よくある質問 ★

※催眠療法はクライアントを催眠状態に誘導して潜在意識に様々な暗示を与えていきます。そのために用いる手法をここでは”催眠術”と称しています。

Q.催眠術にはだれでもかかるのでしょうか?

A.かかり方の速さや深さの個人差はありますが、約95パーセントの人は何らかの催眠術にかかると言われています。ただ、同じ人でもメンタルのコンディションによって昨日はよくかかったけど今日はあまりかからない、といったこともあります。

Q.ではどのようなコンディションのときにかかりにくいですか?
A.重大な心配事や深い悲しみなどで精神が極度に不安定な状態ではかかりにくいですね。精神を安定させるための催眠術(催眠療法)なのに不安定すぎるとかかりにくいのは矛盾するのでは?と思うかもしれませんが、例えば整体などでも状態が悪すぎる箇所には施術できないのと同じです。しかし時間をかけ丹念に不安や心配事を取り除くことで催眠状態に誘導できる場合もありますのでまずはご相談いただければと思います。

Q.嫌な思い出や悲しい記憶を忘れてしまいたいのですが、催眠術で記憶を消すことはできますか?
A.催眠術で、ある事柄を”一時的に思い出せなくする(いわゆる「度忘れ」の状態を作る)”ことは可能ですが、記憶を完全に消してしまうことはできません。なので催眠療法では、ご質問のような場合、記憶を消すのではなく、その記憶と折り合いをつけて思考を未来に向けられるように心のトレーニングをしていきます。

Q.では逆に催眠術で過去の記憶を思い出すことはできますか?
A.「退行催眠」という手法を使って時間をさかのぼり、どうしても思い出せなかった過去の記憶を思い出せることがあります。ただし、その過程で思いがけない記憶に出会って混乱してしまう場合もありますので、当研究所ではクライアントに十分そのリスクの説明を行うようにしています。

Q.催眠療法で性格を変えることはできますか?
A.テレビ等の催眠術ショーで、術をかけられた人が別人のようにふるまう場面を見ることがありますが、催眠術は魔法ではないので人格まで変えてしまうことはできません。ショーの催眠術ではその人が潜在的に持つ「演技力」を引き出しているだけです。性格を改善したい場合、催眠療法では、性格の基になる”考え方のクセ”を徐々に修正していく、という方法をとります。

Q.催眠術にかかるとなんでもできるようになりますか?
A.催眠術によってその人の潜在能力を引き出すことはできますが、他の質問でも答えているとおり、催眠術は魔法ではありませんので、その人が持っていない能力まで与えることはできません。例えば、野球の練習をしていてなかなか上達せず悩んでいる人を、催眠術で上達を妨げている要因(緊張や心のクセなど)を取り除いて上達に導くことはできますが、野球を全く知らない人に「一流の野球選手になる」といった催眠術をかけようとしてもそれは無理ということです。

Q.催眠術は悪用できるのではないですか?
A.催眠術にかかると善悪の判断がつかなくなり、なんでも術師の言いなりになってしまうのではないか、という心配があるかもしれませんが、潜在意識というのはその人を守るためにあります。催眠術ショーで行われるようなたわいもない指示には従っても、命に関わるような命令や社会的信用を失うような指示(犯罪の強要など)は防御本能が働いて拒絶し、催眠状態からも一瞬で覚醒します。もし催眠術が悪用できるのなら、そのような事件が連日のように報道されているはずですね。結論「悪用はできません。」

Q.催眠術にかかったまま覚めなかったらどうなるのですか?
A.例えば「体が動かなくなる」という催眠術をかけられて覚めなかったらどうなるのだろう、という心配はあるかもしれません。しかし意外に思うかもしれませんが、催眠術は”放っておいても覚めます”。もちろん催眠療法ではカウンセリングの終わりに「覚醒暗示」を与えて、解かなければならない暗示は必ず解きますが、もし仮に覚醒暗示を与えなかったとしても催眠状態は時間とともに必ずもとに戻りますので心配はいりません。