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新たなサンガへ

ファン歴20年 大森 淳史
はじめに

20年のサンガは「戦術ウタカ」と揶揄されるほど一見一人の選手に依存しているかのような印象を抱かせてしまった。
 なぜか。その実、確かに今季加入のピーターウタカは、チームの総得点47点のうち、22ゴールをあげているからだ。観戦していても、ボールを持ったら、まずはウタカの位置を確認しているように映った。
 しかしそれのどこが悪い!
 
他チームとの比較

 ウタカを起点やおとりとした結果、仙頭6点、野田4点、中川2点、曽根田2点など。印象としては確かにウタカ以外の選手の得点が少ないか。その意味でもっとウタカ以外の選手の得点、あるいは得点機を増やす必要があったかもしれない。
 では他チームの得点構成上位5人をみてみよう。優勝した徳島
 垣田17点、河田9点、西谷和8点、渡井6点、岩尾6点。

 2位福岡
 遠野11点、ファンマ8点、増山5点、石津4点、サロモンソン2点。
 3位長崎
 富樫7点、カイオセザール6点、ルアン6点、玉田6点、エジガルジュニオ5点。 
 ・・・ここで順位は9位であるが、得点数はJ2で1位の水戸ホーリーホック(68点)内の得点ランキングを見ていこう。
 山口15点、中山13点、アレフ・ピットブル8点、深堀5点、奥田4点。

 サンガの総得点47に対して、得点数1位の水戸ホーリーホックは総得点68。両チームの得点差は21点もある。
ただ、両チームともチーム内得点者上位2名の得点の合計は、28点と同数である。このことから、一人の選手がずば抜けて、得点を多く取ることを問題視するのではなく、それをチームとして点を取りにいった総論の結果であると考える。


詳細データ比較

 つまり2020年のサンガはいい意味で年間を通して、「戦術ウタカ」を貫いたことは、評価したい。
 来季優勝・昇格のためには、特定の個人に依存しない誰が出ても勝つことのできる本当の意味での『チーム戦術』が必要であることと裏腹であったが。
 では2020年に昇格した徳島、福岡との差は何か。
 まず一番わかりやすいのは、失点数である。サンガが45失点に対し、徳島が33失点、福岡が29失点。昇格した2チームは42試合に対して、試合数を大きく下回る失点数である。
 ここで、さまざまなJリーグチームの数字を掲載しているfootballLobの数字で、昇格チームとサンガの数値の違いを見てみよう。ちなみに、footballLobでは、あらゆるものをいかにチャンスを作り出したかの視点から数値化されていることに注意されたい。
(フットボールラボ内のサンガページ https://www.football-lab.jp/kyot/ranking/)
                                         
徳島(https://www.football-lab.jp/toku/ranking/)
福岡(https://www.football-lab.jp/fuku/ranking/)

フットボールラボの数値によれば、サンガと昇格チームで大きく差が開いている点は、奪取ポイントの上位2名の数値である。
ここでいう奪取ポイントとは、『相手がボールを保持している時点からボールを奪い、攻撃に繋がったことを指す。また、奪取ポイントは通しやすいとされる相手が相手陣内のゴール前などで行うパスを奪った場合などに高く算出される。』
(脚注1)https://www.football-lab.jp/pages/cb_point/))
つまり、奪取ポイントが高い=相手陣内ゴール前でボールを奪えていて、このいい守備が得点になる可能性が高いということである。
 サンガの奪取ランキング上位2名

1   MF  庄司 悦大           364.35

2   DF   ヨルディ バイス   313.50


徳島の奪取ランキング上位2名

1 MF 岩尾 憲              527.83

2   MF  小西 雄大           295.10


福岡の奪取ランキング上位2名


1 MF前 寛之 449.10

2  DF 上島 拓巳 326.03

おわりに

 2020年のサンガと昇格した2チームとの差は何か。大局的にも、細部的にもいろいろあろう。一見すると、ウタカしか得点が取れないことが問題視される。しかし、私はウタカ依存症が問題の本質であるとは思わない。なぜなら、22点を一人で取ろうが、複数人で取ろうが22点は同じだからだ。
 昇格チームと対比した場合、サンガの問題の本質は失点の多さと、フットボールラボに見る奪取ポイント、いい守備からいい攻撃につなげられていないところだ。
 したがって、2021年にサンガが昇格するためには、試合数以下の失点、いい守備からのいい攻撃への精度を劇的に高めることであると考える。攻撃と守備を細切れに考えるのではなく、攻守一体、超アグレッシブ、毎試合終了後、サンガの選手全員がピッチに倒れ込むくらいの心持ちで試合に臨んでもらいたい。
一年後の同じ時期、J1にいるサンガを心待ちにしている。                 大森淳史