ポスト・ホルンギャルップを作曲した、コルネットの巨人、ハーマン・コーニッヒ(Herman Koenig)は19世紀前半にドイツから英国に移住し、ロンドンのドルリー・レーン・オーケストラ(Drury Lane Orchestra)のコルネット・ソリストとして活躍しました。またイギリスの楽器店パスク(Pask)と提携してコーニッヒ&パスク社(Pask&Koenig)を設立し、新しいコルネットも開発しました。彼はフランスの指揮者ルイス・ジュリアン(Louis Jullien)の1854年米国ツアーに参加した翌年の1855年にフランスのクルトア社(Courtois)に自身が設計したコーニッヒ・ホーン(Koenig Horn)を発注しており、この楽器が現在のメロフォンの原型となりました。当時、「巧みに演奏されたコーニッヒ・ホーンは人間の声に匹敵する」と評判になりました。