歌川国芳が描いた大老井伊直弼
国芳筆「東都名所浅草今戸」を考察
する。将軍徳川家茂の就任と大老井
伊直弼の台頭を描いた画である。浅
草今戸は招き猫の焼き物で名が知れ
る。この画の主役は竈に寄り掛かる
二枚の蓆(よりむしろ)でもある。
「AよりむしろB」がこの画の最も

要なキーワードである。構図は国宝
絵巻
「鳥獣人物戯画」から採る。


歌川国芳筆「東都名所シリーズ」から
「東都名所浅草今戸」「東都名所大森」
「東都名所霞が関」の三画を考察する。
将軍徳川家茂の就任と大老井伊直弼の

台頭を描いた画である。構図は全て国
宝絵巻「鳥獣人物戯画」から採る。
 

国芳筆「東都名所浅草今戸」を考察
将軍徳川家茂の就任と大老井伊直弼の台
頭を描いた画である。主役は窯に寄り掛
かる蓆である。構図は国宝絵巻「鳥獣人
物戯画」から採る。先に関連画像を掲載
し次に画と画題から比較考察して行く。


国芳筆「東都名所 浅草今戸」
鋤を持つのは将軍徳川家茂、右に
一橋慶喜(徳川慶喜)。鍬を持つ
のは大老井伊直弼、右に舟に乗る
徳川斉昭。蓆が窯に寄り掛かる。

絵巻「鳥獣人物戯画」甲巻部分
左が将軍徳川家茂と大老井伊直弼、右が
一橋慶喜と水戸藩主徳川斉昭である。


先に画から考察する。
1、鋤を持つのが徳川家茂(スキは上)
その右奥で瓦の検査(良しの部)をす
るのは一橋慶喜(よしのぶ)。
2、鍬を持つのは井伊直弼(クワは下)
右の柿の木に隠れるのは徳川斉昭。
3、二つの窯に寄り掛かる蓆がこの画
の主役(よりむしろ)である。
将軍には徳川家茂よりむしろ一橋慶喜
が適任、
大老には井伊直弼よりむしろ
水戸藩主徳川斉昭
が適任である。
次に画題から考察する。
1、浅草今戸は招き猫の焼き物で知れ
る。招き猫は井伊家の守り神である。
浅草今戸=招き猫=井伊直弼である。
2、画題「東都名所浅草今戸」=「と
うとう名将井伊直弼」=「とうとう大
老井伊直弼が台頭する」。将軍徳川家
茂を擁して大老井伊直弼が台頭する。

将軍徳川家定の死去以前から将軍継承
を巡り徳川家茂を推す大老井伊直弼と
一橋慶喜を推す徳川斉昭の争いが続い
たが井伊直弼がこの争いに勝利する。
大老井伊直弼は将軍徳川家茂を擁し台
頭する。後に安政の大獄を決行する。
構図は「鳥獣人物戯画」から採る。終

国芳筆「東都名所大森」を考察
将軍徳川家茂の就任と大老井伊掃部直
の台頭を描いた画である
。構図は「鳥獣
人物戯画」甲巻から採る。先に画像
を掲
載、続いて画と画題から考察して行く。

国芳筆「東都名所 大森」
べカ舟に将軍徳川家茂と大老井伊直弼
が乗る。べカ船は本来一人で乗る舟で
ある。二人乗れば必ず転覆する。

絵巻「鳥獣人物戯画」甲巻部分
二匹の兎は将軍徳川家茂と大老井伊直
弼。一人乗りのべカ舟から水に落下。


先に画から考察。
1、べカ舟に乗るのは将軍徳川家茂と大
老井伊直弼の二人である。
2、べカ船は本来一人で乗る舟である、
大老井伊
直弼がそれに乗り込んでいる。

次に画題から考察
大森=おおもり=太守=大老井伊直弼。
画題「東都名所大森」=「とうとう名将
井伊直弼」=とうとう名将大老井伊直弼
が台頭し幕府の私物化が始まる。

将軍徳川家定が死去し徳川家茂が将軍に
就任、大老井伊直弼は
幕府を私物化し安
政の大獄を決行する。構図は絵巻「鳥獣
人物戯画」から採っている。終 


国芳筆「東都名所 霞ヶ関」を考察
将軍徳川家茂を擁し幕府を私物化する
大老井伊掃部直弼を描いた画。構図は
「鳥獣人物戯画」から採る。先に画像
を掲載、次に画と画題から考察する。

国芳筆「東都名所 霞ヶ関」
中央を歩くのは大老井伊直弼、後ろに
続く男は将軍徳川家茂
路端に多くの
石が描かれる=過隅ヶ石=霞ヶ関。


絵巻「鳥獣人物戯画」甲巻部分
左の猿が大老井伊直弼、包みを持ち後
ろに続く猿は将軍徳川家茂である。


先に画から考察。
1、霞ヶ関の見所は屋敷のいい家門。
霞ヶ関いい家門=かすみがせきいいか
もん=過隅ヶ席井伊掃部。倍人である
井伊掃部直弼は出過ぎている。
2、多い路肩の石=過隅石=霞ケ関。
3、前を歩くのは大老井伊直弼、後ろ
に続き歩くのは将軍徳川家茂である。
次に画題から考察。
画題「東都名所霞ケ関」=「とうとう
名将倍人井伊直弼」=とうとう倍人で
ある井伊直弼が幕府を私物化する。

徳川家茂が将軍に就任、大老井伊掃部
直弼が台頭し幕府を私物化する。
構図は「鳥獣人物戯画」から採る。終

国芳筆「東都名所シリーズ」十画は全て
「鳥獣人物戯画」から構図を採る。国芳
筆「東都三ツ股の図」はフェルメール筆
「デルフトの眺望」から構図を採る。
以上の詳細は(ペライチ岩瀬道夫)を御
参照下さい。国芳筆「通俗水滸伝智多星
呉用」はフェルメール筆「天文学者」と
「地質学者」の両画から構図を採ってい
る。国芳筆「佐貫院眷属をして為朝」は
ブリューゲル筆「BigFish eat Little
Fish」を模写し描く。国芳筆「百人一
首シリーズ」はレンブラント筆「夜警」
ルーベンス筆「キリストの降下」等中世
のオランダの画家を模写した画である。


16世紀のオランダの画家ブリューゲル
が描いた「農民の婚宴」と「農民の踊
り」は日本の国宝「鳥獣人物戯画」か
ら構図を採る。画中に日本とNIHON
の絵文字が描かれる。詳細は以下に。
 https://peraichi.com/landing
_pages/view/kohokunite

レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた
「モナリザ」の背景は雪舟が描いた
「秋冬山水図」から構図を採る。
「モナリザ」は雪舟筆「騎獅文殊図」
の文殊菩薩である。画中にLVとCEの
文字が書かれる、L・ダ・ヴィンチと
雪舟の頭文字である。詳細は以下に。
https://peraichi.com/landing
_pages/view/oominokuni 終

 岩瀬道夫            岐阜県垂井町 
09050046818   2019/01/25
https://upload.wikimedia.org
/wikipedi様より画像を転載。