Alternative Technology
いつの時代にあっても、その当時の社会を支配する主流の考え方というものがあります。 これは科学や技術の分野にあっても同じで、近代社会で言えば「商業化」と言えるでしょう。 「商業化」が主流の社会では科学や技術の価値は経済性と市場性という観点から評価されるので、たとえ問題解決への抜本的効果があっても主流から外れると、該当技術への知識がない、企業目的とは違う、或いは既存の産業や市場の存続が成り立たなくなる等々の杞憂や理由で社会や企業から無視され看過されてしまう事も多くなります。 要は近代社会では余りにも抜本的な解決法は必ずしも受け入れられるとは限らないのです。 環境、エネルギー、自動車等の基幹産業分野では特にその傾向が強い気がします。 一方では既存技術の弊害、一方ではこれを改善して行く技術、そしてこれ等が共存して行ける技術、これが現代流の技術動向と技術の浸透を支配する大きな主流です。 要は極端でもなく月並みでもない、技術的にも市場的にも現代社会の傾向に逆らわない、謂わば合致して受け入れ可能な技術ーAffordableな技術が現在の主流だと言えます。 然しながら、研究や技術の開発は色々の観点からの試みや効果の立証が自由に試されて然るべきです。 当研では上記の主流から離れた立場の研究や技術開発、中でも特に自然界が前もって我々に用意してくれている現象や法則―近代技術は往々にしてこれ等を無視しがちですがーを取り入れた技術で且つ現在社会の問題解決に沿った実用レベルの技術開発に主眼を置いております。 また並行して、世界中のPatent Data Baseから現在まで種々の理由で看過されて来た研究や技術から再度世に出すに値するものを再発見する事にも力点を置いております。 当研はこれ等、Alternative Technologyで総称される技術の中から実現可能なもの、実現すれば従来技術よりも遥かに高効率で経済性の高いもの、安全で弊害のないもの、簡単で持続的に使えるもの等々の選択、および実験で効果の確認が出来たものの中から実用レベルに対応できるものを絞ってご紹介をしております。 当研のサイトを通じて、これ等の技術が「理論的、工学的に、実現可能」なものであるという事、及び技術には知られている以上に多様な選択肢のある事に気付いて頂きたいと願っております。