CAE解析とは?種類/メリット/デメリット/企業/FEM解析との違いを紹介!

CAE(Computer Aided Engineering)という技術をご存知でしょうか?CAEを直訳すると「コンピューター支援設計」といいます。世界には様々な製品があります。その中でもより精密な製品が機械です。今までは機械製品が完成するまでにたくさんのシュミレーションを行い、たくさんの材料を消費してきました。たくさん材料を消費したからといって必ず製品が完成するというわけではありません。いざ、製品サンプルが完成して性能テストを行ってみたが想定していなかった箇所に大きく負担がかかってしまって製品自体がまともに動かなくなってしまうなんてことは少なくありません。

そんな時に役立つのがCAE解析という技術です。
CAE解析を用いることで、コンピューター上で作りたい製品のサンプルを擬似的に再現し、コンピューター上で性能テストを行うことができます。今までサンプルを作るのに消費していた材料がCAE解析を使うことによって大幅に削減することができ、CAE解析では熱や力の加わり方などをコンピューター上で目視することができるので、機械設計などのエンジニアにとってCAE解析は素晴らしい技術革新と言われています。

CAE解析とは?どのような技術なのか

CAEとは先ほど軽く説明した通り、CAE(Computer Aided Engineering)という「コンピューター支援設計」のことです。
CAE解析を使う人たちは主に「ものづくり」をしている人たちです。「機械設計」「工業製品」「建築物」など現在は様々なものづくりがあります。そんな中でも人の命に関わったり、材料などの面でサンプルを気軽に作れない職種の人たちにCAE解析は重宝しています。

CAE解析を使うことによって、使いたい金属をコンピューター上で選択、厚さを調整、耐久性をチェック、熱に強いか弱いかなどのチェック全てをCAE上で検査することができます。もし、使っている金属の耐久性が足りないとCAE上で分かれば素材や厚さを変更してあげて再チェックし、問題がなさそうであれば実際にCAEと同じ素材、厚さを用意し実物で検査するということが可能となります。

今回は機械設計を例にしてCAE解析を使った時と使わなかった時の作業工程(プロセス)の違いについて説明したいと思います。

CAE解析を使用した時としなかった時の作業工程(プロセス)の違い

【CAE解析を使用した時の作業工程(プロセス)】
まずどんなものを作るか設計図を作成。

CAE解析を使って耐久性などの設計評価。

問題があれば素材や厚さを調整して再度設計評価。

問題がなければ実際の金属などを使って試作

実際の試作も問題がなければ製品化

【CAE解析を使用しなかった時の作業工程(プロセス)】
まずどんなものを作るか設計図を作成。

必要な素材を用意

組み立てて設計評価

問題があれば金属などや厚さなどを調整して再度設計評価

問題があれば金属などや厚さなどを調整して再度設計評価

問題があれば金属などや厚さなどを調整して再度設計評価

問題がなければ製品化
このようにCAE解析を使わないとコストが大幅にかかってしまい、効率もとても悪いというのがわかると思います。CAEはCAE技術者がいれば基本的にかかる費用は人件費のみですが、CAEを使わないとかかる費用は人件費、材料費と2つかかってしまいます。それに加えてかかってしまう時間も大幅に変わってきます。

新しい製品を作るためにCAE技術者を雇うのと、人件費や素材費そして日にちを天秤に掛ければCAE解析を導入し、CAEを扱える人を雇うほうが企業にとってもプラスというのは明らかですね。

今までCAE解析はCAEの専門家が行うことがほとんどでしたが、パソコンやCAEソフトが年々使いやすくなってきたということもあり、最近では専門家でない人でもCAE解析を扱うことができるようになっているようです。

CAE解析の技術を保有している企業一覧

株式会社タマディック

会社名 株式会社タマディック
創立 1959年9月
本社所在地 〒160-0022
東京都新宿区新宿6丁目24番16号
売上高 126億95百万円(2018年3月期決算)
社員数 980名(2018年4月1日現在)
事業内容
  1. 航空宇宙、自動車分野における開発・設計・生産技術・試験解析
  2. 精密機器、産業機械、搬送装置などの開発・設計
  3. 各種専用機および電気制御機器などの設計・製造・販売
  4. 電気・電子機器の開発・設計
  5. ソフトウェア、ファームウェアの開発
公式サイト https://www.tamadic.co.jp/
売上高 126億95百万円(2018年3月期決算)

三菱自動車エンジニアリング株式会社

社名 三菱自動車エンジニアリング株式会社
本社所在地 〒444-8501
愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地
資本金 3億5,000万円
(三菱自動車工業株式会社 全額出資)
従業員数 約1,000名
事業内容
自動車の開発、設計および実験
関連会社 三菱自動車工業株式会社
公式サイト https://www.mae.co.jp/
従業員数 約1,000名

TOTO株式会社

正式社名 TOTO株式会社
創立 1917年(大正6年)5月15日
資本金
355億7,900万円(2018年3月現在)
本社所在地 〒802-8601
福岡県北九州市小倉北区中島2-1-1
営業品目 <住宅設備機器>
  • 衛生陶器
  • システムトイレ 
  • 腰掛便器用シート 
  • 水まわりアクセサリーなど 
  • 浴槽 
  • ユニットバスルーム 
  • 水栓金具 
  • システムキッチン、洗面化粧台 
  • マーブライトカウンター 
  • 浴室換気暖房乾燥機 
  • 福祉機器など

<新領域事業商品>
  • セラミック
  • 環境建材
従業員数
  • 連結32,428名 
  • 単独7,960名 
(2018年3月末現在)
公式サイト https://jp.toto.com/
営業品目 <住宅設備機器>
  • 衛生陶器
  • システムトイレ 
  • 腰掛便器用シート 
  • 水まわりアクセサリーなど 
  • 浴槽 
  • ユニットバスルーム 
  • 水栓金具 
  • システムキッチン、洗面化粧台 
  • マーブライトカウンター 
  • 浴室換気暖房乾燥機 
  • 福祉機器など

<新領域事業商品>
  • セラミック
  • 環境建材

株式会社ファンテクノロジー

会社名 株式会社ファンテクノロジー
所在地 R&Dセンター
〒321-0953
栃木県宇都宮市東宿郷4丁目1番25号
早川ビル第一4階

東京オフィス
〒103-0016
東京都中央区日本橋小網町8番2号
BIZMARKS日本橋茅場町705号室
設立 2012年11月21日(決算月:7月)
資本金 3,000万円
売上高 35,354万円(実績)
事業内容
  • 自社プロダクツの開発、製造及び販売事業
  • メカニカルデザイン及びソフトウェアに関する委託研究開発事業
  • 3DCADによる設計開発の教員訓練事業
  • 労働者派遣事業法に基づく特定労働者派遣事業
  • 自動車部品に特化した委託研究開発事業
  • 前各号に附帯関連する一切の事業
公式サイト https://fan-technology.com/
資本金 3,000万円

株式会社オージーエヌ

社名 株式会社オージーエヌ
創業 1989年(平成元年)12月
資本金
1000万円
従業員数 59名(外注含む)
2015年11月現在
年商 4億6600万円/2016年度実績
事業内容
  • 各種専用機の設計及び製作
  • 3D CADモデリング
  • 3D CG
  • 樹脂型及びダイキャスト型設計
  • 電気制御設計
  • コンサルティング
事業所
■本社
〒444-0855 愛知県岡崎市真宮町6-1

■豊橋事務所
〒441-8113 愛知県豊橋市西幸町字浜池333-9 サイエンスコア205号室
公式サイト http://www.ogncorp.com/
従業員数 59名(外注含む)
2015年11月現在

CAE解析の種類について

CAE解析には
  • 構造解析(強度解析)
  • 熱伝導解析
  • 流体解析
  • 電磁場解析
  • 機構解析
  • 音響解析
  • 樹脂流動解析
  • 鍛造解析
  • 鋳造解析
という9つの種類があります。

CAE解析【構造解析(強度解析)】

構造解析は設計した構造物の応力、変位、歪などをCAEで解析することです。
構造解析は構造物をCAEで設計するのに最も必要とされている分野で、その中でも特に重要とされているのが構造解析に含まれる「応力解析」と「振動解析」です。

応力解析はCAEで作った構造物に対して力などを擬似的に加えることで、どの部分に一番力がかかって耐久力が足りているかどうかなどを解析するのが応力解析です。力に耐えきれないと分かれば使っている金属などの素材を変更します。

振動解析は応力解析とは違い、振動を加えた時に構造物がどれだけ変化し、どれだけ振動を加えても大丈夫かという点を解析します。振動解析は自動車や航空機など振動が加わりやすい製品には必須項目となっています。

CAE解析【熱伝導解析】

熱伝導解析は、構造物に熱が加わった時起こる変化や、熱が加わったことによって正常に動くかどうかをCAE上で解析することです。
熱が加わり過ぎてしまうことによって素材が変化してしてしまい、構造物(製品)自体に悪影響を及ぼして、故障の原因などにならぬようあらかじめ解析しておきます。機械設計ではエンジンなどの熱が発生してしまう部品などに熱伝導解析は使われます。

CAE解析【流体解析】

流体解析はCAEで設計した1連の流れが正常に動くかどうかを解析するのが流体解析です。
エンジンでいうとある部分が動いたら次の部分が動いてというのを繰り返し車が進むなどの1連の流れをCAEで解析します。エンジンの流れを見る時は熱伝導解析と連携することで効率よく解析を進めることが多いです。

CAE解析【電磁波解析】

電磁波解析は、構造物が動くに連れて発生する静電気や電流などの解析を行うものです。
構造物が動作することによってどれだけ磁場が発生するか、それによる問題はないかなどと解析します。エンジンやモーターなどは動いて物を移動させるので動いている時にどのくらい構造物に影響を与えるかなど解析します。

CAE解析【機構解析】

機構解析はCAE上で設計した構造物を実際に動かすのと同じ動きをさせてシュミレーションすることを言います。
今まで解析した各部品を組み合わせて動かすことで各パーツの変化、速度、加速度、力の加わり方の1連の流れが一目でわかります。実際に組み立ててからだと何が原因で故障してしまったなどがわかりずらいのでCAE上で機構解析を行います。

CAE解析【音響解析】

音響解析はその名の通り、音を解析することです。
車などの吸気して動き、音を発生させる物の音量などをチェックします。車でいうと音がなるのは主にマフラーからなので、音響解析は車検に通るように設計したマフラーの音量調査などに使われています。
そのほかにも振動することで音が発生するなどの問題も音響解析で問題解決をしていきます。

CAE解析【樹脂流動解析】

樹脂流動解析はすでにある型に樹脂を流すというシュミレーションをすることで形成時にどのような現象が起こるかを解析するものです。形を形成できたとしても1部が細く、耐久性がないなどを可視化することでコスト削減をすることができます。

CAE解析【鍛造解析・鋳造解析】

鍛造解析では塑性加工における金属や工具・型への負荷状態などを解析します。
塑性とは、力を加えて物質を変形させた時に元に戻らない性質のものを塑性と言います。工具や型などは1度形成されたらその状態を保つので塑性性質ということです。

鋳造解析では湯流れと呼ばれる融けた金属の流れを解析することができます。
型に流れるところから金属が固まるところまでの1連の流れをCAEでシュミレーションします。

CAE解析のメリット

CAE解析のメリットは
  • 製品化までの時間の短縮。
  • 資源を使わないである程度完成形まで作ることができる。
  • 特殊な条件(極寒や厳暑、無重力など)をCAE上で設定できるので実際に再現が難しい環境に適している製品も作りやすい。
  • 環境に優しい。
  • 目視である程度のことが分かるので説明がしやすい。

CAEを使わないと製品を作るのに相当な時間がかかってしまいます。型に金属を流し込んで冷えて固まってから次の作業...などという待つという時間をカットできるので製品化までの時間を短縮することができます。

実際に金属などを使って製品テストをおこなっているわけではないのでコストカットすることができます。車などだと衝突の耐久性なども調べなければいけないので耐久テストを行うたびに車を破損させてはものすごいお金がかかってしまいますよね。

その環境を用意するのが難しいという環境もCAEでは設定することができる。

例えばまったく知識のない人に説明しなければいけないとなったときにも、CAEでは負荷が一番かかっている場所などが一目瞭然なので、違う金属にしないと製品にできないなどをクライアントなどに説明することができ、納得もされやすい。

CAE解析のデメリットはあるのか?

CAE解析のデメリットは
  • CAE解析をすることができる技術者が必要。
  • 必ずしもCAE上で出た結果が実現できるとは限らない。

専門家以外がCAEを触れるようになったと言っても全員が全員CAEを扱えるようになるわけではありません。会社に数人はCAE解析を携わってきた技術者が必要です。

あくまでもシュミレーションの結果なので最終的には実際に作ってみないと製品化できるかどうかは分かりません。

ですが、デメリットと言っても手作業で検査してもこれらは同じデメリットとなるのでCAEを使いこなせるに越したことはありません。

CAE解析とFEM解析の違いとは?

CAE解析とFEM解析は何がどう違うの?と思う人もいるかもしれませんが、CAE解析をするのに必要な知識がFME解析です。

CAE解析に必要なFEM解析(有限要素法)とは?

FME解析(有限要素法)

Finite Element Methodの略称がFME(有限要素法)と言い、FMEはCAE解析を行う場合に必須の知識です。

有限要素法とは、つくりたい構造物を分割して解析できるように形状を分けて解析を行う方法です。
分けたものをメッシュ(要素)と呼び、メッシュが細かければ細かいほど計算精度が上がります。メッシュの1辺が長いなどアスペクト比(縦横比)が大きく違うと精度が落ちるためメッシュは一般的には1:1か1:2が良いとされています。

細かければ細かい程よいということはどんどん細かくして誤差を極力減らせばいいと思うかもしれませんが、細かくするほど解析時間に時間が取られてしまうので、細かくして計算精度をあげるというよりかは限られた時間で設計し、問題がない程度まで解析してあげるという方が重要となっています。