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NPO法人キープ・ママ・スマイリング、ウイングス 医療的ケア児などのがんばる子どもと家族を支える会、
聖路加国際大学大学院小児看護学研究室の3団体が、
認定NPO法人健康と病いの語りディペックス・ジャパンと連携して立ち上げる、
「医療的ケア児の家族の語り」データベース作成プロジェクトへのご支援をお願い致します。
<寄付をする方はこちら>
医療的ケア児を取り巻く問題はもはや家族だけでは解決しきれないものばかりで、社会の多くの人たちと課題を共有し、解決していく必要性に迫られていると感じています。
そこで、その第一歩を踏み出すために、みんなで課題を共有するためのプラットホームを作ることが大切だと考え、私たち3団体は昨年4月より認定NPO法人健康と病いの語り ディペックス・ジャパンと連携し「医療的ケア児の家族の語り」を作成するための活動に取り組んできました。
なぜ、語りなのか。
私たちは、医療的ケア児を育てる家族の語りは、価値あるもので、「ダイヤモンドの原石」であると考えています。
ただし、この家族の語りを、政策づくりに反映したり、医療・福祉・教育における学生教育や現任者研修に生かしたり、研究者が患者支援ツールや教育ツールを作っていくことに活用したり、企業が商品開発する際のヒントにしたりするには、原石のままでは使いにくいというのが利用者側の本音です。
当事者の語りを、価値ある社会資源として認めてもらうには、この原石を磨き上げてダイヤモンドにする必要があるのです。
この原石をダイヤモンドに磨き上げる職人が、質的研究者です。
私たちは、英国オックスフォード大学で開発された手法を使って、一人ひとりの語りを分析し、その語りをデータベース化して、専門家が使いやすいように整理します。
データベース化することによってダイヤモンドとなった家族の語りは、それぞれの分野で素敵なアクセサリーに加工されて輝き続ける、すなわち医療的ケア児とその家族を取り巻く状況が改善していくというイメージです。
私たちは「語りから始まる、そして、語りから変わる」世界を実現するために、分野を超えて、手を携え、協働し始めました。
語りにできるだけ多くのバリエーションを持たせるために、全国を対象に30~50人のかたにインタビューを行います。インタビューはこれまでの経験をご自由にお話しいただいて、足りないところを補足的にお伺いする形で、2~3時間かけて行い、その語りを動画と音声で記録します。
そして、記録された音声を文章に起こし、それをもとに質的研究者が語りを分析し、項目ごとに分類していきます。
分類された語りは、医師、看護師などの医療スタッフ、社会学者、教育関係者、医療的ケア児の家族や支援者などで構成されたアドバイザリー委員会でも内容の確認をしてもらい、医学的な間違いや当事者が見たときに誤解を生むような部分についてはこのように質的な面においても十分に吟味を重ねていることから、さまざまな分野の専門家に安心して活用していただけるデータベースとなっています。
このデータベースの完成までに費やされる時間は約3年。 費用は1人の語りをウェブサイトに公開し、さらに医療者教育や研究活動に活用できる形に整えるまでに15万円ほどかかりますが、この丁寧なプロセス(詳しくはこちら)を知っていただけると納得していただけるのではないでしょうか。 これだけの時間と費用をかけて質を保証しなければ専門家は安心して使えません。また、いいかえると、当事者の語りには「これだけの時間と費用をかけてもよい」といえるほどの高い価値があると考えています。
現在、DIPExの手法を用いて当事者の語りをデータベースにして、当事者支援だけでなく、教育や医療現場の改善、政策立案などに活用している国は、日本を含め、世界に13か国あります。 国内でも、医療系教育機関の授業や専門職向け研修や一般市民向け講演・講座で活用の申込は年間50件を超え、10年間で延べ200以上の大学での活用実績があります。
ディペックス・ジャパンは、がんや認知症をはじめとする様々な病いや医療の体験談を集めて、ウェブサイトで動画と音声で提供しています。さらにその体験談を医学教育や医療現場の改善、政策立案に活用するための活動を展開しています。