キャリアシグナル 

士業資格やIT業界の転職について情報を配信します

知っておくと便利、士業の棲み分け

弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士・・・と、末尾に「士」の付く国家資格者を一般的に「士業」と言います。
この中のいくつかはご存知かと思いますが、それぞれが何を専門としている資格なのかは、一般の方にはほとんど知られていません。

起業するとき、誰に何を相談すればいいの?まずはどこに行けばいいの?と右往左往しているうちに、起業を断念してしまう方も意外と多くいらっしゃいます。
迷ったら、弊社にご相談いただければご案内させていただきます。

行政書士

起業するときは、まずは行政書士に相談されるのがオススメです。
行政書士は、会社設立や許認可を専門としています。
司法書士や弁護士も会社設立手続はできますが、多くの業種で「許認可」が絡みますので、許認可についての知識が豊富な行政書士に、まずはご相談ください。

税理士

並行して、税理士にもお金のことを相談しましょう。
個人事業が良いか、法人が良いか、資本金はいくらが良いか等、予め確認すべきお金の話もたくさんあるためです。
最初に行政書士に相談すれば、行政書士のネットワークで税理士を紹介してもらえます。
起業後も最もお世話になる専門家が、税理士です。

司法書士

定款を作成し、登記する段階でお世話になるのが、司法書士です。
司法書士は登記の専門家です。
司法書士も、行政書士や税理士のネットワークで紹介してもらうか、会社設立手続を担当した行政書士の方で自動的に登記申請のみ委託して完了させてしまうこともあります。

社会保険労務士

会社を設立していよいよ事業開始、従業員を採用しようということになったときにお世話になるのが、社会保険労務士です。
社労士と略することもあります。
従業員を採用すると、健康保険・厚生年金保険、労災保険・雇用保険等に加入する義務が生じることがあります。
その他、とても煩雑な手続や届出が年間スケジュールに組み込まれます。
これらの手続・届出を代行してくれ、またハラスメントや働き方改革など人事労務の専門知識を持ち助けてくれるのが、社労士です。
税理士と並んで、起業後も長期的にお付き合いすることとなる士業の一つです。

弁護士

弁護士は、法律問題の解決はもちろんですが、契約書を作成したり、交わしたりするときに、内容をチェックしてもらうという活用法があります。
トラブル解決の際・・・というと、縁起でもないと思われるかも知れませんが、事業を営んでいると、少なからずトラブルに巻き込まれることがなくはないものです。
起業するのであれば、2名以上の弁護士とつながっておくと安心でしょう。

その他

融資や補助金については、棲み分けができていませんので、行政書士、税理士、中小企業診断士などの中で、専門的に特化して従事されている先生を探すことになります。
同士業者でも、専門家によって得意分野・不得意分野があります。
インターネットなどで調べるのも良いですが、既にお世話になっている先生に紹介してもらう方が安心です。

その資格を持っていなければできない業務と、資格を持っていなくてもできるが特定の資格者が得意としている業務とがありますが、細かいことは、最初に相談された行政書士や税理士などに遠慮せずご質問ください。

各士業の合格率ってどうなの?

士業の合格率について、紹介していきます!
意外に他士業の試験についてはわからないと思いますので、各士業の受験者数、合格者数、合格率を纏めてみます!
AIの活用により今後、士業の仕事がなくなる可能性が高いと言われていますが、最近の動向はどうなっているのでしょうか。
対象は、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、弁理士、社労士、行政書士、不動産鑑定士です。
対象年度は、2015年から2017年の3年間です。


1、弁護士(司法試験合格率:約23%)
弁護士は、法律のスペシャリストです。(登録者数:約40,000人)
2006年新司法試験制度導入から約10年が経ちましたが、2015年から2017年の合格者は約1,500名、合格率は約23%から25%で安定的に推移しています。
受験者数は、約8,000人から6,000人と微減傾向になっています。
なお、弁護士はロースクールに行く、もしくは予備試験に受からなければ受験資格を得ることができません。そのため、実質的な合格率はかなり低いと言えるでしょう。


2、公認会計士(合格率:約10%)
公認会計士は、監査・会計のスペシャリストです。(登録者数:約30,000人)
JSOX、国際会計基準導入を背景に、2006年から2010年までの5年間で15,000人(2007年は19%)という大量の合格者を出してましたが、2015年から2017年の合格者は約1,100名、合格率は約10%で安定的に推移しています。
受験者数は、約10,000人から約11,000人と微増傾向になっています。
監査法人業界は全体的に人不足が続いていますので、試験に合格しても就職できない「会計士浪人」のリスクが減ったことにより、受験者が増えたのかもしれません。


3、税理士(合格率:約15〜20%)
税理士は、税務のスペシャリストです。(登録者数:約77,000人)
2015年から2017年の合格者は約6,000名、合格率は15%から20%で推移しています。
受験者数は、約38,000人から約33,000人と毎年2,500人程度減少しています。
ただし、税理士の新規登録者は減っていません。理由は、税務署OBや大学院卒業の試験免除者の存在が挙げられます。
なお、税理士の特徴的な点として、約6割が60歳代以上と言われています。


4、司法書士(合格率:約4%)
司法書士は、主として不動産登記・商業法人登記、裁判書類の作成に関するスペシャリストです。(登録者数:約22,000人)
2015年から2017年の合格者は約600名、合格率は約4%で安定的に推移しています。
受験者数は、約17,000人から約15,000人と毎年1,000人程度減少しています。
2011年から予備試験が実施され、司法書士試験の受験者は予備試験に流れているのかもしれません。


5、弁理士(合格率:約6%)
弁理士は、知的財産に関するスペシャリストです。(登録者数:約13,000人)
2015年から2017年の合格者は約300人、合格率は約6%で安定的に推移しています。
受験者数は、約5,000人から約4,000人と毎年500人程度減少しています。
弁理士は増えているものの、特許出願件数が継続的に減少していたことも影響しているのかもしれません。(特許庁への特許出願件数(2017年)は、5年ぶりに減少から増加に転じましたが。)


6、社労士(合格率:約3%〜7%)
社労士は、人材に関するスペシャリストです。(登録者数:約40,000人)
2015年から2017年の合格者は約1,000人から約2,600人と毎年約700人増加し、合格率は3%から7%に上昇しています。
受験者数は、約40,000人から約38,000人と毎年700人程度減少しています。
2015年に合格率を3%に急落(2014年は9%)したため、合格率の低下が影響しているのかもしれません。


7、行政書士(合格率:約10%〜16%)
行政書士は、法律の書類に関するスペシャリストです。(登録者数:約47,000人)
2015年から2017年の合格者は約4,000名から6,000名、合格率は約10%から16%で増減しています。
受験者数は、約44,000人から約40,000人と毎年2,000人程度減少しています。


8、不動産鑑定士(合格率:約6%)
不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関するスペシャリストです。(登録者数:約10,000人)
2015年から2017年の合格者は毎年約100人、合格率は約6%で安定的に推移しています。
受験者数は、約1,500人から約1,6000人と毎年微増しています。


派遣会社の選び方と使い方

IT業界の派遣案件を扱う派遣会社は、数百社とありますがエンジニアとしてキャリアに付加価値がつく案件を紹介してくれる会社は一部です。プロパの業務をアウトソーシングする、コスト削減させるだけの作業で派遣エンジニアを消耗させる案件も現実としてあります。そのような職場は給料も低く、スキルが身につきません。

派遣会社選び(=派遣案件選び)は、今後のエンジニアとしてのキャリアに大きく影響します。

派遣会社選びでおすすめなのが、「業界情報をもらいながら、進みたい領域に強い派遣会社を選ぶ」方法です。

具体的には、以下の方法で進めていきます。

1.気になる派遣会社に「複数」登録する
2.「業界の動向」、「案件」を一通り紹介してもらう
3.気になる派遣案件に応募する
4.派遣先との「顔合わせ」は派遣会社にサポートしてもらう

一人ひとり進みたい領域が違うので、この方法で進めていけばあなたに合った派遣会社と案件を見つかることができます。

IT業界の中でも派遣会社それぞれ得意とする領域がと保有する案件が違いますので、複数登録しておくことで派遣会社の案件の傾向が分かるようになります。派遣会社選びと一緒に業界動向を必ずもらうようにしておきましょう。

派遣案件はネット上では派遣先の情報の詳細が掲載されていません。今ではオンライン登録ができて、オフィスに行かなくとも案件の詳細を教えてくれます。

業界動向は派遣の時給にも関わるところで、エンジニアとして年収を上げるためには、「市場が伸び続けている業界」「予算がある業界」「儲かっている会社」で働くことが近道です。未経験の状態でこのような指標で探すことは難しめですが、先々のキャリアを考えるときには必ずチェックしておきましょう。

また興味のある案件に応募しても、派遣先によっては事前面談のような顔合わせによってフィルタをかけているので不採用になることがあります。顔合わせの通過率を上げるためには派遣会社から援護をもらうようにして進めていきましょう。

IT業界のエンジニア派遣に強い派遣会社7選

パーソルテクノロジースタッフ

求人数拠点登録方法4,168件全6拠点
『パーソルテクノロジースタッフ』は、テンプスタッフテクノロジーがインテリジェンスの派遣部門を吸収合併した会社で、エンジニア系の派遣業界の最大手です。

IT・Web・機電系の求人を幅広く保有しています。時給2,000~2,500円クラスの価格帯の求人が中心で、未経験でも1,900円の求人も紹介してくれます。スキルに応じて時給の上り幅が大きいのが特徴で、経験者であれば4,000円超えのエンジニアも就業しています。

IT派遣業界の中で、先駆けて「全案件、交通費全額支給」しているところも他社との違いです。IT派遣の中ではトップクラスの待遇ですので『パーソルテクノロジースタッフ』に登録しておけば間違いないです。

登録は来社登録だけでなく、オンライン登録も可能で経歴を入力しておけば求人を紹介してくれます。案件の入れ替わりもあるので、新着案件をチェックしておきましょう。
 

ITスタッフィング

求人数拠点登録方法3,116件全38拠点
『ITスタッフィング』は人材広告会社リクルートが運営する派遣会社です。業界トップクラスの求人を保有しています。合併してパーソルテクノロジースタッフになってもなおどう規模の求人を保有しています。リクルートグループのネットワークがあり、国内の主要都市に拠点を持っているので、対応エリアも広範囲です。

大手企業、メガベンチャー、資金調達済の優良ベンチャーまで幅広く求人を紹介してくれます。大手IT企業であれば派遣されているエンジニアでも使える食堂や教育施設を使用できますので作業環境が整っています。メガベンチャーの案件では大きいプロジェクトに混ざって作業できるので、キャリア的にも付加価値がついていきます。

エンジニア派遣を考えるならば、情報をキャッチアップするためにも登録すべき派遣会社です。

 

パソナテック

求人数拠点登録方法1,917件全9拠点
『パソナテック』は、人材大手パソナのIT専門の派遣会社です。システム開発・設計、アプリ、インフラ系の上流工程の案件に強く、経験者向けの案件が多いです。マイクロソフトや楽天、KDDIなど大手IT企業やキャリア系、Web系のプロジェクトにパソナテックの社員が常駐しています。

『パソナテック』は派遣エンジニアのキャリア支援に力を入れています。IT業界のスキル指標になっているITSSをもとにITプロフェッショナルのために体系化した独自のフレームワークで、スキルアップをサポートしてくれます。

RPAやAI、C#の組込み系の教育とセミナー、プロジェクトにアサインしてくれるので最新技術をキャッチアップすることができます。

プロジェクト満足度が高くパソナテックの派遣社員は長期で働く人が多いのも特徴です。

 

ソフトウェアジョブズ

求人数拠点登録方法810件全2拠点
テスト・検証フェーズに特化したエンジニア派遣会社の『ソフトウェアジョブズ』。ソフトウェア系のテスト・検証案件は成長市場で、IT業界の中でもかなりの市場を占めています。

経済産業省 平成29年情報通信産業基本調査(平成28年実績)

以前のようなテスト案件では「納期に追われて残業が多い」「単純作業でスキルが身につかない」「給料が安い」というようなブラック職場気味でしたが、派遣社員の環境はかなり良くなっています。

ソフトウェアジョブズでは、50万を超える高単価案件が中心なので待遇も良いです。

ソフトウェアのテスト領域で専門性を高めても、相当数のニーズがあります。上流工程へのステップとして品質ノウハウと改善プロセスを蓄積して、上流工程へキャリアを登っていくキャリアプランも規定路線です。

ITベンダーやキャリアのテスト業務は99%が内部で行われていますので、受注スタイルのシステム会社ではやっていない領域です。派遣で働かなければ携わることができないので、キャリア的にも貴重です。

まずはテスト・検証からITエンジニアのキャリアをスタートしたいと考えている人は登録すべき派遣会社です。


エンジニアガイド


求人数拠点登録方法5,514件全104拠点
『エンジニアガイド』は、派遣業界では2番手のスタッフサービスが運営するエンジニア専門の派遣サイトです。首都圏ではやや時給レンジが低めの案件もありますが全国に案件があるのが強みです。首都圏以外のエリアのネットワークがあるので、案件が豊富です。

NTT、KDDI、NEC、日立などメーカーやキャリア系のグループ会社のIT案件が多いです。システム開発やテスト関連の業務に強く上流工程の高単価案件を紹介してくれます。メーカー系の派遣先の良いところは地方にも優良企業がたくさんあるところです。福利厚生も良いので働きやすい職場が多いです。
 

typeIT

派遣求人数拠点登録方法1,026件全2拠点
『typeIT派遣』はIT・Web業界に強いキャリアデザインセンターが運営している派遣案件を紹介してくれます。姉妹サービスとしてエンジニア転職を支援しているので、type経由で入社するエンジニアも多いので、企業とのコネクションが強いです。

業界専門の担当者がついてくれるので、業界情報に詳しく業務理解があるので入社までスムーズで、サポートも好評です。

typeは派遣社員のスキルアップ制度を用意していて、企業研修に使われている動画配信サービス『Schoo』を利用して自己学習できます。ビジネス系の情報集コンテンツやWebデザイン、プログラミングなど幅広いコンテンツを視聴できます。 

マンパワー

求人数拠点登録方法548件全100拠点以上
『マンパワー』は、アメリカに本社を置き、世界80か国に展開する外資系人材派遣会社です。アデコ、ランスタッドに並び外資系人材派遣会社の一角です。グローバル企業との取引があり、高単価案件を保有しています。営業担当や派遣の職場は日系企業の雰囲気ですのでやり取りしやすいです。派遣スタッフ満足度も高く「仕事紹介までのスピード」「担当営業とのコミュニケーション」などの項目で満足度No1になっています。(人材派遣業界専門誌『月刊人材ビジネス』の調査結果)

運用・テスト・検証系の求人に強く、高単価の案件が多いのが特徴です。派遣先は大手電機メーカー、外資企業、税理士法人などビックネームが並んでいますので、配属される部署やプロジェクトでの経験は先のキャリアにも評価されていきます。

『マンパワー』は高単価の短期案件に強いのも特徴で、スポットで働きたい人にもおすすめです。


ITエンジニアのキャリアに派遣は正解?

派遣社員として働くことに不安に感じる人は多いです。正社員=安定という世間の声がありますが、エンジニアのキャリアにおいては雇用形態よりスキルが評価されます。「どこでやったか?」より「何をやったか?」が大事です。

キャリアを説明するときには、「コーディングしてました」と伝えるより「最近リリースした〇〇のゲームアプリの開発段階から企画担当と一緒に……」などと伝えた方がスキルレベルが伝わりやすく、即戦力性を感じてもらいやすくなります。

数年の経験を積んでリーランスとして独立する人が増えてきていて稼ぐための一つのキャリアモデルになりつつあります。独立すると会社に雇われることでの間接マージンも取られませんので、80万円を超える報酬単価になることは珍しくありません。

派遣社員としてキャリアをスタートさせたとしても、正社員への転職や独立もできる領域なので気にしすぎることはないです。

エンジニアのキャリアで一番良くないのは、スキルが身についていない状態で年齢を重ねることです。そうならないために、需要があるスキルを身につけているか、身につけられる環境にいるかが大事です。プログラミング言語は200以上あると言われていますが、長く現場で使われているものはC#などごく一部です。

時代の流れ(技術進化の流れ)に乗っているかが大事です。未経験の人でもエンジニアの入り口として派遣で働くのは有効です。

配属される派遣先やプロジェクトによって今後のキャリアを大きく左右しますので、微妙な案件しか紹介されない派遣会社であれば、派遣会社を変えたり、転職、独立する方がリスクが少なくすることできます。

 

まとめ

派遣で働くメリットは給料が高い、仕事を選べるというメリットがあります。常駐先の正社員並みの待遇になることもあります。

仕事を選ぶことで、スキルを身につけていけるのでメリットもある一方で、派遣会社から紹介されるがままに働いてしまうことにはリスクもあります。紹介される案件の中には派遣会社の都合(突発的な欠員補充など)で派遣させようとすることがあります。

もちろん有数のプロジェクトは人気度も高いので、このような入り方しかできないこともありますが、あなたの進みたい領域と違った案件が混ざってきた時には注意が必要です。

そのあたりは、案件の入れ替わりが多いので断ったとしても、しっかり次を紹介してくれます。ハードルが高く感じるかもしれませんが、「派遣会社を利用する」ぐらいの気持ちで接しておくと判断を間違えなくなります。

派遣の働き方は、地位やスキルの低いポジションのようなネガティブさはなく、キャリアとして一般的になっています。派遣で経験を積んで、進みたい領域を深めていけば、あなたの理想とするキャリアを築くことができるでしょう。

 

派遣会社のマージン

マージン率とは「派遣先が派遣会社に支払う派遣料金」と「派遣会社が派遣スタッフへ支払う賃金の差額の割合」を指します。

2012年の派遣法改正により、派遣会社がどれだけ派遣スタッフに給料として支払っているかを、マージン率として労働基準監督署へ提出するだけでなく雇用する派遣スタッフに開示するよう義務化されました。

背景として、1986年に派遣法が施行されて以降、派遣会社が必要以上に派遣スタッフから搾取している、在りもしない福利厚生費として不当に徴収していると問題になり、派遣会社の運営費の妥当性が分かるよう公開するになりました。

開示方法は二通りあり、ホームページに公開する方法と派遣スタッフに紙面で公開する方法です。


マージン率の相場とは?

一般社団法人日本人材派遣協会によると、派遣先からもらう派遣料金のうち、派遣会社のマージン率は30%で約7割が派遣スタッフに給料として支払われています。マージン率は会社や職種によって違います。

30%全てが利益になるわけではなく、フルタイムのスタッフであれば社会保険料や有休手当とし派遣スタッフに支払います。その他派遣会社のバックオフィスの人件費を除けば、残る利益は1.2%程度だとされています。

派遣業界の経験からすると、こちらの調査結果では有給手当として4.2%を経費として見込んでいますが、100%有給を消化するとは限りませんので、もう少し利益率は高い会社が多いと思います。

 
マージン率が高いことはピンハネしているのか?

マージン率が高い(=派遣会社の取り分が多い)ということは、派遣会社がピンハネしているのでは?と働く側としては思ってしまうのではないでしょうか。なのに、最終的な利益が1%ぐらいしか残らないのはなぜか?という部分を解説します。

派遣会社のマージンの詳細

・社会保険料(フルタイムの場合のみ)
・有給休暇手当
・福利厚生費
・教育訓練費
・健康診断代(定期健康診断、雇い入れ時健康診断など)
・募集広告費
・営業担当や経理担当などバックオフィスの人件費
・本社・営業所の賃料などの固定費

派遣スタッフが有給を使用しても派遣先からはお金はもらえませんので、別途人件費がかかりますので、見込み経費として計上しています。その他人を雇う上で社会保険料の会社負担、営業担当などの間接社員の人件費などバックオフィスの経費がかかります。

以上のように意外にも派遣会社の利益率は低く、営業利益率はどこの派遣会社も1~3%程度です。


利益率が低いのに派遣会社がたくさんある理由

派遣会社の数は62,408社あるとされています。(出所:厚生労働省 労働者派遣事業報告書より)日本国内5万店舗とされるコンビニの数より多いです。

利益率の低い派遣事業を行っている派遣会社が増え続けている理由は、「参入障壁が低い」「固定費がかからない」「人材の回転が良い」からです。

派遣事業を開始するうえで、初期投資が少なく、固定費がかからないので必要な資金が少なく済むので参入障壁が低いです。

派遣スタッフは採用しやすいこともあって、一人当たりの利益が低くとも大量に採用してしまえばまとまった利益になる構造なので派遣会社が増えています。

急激に派遣事業者が増えた影響で、良くも悪くも色々な会社があるので、中小零細企業やピンハネと言われかねないような運営をする悪徳派遣会社がいるのも現状です。

そのような状況を是正するための一つとして、マージン率の公開を義務化されています。

 まとめ

マージン率を「全てが派遣会社の利益」と考えるのではなく、「派遣会社の事業運営費」として考えておくことが大切です。公開されているマージン率については、あくまで目安程度に見ておくのが良いです。

マージン率が30%程度であれば一般的な水準と言えるでしょう。

派遣会社選びの基準はあくまで、あなたが働く仕事の条件、派遣会社の担当者の良し悪し、派遣先の会社から判断しておくとミスマッチがなくなります。

 

フリーターと正社員の「生涯年収」

正社員とフリーターの給与推移(20歳~64歳まで)

正社員とフリーターでは、毎月の給料の合計だけで五千万円以上の差があります。働き盛りの50代では、2倍以上の給料格差があることが分かります。

更にフリーターで働き続けたとしても、昇給がほとんどしないことになります。30年働き続けても年収が20万円程度しか上がらないようになっています。そのため、年収を上げるためには残業やシフトをたくさん入れるなど働く時間を増やすしかありません。

フリーターとして働いていると、ほとんど昇給しないのが現状です。

正社員は更に退職金とボーナス、交通費など福利厚生も

上場企業が発表している正社員のボーナスの平均支給額は、2018年で年間「1,499,495円」でした。毎月の給料とは別に年間150万円近くもらっていることが分かります。

上場していない中小企業のボーナスの平均は41万円となっています。全ての会社の平均金額は77.4万円になります。

退職金
退職金の支給金額の平均は勤続年数、学歴によって差がつきます。フリーターやアルバイトの人は退職金制度そのものがありませんので、退職金そのものが生涯年収に差に直結します。

福利厚生制度
会社の正社員として勤めていると月々の給料に加えて手厚い福利厚生を受けることができます。実際に支給されている福利厚生制度の事例を紹介します。

住宅手当・家賃補助
月額1万~家賃の半額、寮の場合家賃は全額会社負担となります。家賃の半額する会社であれば自分の好きな物件に住んでも、申請すれば毎月5万円以上の補助を受けることができます。

 家族手当・扶養手当
配偶者や子供がいる社員であれば、月額1人あたり、数千円~5万円程度支給されます。子供の成長に応じて支給額が増えるようになる仕組みもあり、年間数十万近くもらえる制度です。転職においては、家族手当があるかどうかで選ぶ人もいるほどです。

交通費
正社員であれば、一日数百円~全額会社から交通費が支給されます。派遣社員やアルバイトの場合交通費が支給されない会社も多く、自腹で通勤することになります。

資格取得支援、自己啓発手当
仕事に必要な資格を取得する場合、全額もしくは一部を会社が負担してくれます。年間数万円程度もらえます。その他、一回の参加で2~3万円するような勉強会やセミナーも会社負担してくれます。夜間大学や留学など社費負担の会社も多いのでその場合、数百万にもなります。

食事補助・ランチ補助・カフェテリアプラン
社員から評判が良いのが、食事補助制度です。月額数百円~年間数万円程度ですが、毎月の出費をしっかり押さえられるのが良いです。食堂があれば300円程度で定食が食べられます。最近ではドリンク無料、ランチ無料という会社も増えてきています。

親族の介護サポート、不妊治療補助
月額数千円~実費の半額程度を会社負担。両親など家族を介護しなければいけないときに、仕事を休まなければいけないような場合、デイサービスなどを利用することがあります。そのようなときに会社から一部補助がもらえます。

その他にも最近増えている不妊治療をしている社員に補助してくれる会社が増えています。これは男性社員であっても対象になるようです。期間や回数が長くなると、数十万~数百万に上りますので社員の負担になります。

最近では社員だけでなく、その家族にも間接的にサポートしてくれる福利厚生制度が増えてきています。


企業年金
退職後、~月額20万円程度支給されます。企業年金は会社、勤続年数により違います。
働いているときにもらえるものではなく、退職した後に支給されるものですが、団塊世代以上で既に定年している人たちは、毎月10~20万円近く支給されるので、国民年金、厚生年金と合わせると毎月40万円近くもらっていることになります。

その他にも勤務年数が長い社員に表彰される皆勤手当、寒冷地の地域手当など会社ごとに福利厚生制度があります。
福利厚生制度は見えない給料と言われています。大手企業に限られているものではなく、ベンチャー企業でも同レベルの福利厚生制度が整備されています。



老後の年金にも違いがある

厚生労働省が発表した「平成29年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、男性の平均月額は、「月額165,668円」、女性の平均月額は、「月額103,026円」です。

女性の場合は、結婚後、出産育児等により、専業主婦としての期間があるため、男性と度の差があります。

フリーターの場合は、更に低く、月額5.5万円程度しかなく、もはやフリーターで老後まで働き続けると、老後に生活できないほどの年金しかもらえません。


正社員の生涯年収・フリーターの生涯年収

生涯年収として計算すると、

正社員の生涯年収 =(給料)+(福利厚生)+(厚生年金)と考えれば2億円程度ではないでしょうか。

フリーターの生涯年収=(給料)+(国民年金)と考えれば、1億円程度です。

生涯年収として計算するとほぼ2倍近い収入の違いになります。現在フリーターとして働いている人も若い時期であればやりたいことを優先したり、学校卒業後アルバイトを続けて生活しても、生活費に困ることはありません。

正社員とフリーターでは30代以降、老後にかけて収入に大きく差がでてきます。結果的に生涯年収にすると1億円近い差が出てしまいます。

フリーターの期間が長ければ長いほど、正社員への転職が難しくなるだけでなく、生涯年収にも影響していきますので、今後のキャリアを考えるときの参考材料にしていただければ幸いです。