第一章 海外取引の基礎
第二章 貿易実務
(市場調査から契約締結まで)
第三章 貿易実務(契約の実行)
第四章 英文ビジネス文書
に分かれ、
各章で、具体的な項目について学習して行きます。
以下、数例を見てみます。
上の図は、第一章 第1部 1 海外取引形態で
海外と取引する場合の3つ形態を示しています。
つまり、
A. 日本に居て商品を輸出入する、
B. 海外で生産、販売する、そして
C. 今盛んに行われているネット取引
です。
これらの形態を通じて、
海外と取引することになります。
例えば、物品を日本国内から輸出する場合について、具体的にどのようなステップを踏んで行われるか見てみます。
最初に何から始め、そしてうまく商談が成立したら、
どのように契約商品を届け、代金を回収するのか、
そのステップは次のようになります。
貿易(輸出)推進のための基本の基本としての3つの流れ(3つ のプロセス)を示しています。 まずは
1. 取引成立プロセス:
自社の製品販売に適した市場を調査し、取引先を
探す流れです
2. 物流プロセス :
契約製品を出荷し、契約した取引先に届ける流れ
です。
3. 決済プロセス :
輸出代金を回収する流れです。
以上1回の取引では、この3つのプロセスで完結します。
その後は取引先との協議を重ねながら、継続した取引に
つなげ、上記プロセスが繰り返されます。
3. このような特殊事情から、そこにリスクが生じます。
そこで、過去の貿易業者は、このリスクを最小限に
するためにいろいろな工夫や対策を行ってきました。
現在では、それが商慣習となっております。
4. まず、① 国により言語、制度、商習慣、政治・
経済事情が異なる点ですが、言語、制度、商習慣が
違うと意思疎通に戸惑うことが多くなります。
その場合、合意した内容を書面にし、書面でお互
確認しておけば、後で言った言わないの誤解を避ける
ことができます。契約書の締結です。
5. また、②の取引通貨の問題です。
日本円で決済できれば問題ありませんが、契約上
ドルで決済する場合は、企業ではコントロール
できない外国為替変動リスクにさらされます。
契約時点では利益が確定していても、決済時点で
為替相場が変動し、思わぬ損失が出たりします。
対策として一番良いのは、契約上円決済とする
ことですが、相手のあることですからそうもいかない
場合には、契約時点で為替予約をし、利益を確定する
方法もあります。
1. 左側に市場調査から取引交渉までの基本的流れを
示しています。
市場調査とは自社の商品を販売するための適切な国
やパートナーを探す作業です。
昨今は、色々な調査はインターネットを通じて
行われておりますが、
貿易関係については、独立行政法人ジェトロが膨大
な情報を提供しております。まず、ジェトロのホーム
ページから調査されてはいかがでしょうか。
・ジェトロ 「国・地域別情報」:
各国ごとの基礎デー夕、統計、貿易為替制度、
投資制度や調査レポートなどの閲覧
はコチラhttps://www.jetro.go.jp/world/
・ジェトロ「引き合い案件データベースTTPP:
「国内外企業が登録した約3万6,000件の商品・
部品の輸出入などのビジネ案件を無料で検索、閲覧
できる」はhttps://www.jetro.go.jp/ttppoas/indexj.html
2. そして、自社商品を販売するための取引条件を交渉
します。
商品輸出における基本的打ち合わせ取引条件は
品質、数量、価格、受渡、決済、保険の6条件です。