自己保持回路とリレーとは?超入門講座と電気保全国家資格取得の勧め

シーケンス制御の理解で最初につまづくのが自己保持回路です。また”リレーのA接点、B接点とは”という質問もYAHOO知恵袋でよくある質問です。”リレーのオムロン”の自己保持回路の初心者向け超入門講座をお試しください。またビル設備の自動化はシーケンス制御で行われています。シーケンス制御の電気保全国家資格について紹介します。オムロンの通販子会社オムロンFAストアでは国家資格の勉強用実習盤を提供しています。

シーケンス制御概要

リレーシーケンスを使った制御盤

シーケンス制御においてリレー、タイマ、カウンタ等を実際に配線して制御する方式はリレーシーケンス、別名有接点リレー方式と呼ばれます。
制御プログラムをコンピュータで実行をする方式はそのための専用機器がありプログラマブルコントローラ(PLC、シーケンサ)と言います。
工場ではPLCが使われる場合が増えていますが、ビルオートメーションにおいてはリレーシーケンスがまだまだ使われています。

有接点リレー

シーケンス制御の設計図がラダーチャートやタイミングチャートというものです。工業系の高校、高専以外でシーケンス制御を学ぶ機会というのは案外ありません。ビルオートメーションでも電気工事主体でシーケンス制御を学ぶ機会が少ないのが現状です。
特に自己保持回路は初心者がシーケンス制御の理解でつまづく部分です。初心者のための簡単な解説を次に記載しました。理解してほしいのはリレーの役割と自己保持回路です。解説を読むだけでなく紙に動作を手書きして理解しましょう。

リレー超入門

リレーの構造とa接点、b接点

最近は半導体を使うリレーも多くなってきていますが、ここでは従来のコイルを使ったリレーでの構造を説明します。従来型のコイル、接点がある構造のリレーを”有接点リレー”と呼びます。

入力として、コイル端子とコイルがあります。入力電圧により電磁石の磁力が発生して鉄片を動かします。

鉄片はばねによって引っ張られています。鉄片の先に接点があります。通常時は左の図を見てもわかるように接点が接していないものをa(A)接点と呼び、接点が接しているものをb(B)接点と呼びます。

リレーの動作:その1

1. 入力機器(スイッチ)をオンにします。

2. 電磁石(コイル)に電流が流れ、鉄心を磁化します。

3. 磁力によって鉄片は鉄心に吸引されます。

リレーの動作:その2

4. 鉄片が鉄心に吸着されると、可動接点と固定接点が接触しランプが点灯する。これがa接点であり、b接点の場合は全く逆に動作します。
※ このとき、復帰ばねは引っ張られている状態。

リレーの動作:その3

5. 入力機器(スイッチ)をオフにする。

6. 電磁石(コイル)の電流がなくなり、吸着する力が消滅するため、復帰ばねの力で鉄片はもとの状態に戻る。

7. 鉄片がもとの状態に戻ると接点部が離れランプは消えます。

リレーの必要性

ではリレーはなぜこんなに多く制御盤の中でつかわれているのでしょうか?

リレー、またリレー機能を有する制御機器の重要な役割は、より大容量な負荷を制御することです。

電子工作レベルであれば、スイッチで直接ライトを光らすことも可能です。

実際の装置はモーターなど大容量の負荷、交流電源の負荷の制御など色々な負荷がありスイッチ直接ではなくリレーを介して制御する場合が大多数を占めます。

制御盤は装置やシステムの集中管理が主な役割であり多くのリレーが使われています。

リレーの英語のつづりは運動競技のリレーと同じ、RELAYです。子供の頃の運動会を思い出してください。小柄なAさんはバトンをしっかり持ってBさんへ渡します。Aさんが直接制御できないものをBさんを介して制御する、語源はそんな感じであったと想像します。



自己保持回路超入門

自己保持回路超入門:動作説明

スイッチ2個、リレー1個(画像は数個ですが・・)、ライト2個使ったシーケンス制御を考えます。

STEP1:運転(ON)スイッチ押す前は赤い光は消えてる、青い光がついている

STEP2:運転(ON)スイッチを押すと赤い光がつく、青い光が消える

STEP3:運転(ON)スイッチを離しても赤い光がつく、青い光が消える状態が続く

STEP4:次に停止(OFF)スイッチを押すと赤い光が消える、青い光つく

STEP5:次に停止(OFF)スイッチを離しても青い光つく状態が続く

という簡単な制御です。上記を時系列的に記載したのがタイミングチャートですが、ここではラダーチャート中心に説明します。

自己保持回路超入門:リレー解説(A接点、B接点)

スイッチに関してはスイッチを押してない状態で通電不可であるもの、スイッチを押してない状態で通電可であるものがあります。スイッチを押すと通電不可/可が逆転します。

リレーは電気を入力側に与え、電磁石の原理を使って出力が通電不可/可になります。リレー出力もスイッチと同じで電気を入力側に与えると通電不可/可が逆転します。

リレー超入門で説明したように
A接点:電気を入力側に与えない状態で通電不可
B接点:電気を入力側に与えない状態で通電可
です。

現実のリレーは色々な構成がありますが、本回路のリレーはA接点2つ、B接点1つ持つ構成です。

自己保持回路超入門:ラダーチャートの見方

高校で習う回路図は電池のプラスマイナスを両端として閉じた回路を書きます。またプログラムの処理のながれの記載はフローチャートが有名です。

それに対してラダーチャートは回路図的なもので処理を表現して独特です。最初は慣れないと思いますが装置制御には欠かせない知識ですので慣れてください。

ラダーチャートでは一つの横の流れに制御するもの、図ではスイッチと制御される対象リレー入力を記載するというということになります。

スイッチ入力の記号┃ ┃と┃/┃がそれぞれ通常状態時通電可、通電不可に相当します。

複数スイッチがある場合は並列だったらOR条件、直列だったらAND条件です。これは高校で習う電気回路と同じです。①のスイッチと④のリレー出力はORです。それに対して②のスイッチはANDです。

ひとつ、あるいは複数のスイッチの通電によって◯リレー入力を制御します。(詳細は後述します)

自己保持回路超入門:リレーの必要性

縦には、そのような制御を羅列的に書いていくことになります。

ここではリレー出力でライトを制御しています。

リレー超入門でも説明したように、リレー機能を有する制御機器の重要な役割は、より大容量な負荷を制御することです。

電子工作レベルであれば、スイッチで直接ライトを光らすことも可能です。

実際の装置はモーターなど大容量の負荷、交流電源の負荷の制御など色々な負荷がありスイッチ直接ではなくリレーを介して制御する場合が大多数を占めます。

余談ですがPLCでのプログラムは同じような書き方になります。(PLCは高機能になりプログラムは複雑ですがで基本は同じです。)

自己保持回路超入門:運転スイッチ入前

動作とリレーシーケンスの説明に入ります。

一度ラダーチャートを手書きして鉛筆でオン/オフ等書いて追っていただくとより分かりやすいです。

運転(ON)スイッチが入る前の状態を説明します。

①運転(ON)スイッチは通電不可、②停止(OFF)スイッチは通電可、直列配線のため③リレー入力は通電しません。「(①通電不可 アンド ②通電可) →③通電せず」

④のリレー出力は自己保持回路として重要な機能を果たしますが後ほど説明します。

⑤リレー出力:A接点は通電せず⑥運転ライト光りません。

⑦リレー出力:B接点は通電し⑧停止ライトは光ります。

自己保持回路超入門:運転スイッチ入

運転(ON)スイッチがはいった時の状態を説明します。

①運転(ON)スイッチは通電可、②停止(OFF)スイッチは通電可、直列配線のため③リレー入力は通電します。「(①通電可アンド ②通電可) →③通電」

④のリレー出力は自己保持回路として重要な機能を果たしますが後ほど説明します。

⑤リレー出力:A接点は通電して⑥運転ライト光ります。

⑦リレー出力:B接点は通電せず⑧停止ライトは光りません。

自己保持回路超入門:運転スイッチ切

運転(ON)スイッチを離しても運転状態にしたい場合、その機能を実現するのが④リレー出力です。

③リレー入力は通電すると④のリレー出力は通電可です。

さきの説明まで④リレー出力を省略していましたが含めて論理を考えます。

①運転(ON)スイッチを離しても④のリレー出力は通電可であり③リレー出力は通電し続けます。「((①通電不可 オア ④通電可)アンド ②通線可) →③通電」

リレー、またリレー機能を有する制御機器の重要な機能はこのような回路を作ることで自己保持回路とよばれます。

⑤リレー出力:A接点は通電して⑥運転ライト光ります。

⑦リレー出力:B接点は通電せず⑧停止ライトは光りません。

自己保持回路超入門:停止スイッチ入

停止(OFF)スイッチが入ったときの状態を説明します。

①運転(ON)スイッチは通電不可、②停止(OFF)スイッチは通電不可、④リレー出力は通電可ですが、③リレー入力は通電しません。「(①通電不可① オア ④通電可)アンド ②通線不可) →③通電せず」

更に自己保持回路を構成しているので③リレー出力が通電せず、④リレー入力が通電不可になります。「(①通電不可① オア ④通電不可)アンド ②通線不可) →③通電せず」

⑤リレー出力:A接点は通電せず⑥運転ライト光りません。

⑦リレー出力:B接点は通電し⑧停止ライトは光ります。

自己保持回路超入門:停止スイッチ切

停止(OFF)スイッチが離したときの状態を説明します。

①運転(ON)スイッチは通電不可、②停止(OFF)スイッチは通電可、④リレー出力は通電不可、③リレー入力は通電しません。「(①通電不可① オア ④通電不可)アンド ②通線可) →③通電せず」

⑤リレー出力:A接点は通電せず⑥運転ライト光りません。

⑦リレー出力:B接点は通電し⑧停止ライトは光ります。

このように自己保持回路は機能します。リレーのコイルに電圧が印加されると内部の接点が動作して、リレー自身でバイパス回路を形成してコイルの動作を保持することで状態を維持させます。

繰り返し書きますが手書きして理解してください。

リレーシーケンスに使われるオムロン制御機器

有接点リレー

リレー

主に制御回路(リレーシーケンス)として建物の照明、空調、水処理など様々な制御システムを構成。”リレーはオムロン”の代名詞、MYやLYリレーや用途に応じた各種リレーを品揃え。

操作スイッチ

スイッチ

リレーシーケンスで電流のオン/オフの切替え、または電流の方向を変化させる部品。物体が決まった位置に来た時に動作する検出用と、人が操作する押ボタンスイッチを品揃え。

タイマ/カウンタ

タイマ/カウンタ

リレーシーケンスでタイマとは入力信号が入ってから定められた時間に出力信号を出す制御機器です。カウンタとはものの数や動作の回数を数える機器のことです。用途に応じた各種商品を品揃え。

オムロンFAストアについて

オムロン

オムロン株式会社100%出資の通信販売会社であるオムロン エフエーストア株式会社が運営しています。
オムロンFA機器の通販サイトで在庫品は18時まで当日出荷、幅広く在庫を取揃えています。他の通販会社で”注文したが出荷したか不明”在庫がない”等のご不安・不便をお感じならオムロンFAストアをご利用ください。
また、シーケンス制御の教育機器を販売しています。

ご利用方法はこちらで確認ください

国家資格、技能士について

国家資格である技能士

一目置かれる存在になれる

国家資格である技能検定は、職業能力開発促進法に基づき実施されています。

合格者は技能士と称することができます。試験の難易度によって1 級、2 級、3 級に分かれます。試験は実技試験と学科試験により行われ、両方の試験に合格することが必要です。

国家資格ですから”技能士”と名刺に入れる人は多いです。名刺交換の時話題にでき、自慢できるし、実際一目置かれる存在になれます。

機械保全・電気保全作業技能検定とは

シーケンス制御が試験対象です

機械保全は設備機械の故障や劣化を予防し、機械の正常な運転を維持し保全するために重要な仕事です。

機械保全技能検定は技能士として機械の保全に必要な技能・知識を対象としています。

その中で電気保全作業技能検定は電気 ・ 電子の機器、回路、機械の電気部分の異常時の対応処置などを対象としています。

試験内容としてシーケンス制御が対象になっています。工場の保全マンにおいてはポピュラーな資格であり、ビルメンテナンスにも共通する技術です。

詳細は試験を主催している日本プラントメンテナンス協会の検定のページでご確認ください。

日本プラントメンテナンス協会検定ページ

シーケンス制御の資格

電気保全作業 練習盤

技能資格作業検定盤

試験には筆記試験と実技試験があります。特に実技試験内容を勉強すると実践力アップかつ、国家資格取得の試験勉強になります。

実技試験で使われる検定盤を模したものが練習盤になります。検定盤も販売しておりますが練習盤はより安価になっておりお求めやすい価格です。

商品詳細はこちら

お問合せ

どなたでもお気軽にお問合せください
フォームから送信された内容はマイページの「フォーム」ボタンから確認できます。
送信