日々、多くの企業経営者、採用責任者の方々に、直接企業にお伺いしてお話を聴いてきました。その中で感じたのが「熊本の企業の圧倒的な情報発信力の弱さ」です。熊本の大学生の地元就職率は４６％程で、半数以上が県外に流出していきます。なぜか？もちろん給与面の格差など問題もありますが、一言でいうと「ただ知られていないだけ」です。Uターンでも一緒です。求職者に「熊本にこんな素敵な会社があったんだ」「私の能力を活かせそう」と思ってもらわなければ、応募もされず、運よく内定を出しても辞退されます。地方企業が採用で勝つためには「訴求力の向上」が必要です。そもそも５人を採用するのに１００人の母集団が本当に必要なのだろうか？大量エントリーの中からフルイにかけて厳選していく手法は大手の戦略です。地方中小企業がこの手法を真似しても太刀打ちできません。現に新型コロナウイルスの影響で大手ナビサイト主催の合同企業説明会がストップした途端に、なすすべもなくなっている企業さんが多いように感じます。
これからの中小企業の人事戦略は、採用する求職者とその家族からいかに応援される会社になるか？いかに組織づくりや未来づくりの共犯者になってもらうか？が大切です。熱狂的なファンをつくれない会社は淘汰されます。現在働いている社員、中でも特に人事担当者が会社のファンであり、全社員がリクルーター化されれば母集団形成の悩みから解き放たれます。さあ一緒に「採用の在り方」を見つめ直してみませんか？