「なんとか患者さんのお役に立てないか」
「このままでは終われない。」
「どうにか体に害なく、できる限り自然な方法で
良い方向へ進むお手伝いができないか。」
私の整体生活17年は
まさにこの問いに対して費やしてきたようなものです。
開業間もない頃から、
高額な受講費を払って、あらゆる講座に通いました。
新たなテクニックが出た、
と聞けば教材を取り寄せては現場で検証する日々でした。
と言うのも、私はある課題に直面していたのです。
私には長年の悩みの腰痛があったのですが、
習った整体法を習った通りにしても腰痛が全く良くならなかったのでした。
また、施術する側の整体師にも負担がかかるやり方で、
「長く現場で使い続けるには無理があるなぁ」と思っていました。
それは他のテクニックを学んでいる時も
ずっと感じていることでした。
もともと整体から入った私ですが、
東洋医学やカイロプラクティック、オステオパシー、
西洋医学、心理学や脳の勉強もしました。
東洋西洋問わず、流派も問わずに
整体法を探求し続けました。
起業間もない頃で家庭もある上、
思い切った自己投資はできなかったのですが、
それでも「これは!」というテクニックは
受講費や交通費がいくらかかろうとも習得しに行きました。
考えつく限りの方法を取り入れては捨てて、
学んでは古い知識を更新していきました。
そして、
学んだ知識やテクニックは恐れずに
現場でどんどん取り入れていきました。
うまくいくこともあれば
想定外の出来事が起こることも多々ありました。
結果が思うようにでないことも一度や二度ではありません。
患者さんのお役に立てずに、
悔しくて眠れなかった夜も何度もあります。
数年前にはこんなこともありました。
病院で手を尽くしてきた患者さんが
最後の手段として私の整体院にお見えになったのです。
その時はまだ現在の施術ではなく、模索中だったために(今ならできることもできず)
効果を見ることなく、患者さんは数ヶ月後にお亡くなりになりました。
この経験は本当に堪えました。
今でも心に残っている出来事です。
「もっと何かできたのではないか・・・」
自分の非力を感じさせられました。
しかし、そんな試行錯誤で日々は
「真の整体法」について考えさせてくれました。
次第に私の探求は
・「治すのではなく、患者さんの治癒力を活かすような整体とは?」
・「患者さんにも施術する側にも害のない整体とは?」
・「施術者自身にもできる整体とは?」
という部分に焦点を絞っていくことになります。
まるで雲をつかむような話で、
「そんな整体、無理だよな」
と弱気になることもありました。
しかし、
それを実現するために費やした努力は少しずつ報われだし、
数年ののちについに現在の整体法が完成しました。
この整体法は
「治す」に全くこだわらないものです。
私は整体を始めてからというもの、
いや、私自身が長年腰痛に悩まされていた頃から
「治す」に注目しすぎるとかえって目的を達成できない
ことがわかりすぎるほどわかっていました。
そうではなく、真に注目するべき
本当に大切なことをこれからお話しします。