きぶりや言葉も到底ヘイトスピーチとされるような表現ではないといった被告らの反論については、原告は何ら答えていないに等しい。
 個々の資料上の表現についての被告今井の反論は、被告今井第4準備書面7頁以下で述べたとおりである。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面


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”オ 別表2「5」
  原告はここでも、「歴史を捏造してでも相手を謝罪させることによって、常に立場の優劣をはっきりさせねば気が済まない民族」等の記載をもって、十把一絡げの否定的評価、歴史否認などと論難する。
 しかし、ある民族の特定の側面について否定的な表現をしただけで、即ち差別だと断定するのは、あまりに単純にして極端な決めつけである。
  そもそも、問題とされる文章の筆者は、従軍慰安婦に「強制連行」はなかったにもかかわらずそれを認めず、日韓基本条約締結とそれによる賠償金支払いにより解決した問題についてさらに賠償金を要求する韓国の姿勢はおかしいという認識のもと、そのような姿勢に表れている民族としての特性について、自身なりの意見論評を述べているに過ぎない(甲24・97、98頁)。
 さらに、ここで論評されている民族や韓国人という概念も、「従軍慰安婦問題に関する韓国の国家的見解を支持する政治単位としての国民」が想定されているのであって、「個々の韓国人全て」とか「在日を含む全韓国人」という趣旨で書かれているものでもないことは、通常一般人の読解力をもって読めば理解できることである。”

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” イ  別表2「2」
  原告は、中宮崇氏が用いた「差別ニダ!」とか「在日朝鮮族」という言葉(甲3・132頁)が揶揄や「通例ではない表現」であるとか、金教授の出自に触れずに批判することが可能だったはずであるとか、「○○人はみんな○○だ」と決めつけるのは人種差別主義的表現だ等々述べている。しかし、それらの原告指摘は、ヘイトスピーチへのあてはめから大きく逸脱し、表現の質や、意見内容の当否に関する議論をなしているに過ぎない。
  原告が中宮氏の言論について、「不適当だ」「こう書くべきだろう」というような次元の主張をすることは自由であるが、ヘイトスピーチとして、そもそも法的に許容され難い人種差別言論なのかというのが、争点のはずではないのか。
  ウ 別表2「3」  
  原告は、「韓国のずるさ、卑劣や嘘つきぶりは世界でも類を見ないであろう」(甲24・105頁)との記載について、「国も国民も民族も一緒くたにして」韓国人などに対して否定的な性格づけがされていて、それと対をなすように日本人は善良な存在として語られているという言説構造があり、そのような言説がなされる理由は、日本の歴史の「負の部分」を消去ないし最小化しそれらの問題の源泉を「韓国(人)」に投影しているからだという板垣教授の解説を引用している。こういった主張にもいくつもの疑問がある。
  そのような独自の心理分析も一つの解釈として提示されることは構わないが、法律的なヘイトスピーチ該当性というのは、そのような踏み込んだ意味解釈を経なければ、あてはめができないものなのであろうか。深遠な分析を経て、「差別的心情」を無理に見いだし、違法言論というレッテルを貼る作業が、果たしてフェアなのであろうか。
 韓国や韓国人に関する表現にも、
① 国際政治や歴史に関する特定のテーマを題材とした差別とはいえない批判
② 読み手が深読みすれば、韓国への差別的な心情が潜んでいるとも解釈できるような意見や感想
③ 人種差別であることが言葉や表現として明らかな言論
④ 排除、害悪告知、著しい侮蔑などの要素を備えたヘイトスピーチ
というようなさまざまな段階があるはずである。しかし原告は、本件での配布資料を、実態は①のレベルの表現に過ぎないものを、独善的な解釈を施して②にあたると強弁し、さらに、特に理由付けもしないまま、それは差別である以上、すなわち③、さらには④にも該当し違法というような、理解し難い論理の飛躍を述べているといえる。
 そして何より、被告らが繰り返し述べている、当該記述は「従軍慰安婦強制連行問題」という重要な国際問題や政治的な課題についての意見等の論述であり、そういった政治的言論の表明は、単なる特定の民族に対する侮辱的表現とは別に、表現の自由により何よりも保障されねばならないのではないかという疑問には、原告は結局のところ答えられない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。

”2 配布資料がヘイトスピーチないし差別助長文書であるとの主張に対して 
(1)ヘイトピーチにあたる文書の配布行為とされる点への再反論
 原告第14準備書面21頁以下では、被告らが配布した文書の表現(原告第11準備書面別表2)がヘイトスピーチに該当しないとの被告らの主張に対する原告の反論が述べられているので、以下再反論をなす。
  ア 別表2「1」
 原告は、被告今井が紹介した映像(甲23・75~85頁)は「排除を煽動するものではない」ことは認めている。その点は、被告今井の資料配布の意図が正しく理解されたものと考える。
 YouTubeの記事付随の第三者のコメントに「在日は死ねよ」という言葉が紛れ込んでいたことについて、「丹念にヘイトスピーチ、人種差別を探し、該当するものを削除、抹消しなければならなかった」と原告が指摘する点は、そのような処置が望ましかったというレベルの意見としては、被告今井としても特段に異を唱えるものでもない。
 しかし、「過失」でそのような処置を漏らしたことが、ヘイトスピーチとして法的に違法評価されるわけではない。ヘイトスピーチの定義は曖昧であるが、少なくとも、積極的な害意あるいは故意がなく、過失で配布資料の末端に差別的な言葉を混入させてしまったケースまで、「あなたがした行為はヘイトスピーチだ」として行為者を責めるのは、法的評価として不当である。
 本件においては、「在日は死ねよ」というのは、被告今井が述べたり記載した言葉ではないことにも留意が必要である。被告今井自身がそういう記述をしたものが、うっかり流出したというケースでもないのである。
 被告今井が日頃、「在日は死ねよ」とかそれに類する排除的、差別的メッセージを流布していたわけでもないことは、原告を含めた従業員らはよく承知している。そのため、「在日は死ねよ」という言葉が資料の末端に偶々載ったからといっても、読んだ者が、被告今井が在日韓国人について「排除を煽動している」と受け取るはずもない。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第6準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回から、フジ住宅の公式ブログから第6準備書面を紹介します。

”1  はじめに
  原告は、その第13準備書面における整理により、(ア)「ヘイトスピーチないしこれに類する(人種的民族的差別を助長する)資料配布」が被告らの不法行為ないし債務不履行とされる「行為類型」の一つであり、その「違法性・責任根拠」が、被告会社については「職場環境配慮義務違反」で、被告今井については原告の人格権の侵害であり、原告の「被侵害利益」は、「差別的な言動にさらされずに就労する権利、人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」であるとする。
 そして、(イ)「政治的見解等の配布」、(ウ)「教科書動員」、(エ)「原告に対する報復的非難・社内疎外を内容とする資料の配付」という各行為類型は、被告今井については、「人格的自律権、職場において自由な人間関係を形成する権利」という人格権の侵害であり、被告会社については「職場環境配慮義務違反」であるという。
 上記(ア)の主張については、実質的には、違法性の内容が、①配布資料がヘイトスピーチないし差別助長の内容であるという点と、②職場環境配慮義務という点と、③原告の人格権の侵害(被侵害利益)という点の3要素あり、それらが組み合わさって請求根拠とされているものと被告今井としては理解する。
 それらの各要素について、以下、反論と、被告今井としての主張の補充をなす。
  ②職場環境配慮義務と、③原告の人格権侵害(被侵害利益)という点は、上記(イ)、(ウ)、(エ)の原告主張の要素でもあるので、以下述べるところは、それらの主張への反論も含んでいる。”

次回も第6準備書面について続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回はフジ住宅の公式ブログから、第5準備書面を紹介します。

”第6 結論
以上のとおり、対外的イメージおよび高い意識を持って働く社員群という被告会社にとって最大の財産が、原告およびその支援団体の活動によって毀損される現実的危険が生じており、その対処として本件訴訟に対する被告会社の見解を対外的に発表し、対内的にも本件訴訟についての会社および社員達の見解・感想を伝達したものである。
したがって、被告らが本件訴訟提起後行った資料の配布行為はその目的においても正当であり、その手段・態様としても少なくとも違法性を帯びるようなものではなく、不法行為は成立しない。
                             以 上”

以上がフジ住宅の主張です。次回は続きの内容を紹介していきたいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 最新情報について

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回はフジ住宅の公式ブログに記載されていた、最新情報を紹介します。

”平成30年8月2日(木)第12回目の期日へのお礼。及び次回裁判期日のお知らせ。

8月2日に開かれた第12回目の当裁判に、前回に引き続き、約70名の、弊社を応援してくださる皆様が、傍聴券獲得の抽選にお越しくださいました。
今回、抽選の最終番号(131)から判断して、前回に引き続き、原告側を超える人数の皆様が、弊社応援に駆けつけてくださった事が分かりました。
 
おかげさまで、傍聴席の過半を弊社支援者で占める事ができたと報告を受けています。
皆様、本当に有難うございます。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
 
前回の繰り返しになりますが、弊社は今も社員である原告が毎回出廷していることを勘案して、裁判傍聴に当社社員を一人も派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。今回も同様で、傍聴席に弊社社員は一人もおりません。
裁判の状況を聞かれた皆様の中で、当方を支援してくださる機運が高まり、こうして多くの皆様が傍聴に来てくださるようになって、前回、今回と、傍聴席の過半を確保してくださいました。本当に有り難く、社員一同心より感謝、感激しております。
 
今回は原告側弁護士が準備書面を朗読する順番でしたので、当方として今すぐここに裁判資料として掲載する文書はございませんが、必要が生じれば、各種文章、資料をここに掲載してゆきますので、時々このブログを見に来てくださいますと幸甚です。”

次回からまた第5準備書面の内容を引用して紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回も第5準備書面の内容です。

”(2)経営理念感想文等の配布
ア 被告会社社員から提出される経営理念感想文等のうち、他の社員の参考になったり、有益であったりと被告会社が判断したものについて、全社員宛に配布するということは、従前から行われていたことである。
そのような中、特に本件訴訟が提起された直後と、被告会社が対外的に本件訴訟についての見解を発した直後は、社員にとって大きな関心事であったこともあり、本件訴訟についての感想・意見が書かれた経営理念感想文等が数多く提出された。被告会社としては、このように数多く提出されている本件訴訟に関する記載をあえて全社員配布の対象から外すことも不適当であるし、本件訴訟提起の報道および原告側支援者の活動によって社員に不安と動揺が広がる中、他の社員が本件訴訟について考えていることを伝えることは社員を元気づけるものであるし、被告会社にとっても社員に誇りをもって仕事をしてもらい、士気の低下を抑えるという観点から有益であると考え、その一部を全社員配布の対象としたものである。
本件訴訟についての意見や感想が書かれた経営理念感想文等を全社員宛に配布したのは以上のような経緯であり、被告に対する「報復的非難」や「社内疎外」を意図したものではない。
被告会社は、本件訴訟が提起された後も、従前と何ら変わらず原告を処遇している(もちろん、誕生日の花束や親孝行月間の寸志付与も変わらず行われている)。それどころか、本件訴訟提起後も被告会社に在籍している原告に配慮し、訴訟対応を担当する部署の社員ですら裁判傍聴に行かせないようにするなどの配慮を行っているものである。
イ なお、被告会社が全社員宛に配布した経営理念感想文等の内容は、原告にとっては意に沿わない内容かもしれないが、それは自らが愛着を持っている勤務先会社が訴えられたことに対する意見・感想という性質上、やむを得ないことである。
そもそも、原告も、その支援団体と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する自衛措置によって不快感を持つことがあっても一定程度受忍すべきである。しかるに、原告の主張によれば、訴訟の提起によって動揺もあるが皆で団結していこうとの意見や(原告第12準備書面別表1の1・「1」「30」「32」「39」「53」「63」)、被告会社の立場に理解を示す顧客に対しての感謝(同「17」)を述べれば「社内疎外」、訴訟における原告の主張と異なる事実・主張を述べたり(同「14」「23」「55」「57」「59」「71」)、自らが勤務している会社が訴訟を起こされたことについて残念、腹立たしい、悲しい等の感想(同「8」「29」「33」「60」)を述べたりすれば「報復的非難」として許されず、その意見・感想が書かれた文書を配布すれば不法行為にあたるとのことであり、およそ理解しがたい。
なお、原告第12準備書面の別表においては、被告会社への批判記事に対して殴り倒してやりたい気持ちですと書かれているのに、「原告に対する報復的非難であり、加害行為の示唆まで行うもの」とまとめられ(同「11」)、報道内容について腹立たしいと書かれているのに、「原告に対して『腹立たしい』と報復的に非難し」とまとめられる(同「38」)など、そもそも経営理念感想文等における記述の趣旨そのものを捉え間違っているものが随所に見られる。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回も第5準備書面の内容です。

”2 社員に対する伝達
(1) 社内での説明
上記のとおり、被告会社は、本件訴訟が提起されたことで社員に不安と動揺が広がる中、原告の立場を慮り、本件訴訟に関する見解を正式に発表することは控えていた。
そのような中、土地活用事業部の営業会議において担当役員から、被告会社は人種差別・民族差別を行った事実はないという説明を行ったことはあったが、それ自体何ら非難されるようなことではないことは当然である。ところが、原告はこの説明について「被告会社の一方的な意見」と断じた上で、上記説明を聞いて安心したとの被告社員の感想が書かれた経営理念感想文を社内配布したことについて「組織的な意思統一を図り、原告を社内疎外している」などとしてこれが不法行為にあたると主張するのであるが(原告第12準備書面別表1の1・「35」「42」「48」)、およそ理解しがたい。
また、本件訴訟についての被告会社の見解を公表後、その内容を社内に伝達することも何ら非難されるようなことではなく(民事訴訟は公開されている)、なぜこれが不法行為にあたるというのか、およそ理解しがたい。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回も第5準備書面の内容です。

”記

「知らない方が見れば活字になっている以上、内容が虚偽であろうが、誤解であろうが、その内容だけが一人歩きしてしまっております。」(甲35の1・215頁)
「ネットのほとんどが悪く書いてるのが気に食わないです。」(甲35の1・227頁)
「社内に少なからず動揺の色が漂ったことが残念です」(甲35の1・343頁)
「フジ住宅に何かあったらどうしようという不安も感じ」(甲35の1・405頁)
 
また、被告会社の社員がマスメディアから取材を受け、被告会社を一方的に悪者と決めつけるような質問を受けたりもしていた(丙19 平成29年5月15日付け経営理念感想文)。こうしたことが、被告会社社員を大きく動揺させ、不安を感じさせていたことは容易に推認できる。
(4)以上のとおり、本件訴訟提起を伝える報道や原告側支援団体の活動により、被告会社の対外的イメージが悪化し、社員の士気が低下する危険が現実的に発生していたのである。
  
第5 対外的イメージ悪化、士気低下への対処として被告会社がとった措置
1 対外的メッセージ発信
被告会社としては、原告が裁判を行う一方で被告会社社員として勤務を続けていることを斟酌して、本件訴訟についての被告会社の見解を対外的に発信することは控えてきた。しかしながら、原告側支援団体の活動はますますエスカレートしていき、被告会社としても世間から「何も反論できることがないから黙っているのではないか」と受け止められかねないため(実際、被告会社に入社した者も、入社前に「やましい事があるからコメントできないんじゃないのか?」と感じたと述べている。甲96の4の25)、このまま何の反論もせずに放置することはできない状況となった。
そこで、被告会社は本件訴訟についての見解を対外的に発信することとし、被告会社ホームページにおいて平成29年4月から順次、「訴訟に関する弊社の考えと原告支援団体の主張に対する反論」「訴訟に関する基本的考え方」「平成29年6月29日の口頭弁論を経て、皆様に知っておいていただきたいこと」と題する文章を掲載したものである(丙2の5 被告会社ホームページ「訴訟・裁判に関する当社の主張」)。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回も第5準備書面の内容です。

”(4)さらに、原告側支援団体は、大手企業の社内労働組合に協力を要請し、当該労働組合本部は、各支部に対し、ノルマつきで組合員や家族から署名をとることを求めているようである。また、原告側支援団体から個人に対し、署名を求めるダイレクトメールも送付されている(丙18 「ヘイトハラスメント裁判」の公正な審議・判決を求める署名)。
(5)これら、原告側支援団体によって大々的に行われている活動においては、常に被告会社が「ヘイトハラスメント」を行ったとの喧伝がなされているのであり、被告会社が長年築き上げた対外的イメージが悪化する現実的危険が生じていた。
3 被告会社が被った具体的影響
(1) 顧客に与える影響
上記のとおり原告側支援団体を中心に被告会社が在日コリアンを差別しているかのような喧伝がなされたことにより、それまで順調に進んでいた商談が破談するというような実害が生じている(甲95の3の10)。
また、被告会社の顧客である地主から被告会社担当者に対し、「『ヘイトハラスメント』裁判の公正な審議・判決を求める署名」がダイレクトメールで届いたとの連絡もあった。こうした原告支援団体による行動が、被告会社の顧客を動揺させるものであることは言うまでもない。
(2) 採用活動への悪影響
本件裁判のことが理由で内定辞退者が出るなど、被告会社の採用活動にも影響が出ている(甲94の4の2)。
被告会社に入社した社員が書いた経営理念感想文において、「ネットで調べていると裁判の話が上がっていて、正直に申し上げますと少し不安を持ってしまっていました」との記述があることからすると(甲96の4の25)、顕在化はしていないところでも採用活動には相当の悪影響が出ているものと推測される。
(3) 社員の動揺
本件訴訟が提起されたことを伝える報道は、被告会社社員に大きな不安・動揺を与えていた。このことは、例えば被告会社社員が書いた経営理念感想文における下記のような記述からもうかがえる。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面


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今回も第5準備書面の内容です。

”第4 本件提訴の報道や原告の支援者の活動によって、被告会社の対外的イメージが悪化し、社員の士気が低下する現実的危険にさらされたこと
1 本件提訴の報道
本件における原告の主張は、当初より「ヘイトスピーチ」「ヘイトハラスメント」などという極めてネガティブなイメージを想起させる言葉を用いて、被告会社が人種・民族差別を行う会社であるかのようなレッテルを貼ることに力点が置かれていた。このため、本件提訴を伝える報道も、一般人が見れば被告会社が人種・民族差別を行い、社員に特定の思想を強要している会社であるかのような印象を持ちかねない内容であった(丙15の1~5 朝日、毎日、日経、読売、産経記事)。
2 原告側支援団体の活動
(1) また、原告側支援団体は、「ヘイトハラスメント裁判を支える会ホームペー
ジ」を立ち上げて、原告側に立った主張を縷々展開している。
(2)上記ホームページにおいては、上記団体が作成した会報もアップされているが、そこには毎回「支援者集会参加者からのメッセージ」が多数掲載され、その中には「醜悪きわまりない。今井会長一派との闘いを心から支援」「ひどい会社」「社員たちを洗脳教育しヘイト的な活動に動員する会社」「とんでもない戦争実行の教科書を強要する経営者の蛮行」などとして、原告側の主張をもとに被告会社のイメージを悪化させるような数々の表現がなされている(丙16の1 ヘイトハラスメント裁判を支える会 会報vol.2)。
(3)また、原告側支援団体は街頭でも活動を展開しており、被告会社本社近くの南海電車岸和田駅前など複数の駅前で、横断幕を掲げて街宣・署名・チラシ(丙17)配布を行っている(丙16の2 ヘイトハラスメント裁判を支える会 会報vol.7)。平成29年9月28日発行のヘイトハラスメント裁判を支える会 会報vol.8(丙16の3)においては、鶴橋駅前で街頭宣伝とチラシ配布が行われたことが報告されているが、その報告文書においては、「フジ住宅は、生野区内でも分譲地を開発して販売を行っています。社内で在日コリアンに対するヘイトスピーチを文書で配布しながら、一方で在日コリアンを顧客として利益を得ている訳です」などと、被告会社が在日コリアンを差別しているなどという事実に反することを前提にした不当な喧伝がなされている。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面


フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
今回も第5準備書面の内容です。

”エ さらに、社員が有給休暇をきちんととれるよう年5日分を計画付与し、法定の有給休暇とは別に社員の誕生日には誕生日休暇を付与しているのも、社員の家庭生活の充実を願ってのことである。
オ 本件において原告から非難されている社内での資料配布も、その目的は社員が私生活を含めて充実した、幸せな生活を送るために有益と思われる情報を提供することであり、その内容は自己啓発や健康や子育て等多岐にわたる。書籍そのものを配布することもあり、例えば「道は開ける」(丙12)「ツキの大原則」(丙13)といった自己啓発本や、「教師・親のためのこども相談機関利用ガイド」(丙14の1~2)などの子育て関係の本なども全社員に配布している。
(4)多様性の尊重
ア これまで述べてきたことからも分かるとおり、被告会社は社員自身に幸せになってもらうという目的において正社員とパート社員とを区別することは行っておらず、パート社員に対しても正社員と同程度の手厚い福利厚生が用意されている。
    勤続5年から5年ごとの節目に行われる永年勤続賞は、パート社員も対象となっており、原告も平成29年3月に勤続15年表彰を受けている。
イ また、被告会社においては、役職者に女性が多数登用されている。
ウ 被告会社内には原告の他にも外国籍の社員が多数いるが、その扱いにおいて差別されることは当然ない。そもそも、社内取締役5名のうち2名は、元在日コリアンなのであり、社内で国籍による差別など行われる土壌にないことは明らかである。
エ 以上のとおり、被告会社は他の会社に先駆けて多様性を尊重する姿勢を鮮明にし、実際そのとおりに取り組んでいるのであり、「差別」「ヘイト」とは対極にある会社なのである。
3 このように、明確な理念のもと、社員を徹底的に大事にし、その成長の手助けをすることにより、被告会社にとって最大の財産の一つである、意識の高い社員群が築かれたのである。
4 なお、本件において問題とされている歴史的認識に関する資料の配布についても、これまで述べた被告会社の理念・姿勢との関係で捉えると、その配布の趣旨が理解しやすい。
すなわち、長期視点から顧客のためになる仕事をし、顧客に幸せを与えるということを目的に動くことになるため、その担い手である社員一人一人が「自分のため」「会社のため」というような狭い視点ではなく、「世のため人のため」というような広い視野で動く必要がある。そのため、地域社会、ひいては被告会社やその社員が仕事をさせて頂いている日本という国家に対する貢献を意識すべきという発想が根底にある。
そして、社員を単なる労働者と見るのではなく、社員やその家族が私生活の充実も含めて幸せになることが、顧客のためにも会社のためにもなるという発想がベースになっているため、仕事とプライベートとでドライに線引きするのではなく、社員の幸せのためにプラスになりそうな措置を積極的に行っている。その一環として、健康や子育ての情報、歴史認識の問題に関する情報などを資料で提供しているが、もちろん読む・読まないは個人の自由であり、そのことは繰り返し社員に周知している。
なお、歴史認識については、自国の文化・歴史に対して誇りを持つことが、家族を含めた周囲の人たちへの感謝の気持ちにつながり、ひいては自分自身および周囲の人に幸せをもたらすという考え方に立っている。もちろんこの点について賛否両論があることは認識しており、会社としてその考えを社員に強制する意図はない。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

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今回も第5準備書面の内容です。

”被告会社は、この制度のために年間400万円以上の経費を投入しており、いかに社員の身体的・精神的健康の維持に力を注いでいるかがわかる。
エ それ以外にも、被告会社は全事業所に、健康に良いとされている電解還元水の整水器を設置するなど、他の会社にはあまり見られないようなきめ細やかな配慮がなされている。
オ こうした被告会社における社員に対する健康保持の意識の高さおよび取り組みが評価され、日本政策投資銀行による健康経営格付けにおいては最高ランクを取得している(丙10の1 日本政策投資銀行ホームページ)。
また、経済産業省が日本健康会議と共同で認定を行う「健康経営優良法人2017大規模法人部門(ホワイト500)」に認定され(丙10の2 経済産業省ホームページ)、経済産業省が東京証券取引所と共同で選定を行う「健康経営銘柄2016」にも選定されるなど(丙10の3 経済産業省ホームページ)、社員の健康増進に関して非常に高い社会的評価を得ている。
(3)社員の家庭・私生活の充実を企図した措置
ア 被告会社においては、社員が悩みやストレスなく明るく元気でいるためには、社員の私生活の充実、特に家族との良好な関係を保つことが大事であるとの考えから、社員がそれぞれの家族と豊かな私生活を過ごせるための配慮を数々行っている。これは、創業者である被告今井の「家とは、家族をはぐくむ揺りかご」であり(丙11 「家族からはじまる物語」)、顧客に家族との幸せな生活を育んでもらう住宅を提供するのが業務の目的である以上、それを扱う社員自身の家庭生活が豊かで充実したものでなければならないとの信念に基づくものである。
イ 具体的には、毎年4月を「親孝行月間」と位置づけ、全社員に親孝行のための寸志として1万円を支給している。もちろん、原告に対しても毎年支給されている(丙1の4、丙1の13)。
ウ また、結婚記念日等には会社から社員の自宅に花束が贈られており、原告についてもその義父と義母の結婚記念日に毎年会社から花束が届いており、原告もそのことについて感謝の念を述べている(丙1の12、丙1の24)。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

フジ住宅の訴訟と裁判に関する書面を、公式ブログから紹介しています。
この会は第5準備書面の内容です。

”(2)社員の健康に配慮した数々の措置
   被告会社においては、社員の健康に配慮した様々な措置を講じている。
ア まず、定期健康診断においては、法定内検査項目に加え、大腸ガン検査、乳ガンエコー検査、腫瘍マーカー、ピロリ菌検査等も検査費用は全額会社負担で実施している。
定期健康診断は、被告会社の事業所内で、勤務時間中に実施することにより、任意検査も含め100%の受診率を達成している。
また、健康維持の必要性に正規社員も非正規社員もないとの考え方から、健康保険組合未加入の短時間勤務者に対しても社員と同じ検査メニューの健康診断を実施している(丙2の4 会社HP「健康の保持・増進」)。
イ また、被告会社において酸素ボックス(定価1580万円)を2台購入し、平成27年5月18日より、派遣社員や出向社員も含む全社員が利用可能となっている(丙7の1 平成27年5月13日付け「酸素ボックスご利用開始の件」)。
被告会社の社員は、上記酸素ボックスを1回100円という安価で、業務時間内外問わず利用することができる(丙7の2 平成27年6月10日付け「酸素ボックス運用ルールの件」」)。このことからも、被告会社は社員の健康を何よりも優先していることがわかる。
ウ さらに、福利厚生の一環として、24時間受付体制が整っており、各分野の専門家に深夜でも電話相談できる「えらべる倶楽部」に被告会社の費用負担のもと全社員が加入しており、被告会社の社員は本人以外の2親等内の親族まで同サービスを利用することができる(丙8 平成24年10月31日付け回覧「えらべる倶楽部 無料相談サービスのご案内」)。この制度は、平成24年10月段階で、900名以上、延べ3000回以上利用しており、社員からも感謝の声が多数寄せられている(丙9の1 平成28年11月14日付け経営理念感想文、丙9の2 平成28年11月15日付け経営理念感想文、丙9の3 平成28年12月1日付け経営理念感想文)。”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の最新情報

今回はフジ住宅の裁判に関する最新情報の紹介です。

”5月17日に開かれた第11回目の当裁判に、70名近い、弊社を応援してくださる皆様が傍聴券獲得の抽選にお越しくださり、抽選の最終の人数(135)から判断して、今回初めて原告側を超える人数の皆様が弊社応援に駆けつけてくださった事が分かりました。おかげさまで、傍聴席の過半を弊社を応援してくださる皆様が確保できたと報告を受けています。
皆様、本当に有難うございます。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
 
前回の繰り返しになりますが、弊社は今も社員である原告が毎回出廷していることを勘案して、裁判傍聴に当社社員を一人も派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。今回も同様で、傍聴席に弊社社員は一人もおりません。
裁判の状況を聞かれた皆様の中から、自然発生的に当方を支援してくださる機運が高まり、皆様が傍聴に来てくださるようになり、その数は回を重ねるごとに増え続けていて、今回も前回を上回る多数の皆様がお越しくださった事を知りました。社員一同大変感謝、感激しております。
 
皆様、本当に有難うございます。重ねて御礼申し上げます。
 
今回の期日に提出した当方の『第6準備書面』、『第7準備書面』及び、当日法廷で当方弁護士が朗読したその『要旨』を以下に掲示しています。
どうぞご一読いただけますと幸いです。
 
なお、今回、原告弁護団が弊社について「ヘイト行為を繰り返している」と訴えておられる、弊社社員対象の無償の書籍、及び各種資料の配布(ただし読むことを強制していない。)の内容、方法について、原告や、原告弁護団の訴えとは正反対に、どれほど多くの社員がそれを支持し、感謝の気持ちを表明してくれているか、裁判官に正確に状況を把握していただきたく、弊社社員の「経営理念感想文」を裁判が始まる前、裁判開始以後併せて250名以上分を、「証拠」として、当方弁護士を通じて裁判所に提出いたしました。
 
弊社が当裁判に負けることは、これほど多くの社員が支持してくれている弊社の仕事の進め方、それを通じて広く社員が見識を高めてくれることを期待する社員育成の方法が採れなくなることを意味しており、弊社としましては、妥協できる余地は一切なく、弊社の存立に深く関わるこの経営のあり方を続けたいと思っております。
 
なお次回第12回目の裁判は8月2日(木)大阪地方裁判所堺支部 午前11時開廷、30分前の午前10時30分より傍聴券の抽選があります。傍聴券獲得には午前10時30分までにお越しください。
どうぞ、皆様、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
(編集責任 フジ住宅株式会社)”

次回もフジ住宅の裁判に関する情報を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

今回もフジ住宅の裁判に関する第5準備書面の紹介です。

”ウ また、この「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」の考え方を周知徹底していることをあらわす一つの象徴的施策として、社員が直接会長・社長に質問できる機会が提供されている。
すなわち、事業部ごとに時期をわけて会長・社長による質問会が実施され、パート社員も含めた全社員が、年1回会長・社長に直接質問する機会がある(丙4の1 平成27年8月25日発信 今井会長「建設事業本部『私(会長)への質問会』開催ご案内と事前質問のご提出をお願いしたい件」、丙4の2 平成27年9月3日発信 宮脇社長「住宅流通事業部 ホームバンク事業部合同『私(社長)への質問会』開催ご案内と事前質問のご提出をお願いしたい件」)。 
さらに、質問表を提出した者に対して、会長・社長・専務等の経営者が直接内線で電話して回答し、雑談を交えながら1時間くらい話をする(丙5の1 平成28年12月1日付け経営理念感想文、丙5の2 平成29年4月15日付け経営理念感想文)
エ さらに、被告会社においては、パートを含めた全社員が会社に直接提案できる制度を設けている。提案は年間数千通におよび、被告今井はそのすべてに目をとおしている。
オ 以上のような風通しの良い社風により、会社勤めにありがちな悩みやストレスを感じなくて良いと述べる社員が多く存在するのである(丙6の1 平成26年9月13日付け経営理念感想文、丙6の2 平成28年3月16日付け経営理念感想文、丙6の3 平成28年9月15日付け経営理念感想文、)。”

フジ住宅の企業としての風通しの良さがわかる内容となっています。訴訟を起こされる原因はどこにもないように感じました。
次回もこの続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

今回もフジ住宅の裁判に関する第5準備書面の紹介です。

”第3 意識の高い社員群がいかに築かれたか
1 社員を大切にする理念
被告会社は、「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」を経営理念としている(丙2の2 会社HP「CSR~当社創業の精神」)。第1を「社員のため」としているのは、顧客に心から幸せになってもらうという目的を達するため、まずは働く社員が幸せ~悩みやストレスなく明るく元気~でいることが何より重要だと考えているからである。
すなわち、被告会社にとって、対外的信用と、社員を大切にすることとは、密接不可分の関係にあるのである。
2 具体的実践
被告会社は、単に理念として掲げるだけでなく、以下のとおり実際に社員が悩みやストレスなく明るく元気でいるための様々な具体的実践を行っている。
(1)風通しの良い社風
ア 被告会社においては、悩みやミスを一人で抱え込んでしまうことが大きなストレスにつながるとの考えのもと、「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」の理念を、常日頃から社員に周知徹底している。
イ この「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」という考え方は、心につかえている事を上司にありのまま伝えてアドバイスを求めれば上司は適切にアドバイスし、ミスをしてもありのまま発信すれば手厚いフォローが得られるという前提の上に成り立っている。
すなわち、「聞けばいいだけ、言えばいいだけ」を社内で機能させるためには、上司の方にも適切なアドバイスをする能力と度量の広さが求められる。 
このため、被告会社においては役職者に対する教育も熱心に行い、人事評価においては上司からだけではなく、同僚・後輩・他部署から多面的に評価する「360度人事評価」を採用し、上司となるべき人材の選定、育成には非常に力を入れている。”

様々な企業がある中で、フジ住宅は企業の将来を見据えたうえで人材育成に力を入れているという印象を受けました。
次回もこの続きから紹介していきます。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

今回もフジ住宅の公式サイトから第5準備書面の内容を紹介していきます。

”第2 被告会社の対外的イメージがいかに築かれたか
1 被告会社は、昭和48年に、不動産会社の営業社員であった被告今井が独立して立ち上げた会社である。
被告今井は、不動産会社の営業社員時代、業界全体として目先の利益ばかり追求し、住宅を販売した後のアフターサービスへの関心が低いこと(いわば「売りっぱなし」)を非常に残念に思っていた。被告今井の信念としては、住宅は家族が幸せな生活を育む場所であり、そのためには販売後のケアも含めて顧客の幸せを追求しなければならないと考えていた。このため被告今井は自らの担当顧客に販売した住宅の補修を自腹で行ったりしたこともあったが、一営業社員の力では限界があった。被告会社の設立は、その悔しさが原動力となっており、このため創業以来「お客様に幸せになっていただくこと」を事業の目的として掲げ(丙2の1 会社ホームページ「ごあいさつ」)、顧客のために有益にならない仕事はたとえ「もうけ」につながったとしても受けないという理念を前面に押し出してきた。(丙2の2~3 会社ホームページ「CSR~当社創業の精神」「事業内容」)。また、暴力団・反社会的勢力排除活動にも積極的に取り組み、近畿管区警察局長等から暴力団追放功労表彰を受けるなど(丙3 平成28年11月16日プレスリリース)、コンプライアンス重視の姿勢も徹底してきた。
2 その結果、被告会社の事業は順調に拡大し、平成17年には東京証券取引所・大阪証券取引所1部上場を果たし、現在も成長を続けている。上記理念および実践の成果として顧客のリピート率が高いのが特徴であり、土地有効活用事業におけるリピート率は40%を超えることもある。
3 以上のとおり、被告会社が成長することができたのは、その掲げた理念を追求し、実践する姿勢が顧客の信頼を勝ち得たために他ならず、その対外的イメージは被告会社の存立を支えるかけがえのない資産なのである。”

前回と同様、今回の内容からもこの訴訟によるフジ住宅のイメージに関する情報を得ることができます。
次回もこの書面の続きから紹介します。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

今回もフジ住宅の公式サイトから第5準備書面の内容を紹介していきます。

”4 被告会社が表明した見解の内容や、社内配布された経営理念感想文等に書かれた本件訴訟に関する社員の意見の中に、原告の意に沿わないところがあったとしても、訴訟の対立当事者である以上、立場や見解が異なるのはむしろ当然のことである。
原告も、その支援団体(原告自身も集会に参加し、会報に自己の主張を掲載するなど一体となって活動している)と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する被告会社の自衛措置によって仮に不快感を持ったとしても、一定程度受忍すべきである。
5 以下、被告会社にとって最大の財産であるところの、対外的イメージおよび高い意識を持って働く社員群がどのように築かれたかを第2項、第3項において説明したうえで、第4項において被告会社が築き上げた上記財産が、原告およびその支援団体の活動によって毀損される現実的危険が生じていたことを述べ、第5項において、その対処として本件訴訟に対する被告会社の見解を対外的に発表し、対内的にも本件訴訟についての会社および社員の見解・感想を伝達したことを論ずる。”

この訴訟によるフジ住宅のイメージに関する情報を得ることができます。次回もこの書面の続きから紹介します。

フジ住宅の訴訟と裁判 第5準備書面

前回まで、フジ住宅の公式ブログから第4準備書面後半を紹介しました。今回から第5準備書面の内容を紹介していきます。

”平成27年(ワ)第1061号 
損害賠償請求事件
原 告  
被 告  フジ住宅株式会社 外1名
 
準備書面5
 
平成29年11月28日
大阪地方裁判所堺支部
第1民事部合議C係 御中
 
 
 上記当事者間の頭書事件について、被告フジ住宅株式会社(以下「被告会社」という)は、次のとおり弁論の準備をする。
 
 
被告会社訴訟代理人
弁 護 士  益  田  哲  生
  同    勝  井  良  光
  同    中  井     崇
                         
 
第1 はじめに
1 原告は、2017年10月19日付「原告第12準備書面」において、被告らが本件訴訟提起後行った資料の配布行為が、原告に対する「報復的非難・社内疎外」であり、不法行為にあたると主張する。
2 しかしながら、原告が指摘するところの資料配布行為は、「報復的非難・社内疎外」にはあたらない。
本件訴訟提起後、これを伝える報道がなされたり、原告の支援団体によって被告会社が「ヘイトハラスメント」を行っているなどという喧伝が繰り返しなされたりしたことにより、被告会社の対外的イメージが悪化し、また社員に動揺が走ってその士気が低下する現実的危険が生じた。その対処として、対外的には平成29年4月以降本件訴訟に関する被告会社の見解をホームページに発表し、対内的にはその発表された見解を被告会社社員に伝えたり、被告会社社員が本件訴訟についての意見・感想を記述した経営理念感想文等を配布したりしたものである。
3 企業にとって、対外的イメージの悪化はその業績に直結するし、社員の士気低下もまた会社に甚大な悪影響を与える。特に、後に詳しく述べるように、被告会社は個々の社員のモチベーションを高め、そのことを通じて顧客のために奉仕するという理念・実践を徹底することによって成長してきた会社であり、対外的イメージや意識の高い社員群は、被告会社の事業にとって根幹をなす財産なのである。したがって、その根幹となる財産が毀損されれば会社としての存立そのものが危機に陥るのであり、被告会社は上記のような対外的イメージの毀損や社員の士気低下を放置することはできず、その対処は必須のものだったのである。”

原告の主張とフジ住宅の主張が食い違っていることが上記の内容からわかります。さらに具体的な主張の内容はまた次回引用して紹介します。

フジ住宅の訴訟と裁判 第4準備書面後半

今回もフジ住宅の裁判に関する第4準備書面後半を引用して紹介します。

”被告今井ないし被告会社が「人種差別・民族差別を助長する文書」について感想文を提出させていたという原告主張も事実に反する。
 その点、「経営理念感想文」に関する点は、被告会社の主張を援用するが、それ以外の業務日報等においても、従業員に、国際問題や歴史問題について感想を書くよう被告今井ないし被告会社が求めたことはなく、従業員が任意に配布資料の感想を記していたのである。また、そういった業務日報等については、原告は配布対象外であったことも、繰り返しとなるが付言しておく。
  原告は、「資料配布と業務との関連性がない」ということも指摘するが、民間企業において、会社側が従業員に配布する書類に業務と直接関係がないものが含まれていても、果たしてそれ自体が法的に問題と評価される要因になるものなのか、表現の自由や、従業員の育成や啓発等に関する私企業の裁量の観点からは、大いに疑問である。”

次回もフジ住宅の裁判に関する書面を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第4準備書面後半

今回もフジ住宅の裁判に関する第4準備書面後半を引用して紹介します。

”確かに、全従業員配布資料は、受領しないというわけにはいかなかったとはいえるが、「精読せず」あるいは「ほとんど読まず」に廃棄するということも禁じられていたわけではなく、実際、業務に直接関係のない資料は、読む、読まないにかかわらず、従業員は社内で遠慮なく処分しているのが実態である。
 具体的には、原告所属の部署でもそうであるが、事務所内の各所に廃棄する書類を投入するボックスがあり、業務関係文書のうち、捨てるものは、その箱に次々と投入され、担当の従業員が定期的に回収して処分に回している。本件訴訟で取り上げられている配布資料も、各従業員が表紙から内容を確認したり読みたいところを一読して不要と判断すれば、業務関係文書と同様に次々と廃棄されていくのであり、手元に保管したり持ち帰らないと上司に叱責を受けるなどということも全くない。
 そのような扱いが許容されている理由は、被告今井第2準備書面6頁に記したとおり、被告今井及び被告会社が「配布された資料を読む、読まないは、従業員それぞれの自由である。資料を読まずに処分しても、全く差し支えないし、個々人の業務評価の対象とするものでもない」などと社内で十分に周知しているからである。
 よって、「閲読を余儀なくされていた」というような事実や状況はない。
 原告は「嫌でも目に触れる状態でなされた」と強調するが、資料を配布したこと自体が見落とされることがないよう机上に置くということはごく普通のことである。また、配布資料の概要が容易に分かるよう表紙に記載することも当然のことであり、表紙を見て読みたくなければ読まないという選択ができるという意味で、従業員にとって親切であるとも言える(そういう表紙がなければ、資料を自らざっと繰って見て、内容を確認せねばならない負担が生じるし、そこで内容に不快を感じる時間は表紙を一読する以上のものなるであろう)。
  「嫌でも目に触れる状態でなされた」との原告主張は、「穏当でかつ認識可能な方法で配布された」という以上の意味を有するものではない。”

次回もフジ住宅の裁判に関する書面を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第4準備書面後半

今回もフジ住宅の裁判に関する第4準備書面後半を引用して紹介します。

”③ 「偏見に基づくデマ」とされるもの
 被告今井第3準備書面9頁以下において、反論を主張済みである。
 補足すると、在日外国人に公租公課等の経済的な面で制度的に有利な点があるのではないかという疑問を持ち、指摘することそのものが、ただちに差別であり許容されない言論であるとは言い難い。「デマ」なのかは内容の正確性を吟味する必要があるが、仮に不正確な部分があったとしても、それゆえに直ちに差別言論、違法表現として評価されるものでもない。
 なお、被告今井は、在特会の主張を支持したり、同会の資料を配付したこともないことは、念のためここで付言しておく。
 ④ 「日本人の優越性(国粋主義)の宣伝」とされるもの
 被告今井第3準備書面8頁以下において、反論を主張済みである。
 自分たちの国民性の良い部分を意識し叙述することが他民族への差別に当たるという感覚は、到底理解できない。
(5)資料配布の態様について
 資料配布が人種差別を助長する悪質な態様でなされていたと原告が主張する(原告第11準備書面22頁以下)点について、以下反論する。
 原告は、業務上の資料と同様の方法で就業時間内に配布されていたことを「受領と閲読を余儀なくされていた」理由に挙げるが、各従業員の机上に置くという配布方法は最も穏当なものであり、例えば朝礼や会合、あるいは社内アナウンスで配布資料内容について時間をとって被告今井や上長から解説されたりするような態様と比べて、受け取る側にとってはるかにソフトである。
 就業時間内に配布するというのもある意味妥当なことであり、仮に、就業時間後に従業員を残らせて配布し受け取らせると、配る側も受け取る側も従業員に時間的な拘束、負担が生じる。業務を終了して受け取る側が退社後に、配布者が各自の机上に置いて回るという配布方法も考えられるが、受け取る者は翌日の就業時間中に手に取るのだから、就業時間中に配布されるのと何ら変わらない。
  「受領と閲読を余儀なくされていた」というのも、特に「閲読」の点については実態に反する。”

次回もフジ住宅の裁判に関する書面を紹介したいと思います。

フジ住宅の訴訟と裁判 第4準備書面後半

今回はフジ住宅の裁判に関する第4準備書面後半を引用して紹介します。

”(4)資料の内容が人種差別・民族差別を助長するものとの主張に対して
 原告は、配布資料中に多数、内容的に「人種差別・民族差別を助長ないし下支えするもの」が存在すると主張し、別表4としてそれらを特定している。しかし、原告の指摘する資料は、表現の自由により十分に許容される事実の摘示ないし意見論評ばかりであり、「人種差別・民族差別を助長ないし下支えするもの」でもない。
  以下、原告が第11準備書面の本文中で例示しているもののうち、まだ触れていないものについて、反論する。
① 「特定の国の民族性を直接非難するもの」とされるもの
○ 甲22・1228頁
  これは筆者松木国俊が知るところの韓国人によく見られる喧嘩のスタイルを叙述している部分である。喧嘩のスタイルについても民族によりさまざまであり、「この国ではこうだ」と指摘することが、民族性への直接的非難や差別にあたるというのは、民族性についての意見論評を一切禁ずるに等しい。例えば、「日本人は周囲の目ばかり気にして、なかなか本心を言わない。付和雷同な人間ばかりで自主性、積極性に乏しい民族である」という意見が語られたとして、日本人に対する差別なのであろうか。
② 「歴史修正主義」とされるもの
○ 甲23・225~230頁
 女子挺身隊は、大日本帝国が第二次世界大戦中に創設した勤労奉仕団体のひとつで、主に未婚女性によって構成されており、戦時日本の労働力が逼迫する中で、強制的に職場を配置換えする国家総動員法下の国民総動員体制の補助として行われ、工場などでの勤労労働に従事した。
 女子挺身隊が慰安婦であるというのは全くの事実誤認であり、それを指摘することが「歴史修正主義」として非難されるのは、理不尽というしかない。
○ 甲24・104頁
 被告今井第3準備書面9頁に記載したとおり、日本軍や政府による慰安婦の強制連行がなかったことは、長年の研究により明らかにされており、現在の日本政府もそのような立場である。被告今井からすると、「慰安婦狩りがあった」と言い続けることこそ、歴史の真実から目を背ける「歴史修正主義」そのものだと感じられる。”

次回も公式ブログから準備書面の内容を引用して紹介していきます。

フジ住宅の訴訟・裁判 2018年3月の最新情報


フジ住宅の訴訟・裁判について情報を伝えている。
2018年3月に最新情報が更新されていたため、以下引用して紹介したいと思う。

『3月8日に開かれた第10回目の当裁判に、弊社を応援してくださる非常に多くの方々が傍聴券獲得の抽選にお越しくださり、おかげさまで傍聴席の半分近くが弊社を応援してくださる皆様であったとの報告をいただいています。
皆様本当に有難うございます。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
弊社は諸事情を勘案して、裁判に誰も当社社員を派遣せずにこれまで裁判を進めてまいりました。その中で自然発生的に当方を支援してくださる皆様が傍聴に来てくださるようになり、さらに今回は非常に多数の皆様がお越しくださった事を知り、社員一同大変感謝、感激しております。
皆様、本当に有難うございます。重ねて御礼申し上げます。
なお次回第11回目の裁判は5月17日(木)大阪地方裁判所堺支部 午前11時開廷、30分前の午前10時30分より傍聴券の抽選があります。
傍聴券獲得には午前10時30分までにお越しください。
どうぞ、皆様、引き続きご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。』

傍聴を希望する方は、傍聴券の抽選までに裁判所まで。真実を明らかにするためにも、今後も裁判の行方を追っていきたいと思う。

2017年12月18日情報

フジ住宅が公式ブログに法廷で朗読した文書を掲載した。
フジ住宅が従業員とその家族の幸せのために、社会環境を整えていることがわかる書面である。

以下、公式ブログからの引用である。
https://www.fuji-jutaku.co.jp/blog/


フジ住宅 準備書面5 骨子(12月14日の法廷で朗読)


平成27年(ワ)第1061号 
損害賠償請求事件
 
準備書面5骨子
 
平成29年12月14日
 
フジ住宅株式会社訴訟代理人
弁 護 士  益  田  哲  生
  同    勝  井  良  光
  同    中  井     崇
                         


第1 はじめに
1 原告は、被告らが本件訴訟提起後行った資料の配布行為が、原告に対する「報復的非難・社内疎外」であり、不法行為にあたると主張するが、今回提出した準備書面5はこれに対する反論である。原告が指摘するところの資料配布行為は、「報復的非難・社内疎外」にはあたらない。
2 原告が指摘するところの資料配布行為は、原告およびその支援者の活動によってフジ住宅株式会社(以下「フジ住宅」と言います)が長年にわたり築き上げた財産が毀損される恐れが生じたため、その対処としてなされたものである。すなわち、本件訴訟提起後、これを伝える報道がなされたり、原告の支援団体によってフジ住宅が「ヘイトハラスメント」を行っているなどという喧伝が繰り返しなされたりしたことにより、フジ住宅の対外的イメージが悪化し、また社員に動揺が走ってその士気が低下する現実的危険が生じた。

その対処として、対外的には平成29年4月以降本件訴訟に関するフジ住宅の見解をホームページに発表し、対内的にはその発表された見解をフジ住宅社員に伝えたり、フジ住宅社員が本件訴訟についての意見・感想を記述した経営理念感想文等を配布したりしたものである。
以下、フジ住宅が上記対処を行わざるを得なくなった事情について詳しく説明する。
 
第2 フジ住宅が築き上げた対外的イメージ
1 会社にとって対外的イメージが極めて重要であり、それが著しく毀損されれば一気にその存立自体が危うくなることは言うまでもない。
2 この点、フジ住宅は、住宅は家族が幸せな生活を育む場所であり、そのためには販売後のケアも含めて顧客の幸せを追求しなければならないという創業時以来の信念に基づき、「お客様に幸せになっていただくこと」を事業の目的として掲げ、顧客のために有益にならない仕事はたとえ「もうけ」につながったとしても受けないという理念を前面に押し出し、これを実践してきたのである。
3 不動産会社の一営業社員であった今井会長が創業した小さな会社が、一部上場企業となり、その後も成長を続けているのは、掲げた理念を追求し、実践する姿勢が顧客の信頼を勝ち得たために他ならず、その築き上げた対外的イメージはフジ住宅の存立を支えるかけがえのない資産なのである。
 
第3 高い意識をもった社員群
1 また、フジ住宅の存立を支える大きな財産として、高い意識を持った社員群の存在が挙げられる。そして、そのような高い意識を持った社員群は、当然のことながら会社が何もせずに自然発生するというようなことはありえない。フジ住宅において、そのような高い意識を持った社員群は、フジ住宅による社員を徹底的に大事にする姿勢~社員が悩みやストレスなく明るく元気でいるために行っている数々の措置~によって築かれたものである。
2 フジ住宅は、社員が悩みやストレスなく明るく元気でいるために、数々の特色ある措置を行っている。
(1)まず、風通しの良い社風を重要視し、「言えばいいだけ、聞けばいいだけ」という独自の理念を前面に押し出し、これを徹底している。パート社員を含めた全社員に対して、会長・社長に直接質問する機会が年1回は与えられていることは、その象徴である。
(2)また、社員の健康に配慮し、充実した健康診断内容、酸素ボックスの設置や無料で専門家に電話相談できる制度など、他の会社にはあまり見られないような措置に、多額の予算をさいている。こうしたフジ住宅における社員に対する健康保持の意識の高さおよび取り組みは、経済産業省など複数の機関から高く評価されているところである。
(3)さらに、社員の私生活、特に家庭生活の充実にも気を配り、毎年4月を「親孝行月間」と位置づけ、全社員に親孝行のための寸志として1万円を支給したり、結婚記念日等には会社から社員の自宅に花束を贈るといったことが行われている。本件において原告から非難されている社内での資料配布も、その目的は社員が私生活を含めて充実した、幸せな生活を送るために有益と思われる情報を提供することであり、その内容は自己啓発や健康や子育て等多岐にわたる。書籍そのものを配布することもあり、例えば「道は開ける」(丙12)「ツキの大原則」(丙13)といった自己啓発本や、「教師・親のためのこども相談機関利用ガイド」(丙14の1~2)などの子育て関係の本なども全社員に配布している。
(4)また、パート社員の待遇や女性の登用等において、フジ住宅は他の会社と比べても積極的に取り組んでいると自負している。そして、社内取締役5名のうち2名は、元在日コリアンなのであり、社内で国籍による差別など行われる土壌はないことが明らかである。このようにフジ住宅は多様性を尊重する姿勢を鮮明にしており、「差別」「ヘイト」とは対極にある会社なのである。
3 このように、明確な理念のもと、社員を徹底的に大事にし、その成長の手助けをすることにより、フジ住宅にとって最大の財産の一つである、意識の高い社員群が築かれたのである。
 
第4 原告およびその支援者の活動
1 本件における原告の主張は、当初より「ヘイトスピーチ」「ヘイトハラスメント」などという極めてネガティブなイメージを想起させる言葉を用いて、フジ住宅が人種・民族差別を行う会社であるかのようなレッテルを貼ることに力点が置かれている。このため、本件提訴を伝える報道も、一般人が見ればフジ住宅が人種・民族差別を行い、社員に特定の思想を強要している会社であるかのような印象を持ちかねない内容であった。
2 また、原告側支援団体は、「ヘイトハラスメント裁判を支える会ホームページ」を立ち上げ、ホームページでの情報発信や、フジ住宅営業地域内での街宣、ビラまき等の活動を展開している。
これら、原告側支援団体によって大々的に行われている活動においては、常にフジ住宅が「ヘイトハラスメント」を行ったとの喧伝がなされている。
3 これら原告および原告側支援団体の活動により、フジ住宅が長年築き上げた対外的イメージが悪化する現実的危険が生じていた。また、実際問題として顧客、採用活動に具体的支障が生じ、フジ住宅の社員達に少なからず動揺が発生していたのである。
 
第5 フジ住宅が行った経営理念感想文等の配布について
1 フジ住宅社員から提出される経営理念感想文等のうち、他の社員の参考になったり、有益であったりとフジ住宅が判断したものについて、全社員宛に配布するということは、従前から行われていたことである。
そのような中、特に本件訴訟が提起された直後と、フジ住宅が対外的に本件訴訟についての見解を発した直後は、社員にとって大きな関心事であったこともあり、本件訴訟についての感想・意見が書かれた経営理念感想文等が数多く提出された。フジ住宅としては、このように数多く提出されている本件訴訟に関する記載をあえて全社員配布の対象から外すことも不適当であるし、本件訴訟提起の報道および原告側支援者の活動によって社員に不安と動揺が広がる中、他の社員が本件訴訟について考えていることを伝えることは社員を元気づけるものであるし、会社にとっても社員に誇りをもって仕事をしてもらい、士気の低下を抑えるという観点から有益であると考え、その一部を全社員配布の対象としたものである。
2 フジ住宅が全社員宛に配布した経営理念感想文等の内容は、原告にとっては意に沿わない内容が含まれることもあるかもしれないが、それは自らが愛着を持っている勤務先会社が訴えられたことに対する意見・感想という性質上、やむを得ないことである。そもそも、原告も、その支援団体と共に会社が社員と共に長年にわたり築き上げてきた資産である会社イメージを毀損しかねない運動を大々的に展開しているのであるから、これに対する会社の自衛措置については一定程度受忍すべきである。
3 また、個々に見ても、なぜこの表現が記載された文書を配布することが不法行為にあたるというのか理解しがたいものばかりである。

第6 結論
以上のことから、被告らが本件訴訟提起後行った資料の配布行為はその目的においても正当であり、その手段・態様としても少なくとも違法性を帯びるようなものではなく、不法行為は成立しない。

                             以 上

2017年9月4日情報

フジ住宅と元従業員のヘイト裁判は、長期戦になる兆しをみせている。

以下、公式ブログからの引用である。
https://www.fuji-jutaku.co.jp/blog/


次回裁判期日のお知らせ

次回の裁判は9月28日(木)大阪地方裁判所堺支部 午後2時30分からです。30分前に傍聴券の抽選があります。弊社の立場、見解をご理解くださり、応援してくださる皆様。いつも本当にありがとうございます。

フジ住宅で何が起こったの?訴訟・裁判の行方に迫る!

フジ住宅が元従業員から裁判を起こされている。
昨年から続くこの裁判について、このサイトを通じて、客観的な私見を述べさせて頂きたいと思う。

フジ住宅は『ホワイト企業』に選出されるような優良企業である、と思う。
今回の裁判は不当だと感じている。

フジ住宅は、ヘイト企業ではない。それは、裁判が終われば証明できるだろう。
このサイトでフジ住宅側の主張を掲載することで、陰ながらフジ住宅を応援したいと思う。


以下、フジ住宅の公式ブログからの引用である。
https://www.fuji-jutaku.co.jp/blog


平成29年6月29日の口頭弁論を経て、皆さまに、知っておいていただきたいこと。


先に『訴訟に関する弊社の考えと、原告支援団体の主張に対する反論』をネット上に掲載して以来、多くの方から激励のお言葉を頂けるようになりました。
皆さま、まことにありがとうございます。

さて、6月29日の口頭弁論を経て、弊社を支持してくださる皆様だけでなく、原告を応援しておられる皆様にも知っておいていただきたいことは以下の通りです。

① 弊社取締役(執行役員を除く)は、今井会長以下7名で、社外取締役2名と、社内取締役
  5名で構成されています。弊社の意思決定に最も関わる重要な5名の取締役中、2名につい
  て、1名の取締役は入社時には在日韓国人でしたが、入社後に、部長職に昇進後、自身の意
    思で日本に帰化しました。もう1名の取締役は、入社時には日本国籍を得ていましたが、も
    とは在日韓国人で中学生時代に両親の帰化に伴い、日本国籍を取得しました。二人とも弊社
    の社運がかかる要職にあります。
② ほかにも弊社には外国籍の社員がおり、日本国籍(日本人)で入社した社員と、在日韓国朝
   鮮人として入社した社員の昇進について比較すれば、上記取締役の例からも分かるとおり、
   在日韓国朝鮮人の社員が差別を受けているような事は全くありません。5名の取締役中の2
     名が韓国系日本人なのですから、在日韓国人や、韓国系の社員が「人種差別」「民族差別」
  「ヘイトスピーチ」などを受けているなどと言うことはありえません。もちろんだからと
     言って外国籍社員が優遇されるわけでもありません。

上記、弊社取締役の国籍としてのルーツなどは、社員でもご存知ない方が多かったのではないかと思いますし、プライバシーに大きく関わることでもあるので、あえて表明する必要は普通、全くないことなのですが、こうして訴訟で会社が被告席に立たされ、そこで取締役であるお二人が、共に上記の掲載を快諾してくださったので、ここに弊社の中枢の取締役の5分の2が韓国系の人物で、韓国系の方々が、ご自身の努力によって、良く昇進している会社であることを表明しておきたいと思います。

原告を支援する人々によって、弊社は「人種差別」、「民族差別」、「ヘイトスピーチ」を執拗に繰り返している企業と糾弾されているわけですが、そのような事が基本的にありえない事は弊社の上記人事によって、明瞭にどなたにもご高察いただける事と思います。またこの事は会社の代表取締役会長である今井光郎が、ここまで会社を大きく育てるに当たって、「人種差別」、「民族差別」、など全くしてこなかったことの証明にもなると思います。

さて、原告弁護団は6月29日の法廷で、「日本は良い国だ。」とか、「日本人は優れている。」という内容の書籍は「差別を助長する」と言い、結局それは「ヘイトスピーチ」だと決め付けています。

弊社が社員に(読むこと強制せず)配布した書物には「日本は良い国だ。」「日本人は優れている」という記載は確かにあるでしょうが、「世界の中で日本だけが良い国だ。」「日本人だけが優れており、他民族は皆劣等民族だ」と言うような主張をしている書籍はないと思います。また、社員の誰もそんな事はただの一度も、考えたことすらないでしょう。

それらの書籍は、本の読み方として常識的には、「ほかにもよい国はあり」、「他にも優れた民族や、国はあるが」、「日本は良い国で」「日本人は優れている」という、日本人の自覚と、プライドを取り戻すことを主たる目的とする本なのであって、このことは、ごく平均的な読解力のある人なら常識の範囲内のことではないでしょうか。

しかるに、原告弁護団は「日本だけが」「日本人だけが」とは、誰も言っていないのに、「日本は良い国で」「日本人は優れている」という普通の言葉を「日本人だけが優れており、他民族は皆劣等民族だ」と言うような「人種優越思想」「人種差別思想」だと捉え、そう主張しています。


ここに弊社が掲載しているこの反論も、全て「ヘイトスピーチ」だと原告弁護団は判断しているようです。

それならある子供が、自分の父母を「僕のお父さん、お母さんはとてもよいお父さん、お母さんだ。」と繰り返し自慢すれば、それだけでその話を聴かされた友人たちは「お前たちの父母は皆、悪い父母だ」と罵られたの同じであり、『ヘイトスピーチ』を受けた事になるのでしょうか。


本当に、率直に言って、弊社は訴えられている内容に困惑し、理解できないでいます。
そしてこの表現をまた「ヘイト」だと言われます。

日本人は「日本は良い国だ」と繰り返し言ってはいけないのでしょうか。
そう繰り返し言うと「ヘイト」になるのでしょうか。
全く理解できません。

もし、この裁判に弊社が負けて、日本中の企業が同じ立場に置かれれば、「日本製品は優れている」と言うような、我が国の優越性を表現するあらゆるコトバが、「ヘイト」と糾弾され、大変な気を使わねば口にできない『暗黒時代』になってゆくでしょう。

また、「日本は良い国だ。」と繰り返し言うだけで、社内の外国人社員から「差別だ。」と糾弾され、「違法」だと言う判断が裁判で定着するような事が万が一あれば、これまで全く外国人を平等に扱っていた日本人経営者が、それこそ逆に、誰も外国人を社員として雇いたくなくなるでしょう。それこそが差別を助長する事になると思います。

この裁判の結果、日本人の思想、言論、表現の自由が奪われる事に決してならないように、また、逆に、我々の社会の中で「差別」が助長されるような結果を導かないように、裁判所におかれましては適切な判断を下していただくことを祈っています。

念のために、また誤解を避けるために書いておきますが、弊社は何も日本中の企業が、「日本は良い国だ」と社員教育をしなければならないと主張しているのではありません。経営者のお考えによっては「日本は悪い国だ」と言う社員教育を常に行う会社があったとしても、それはその経営者の経営判断であって、その是非について弊社が何か言いたいのではありません。

ただ、弊社の経営者が、自身の経営哲学(そこには歴史認識も含まれる)を社員に伝え続けること(従えと言っているのではない)を「ヘイトスピーチ」、「ヘイト企業」だと糾弾され、訴訟を起こされているので、困惑しているだけです。

当裁判は原告に広範な支援団体が付いた事によって、既に、一従業員と、弊社との「労使間の裁判」を越えてしまっています。ネット上での情報拡散や、JP労組に依頼してまでの組織的署名運動、あるいは街頭で弊社を「ヘイト企業」と実質上の業務妨害をする情宣活動等には、弊社もこうして弊社の見解を最低限ネットに公表して、皆様にお伝えしなければなりません。

こうして弊社は、弊社と、弊社の社員、そして弊社を選んでくださった顧客、株主はじめ、全てのステークホルダーの皆様の尊厳を守りたいと願っています。
弊社は「ヘイト企業」ではありません。「ヘイトスピーチ」などしていません。

弊社の立場を理解し、応援してくださる皆様。今後も当裁判に勝訴できますよう微力を尽くしますので、何卒ご理解、ご支援を引き続き賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

皆さま、いつも、本当にありがとうございます。
(編集責任 フジ住宅株式会社)