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アイコトバ 〜愛のある人とコトとバをつなぐ〜

「野菜本来の味を知ろう!〜自然農の畑からとれたて直送便〜」

日時:2017年10月21日(土)11:00-14:00
定員:20名(お子さま連れ大歓迎!)
参加費:¥2,000
内容:康平さんによる自然農についてのトーク、
市販の野菜と自然農野菜の食べ比べ、旬の食材を使ったお料理、交流会
場所:東京都目黒区 
東急東横線 学芸大学駅から徒歩15分
※お申込みいただいた方に住所をお伝えします。

主催 : アイコトバ

お申込みはこちら

人間への愛、自然への尊敬を持ちながら、今を生きる

毎日食べる「野菜」について知りたい!

私たちの心身を整えてくれる「野菜」。
食べることはもちろん、その鮮やかな色や香り、歯ごたえに、触感と、五感を通して元気をもらうような存在。
毎日のようにスーパーで、何も疑わずに美味しそうな野菜を購入していましたが、最近は「有機」「オーガニック」「農薬不使用」などの文字を目にする回数が格段に増えました。

「う〜ん、何が違うのだろう?」と思い、ネットで調べてみると、見れば見るほど不安を煽るような内容ばかり。正直、何を選んで食べたらいいのか、何を信じて購入したらいいのか分からなくなりました。

野菜は大好き!だからこそ、自分なりの判断基準を持って毎日食べる野菜を選びたい。
その想いで調べ続けると、
「人も自然も健康でいられるように」と野菜を育てている農家さんを見つけました。

ーそれが今回ご紹介する 康平さん です。

今回の「愛ある人」の紹介
石井 康平さん CÄRPE DIEM代表 

全国でも実践者は0.1%も満たない「自然農」を千葉県長生郡白子町で営んでいる。
CÄRPE DIEM(カルペディエム)とは、ラテン語で「今を楽しむ」。
今を楽しく精一杯生きることで、未来をより良い方向に変えていける、そんな意味が込められている。
どんな家庭でも出来る持続可能な生活の提案をコンセプトに、人も自然も健康でいられるよう自然農野菜(農薬・肥料不使用、自家採種、無耕転、水も与えず)の販売や自然農体験、自然療法、自然体験活動を展開している。
農園を始めるまでの経緯を教えてください。
農業をやりたい!と考えていたわけではありません。東京で生まれ育ったのもあり、外で遊ぶ場所もなく、家の中でゲームしている学生時代、自然と触れ合うのは唯一、家族旅行でした。
意外!今の自然農に至った経緯を知りたいです。
いつもこれをやったらわくわくするかもしれない!と直感の連続で、進む道を決めてきたのですが、高校を卒業して、「ダイビングをしたい!」との思いから、海洋系の自然環境を学ぶ専門学校に入りました。

その後、進路相談員の先生に提案された仕事に就き、群馬にある尾瀬の山小屋で7年間暮らしていました。
ここでの生活は、半年に1回しか山に降りる機会がありませんでしたが、アナログな手段が好きな私は全然苦にもならず、大自然の中で暮らすライフスタイル自体はとても気に入っていました。
それが今の生活スタイルの基盤になっていると感じます。

山の中なので、そこでの食事はヘリコプターで町から輸送されたもので大半は冷凍食品やレトルトのものでした。
生活する環境は素晴らしいので、食事もいいものにできないかと思い、自分で自給自足しようと考えるようになりました。

その後、25歳から1年間、自然学校という子どもたちとキャンプをしたり、自然体験を提供する職場に勤めました。
夏休みの季節は、家に帰らずにずっと子どもたちとテント生活をしていました。
1年間でしたが私にとってはとても多くの体験をさせていただいた仕事で、自分の使命を確信することが出来ました。
康平さんの考える「自分の使命」とはなんですか?
好奇心の塊でもある子ども達は、自然の中にいれば沢山のあそびを開発します。
その子ども達のワクワクやアイデアに大人が共感し、寄り添うスタンスでいたほうが、より自然だと感じました。
せっかく自然と触れ合うチャンスなのに、大人が考えた物差しのレベルでしか自然とあそべないなんて、もったいない。

それと「食」についても。
子どもの味覚は本当の味を見分ける。
だからこそ食事も本物の味を提供したいと思いました。
自分の進むべき方向性が見えたのでその環境から飛び出しました。

自給自足をしながら、自分の思う子どもとの関わり方が出来る環境を探すべく、3ヶ月間移住先を探す旅をしました。
太平洋側からスタートし、四国、九州から日本海側、北海道まで全国を旅しました。
その中でご縁のあった千葉県長生郡白子町へ移り住むことに決めました。
康平さんの考える「自分の使命」とはなんですか?
好奇心の塊でもある子ども達は、自然の中にいれば沢山のあそびを開発します。
その子ども達のワクワクやアイデアに大人が共感し、寄り添うスタンスでいたほうが、より自然だと感じました。
せっかく自然と触れ合うチャンスなのに、大人が考えた物差しのレベルでしか自然とあそべないなんて、もったいない。

それと「食」についても。
子どもの味覚は本当の味を見分ける。
だからこそ食事も本物の味を提供したいと思いました。
自分の進むべき方向性が見えたのでその環境から飛び出しました。

自給自足をしながら、自分の思う子どもとの関わり方が出来る環境を探すべく、3ヶ月間移住先を探す旅をしました。
太平洋側からスタートし、四国、九州から日本海側、北海道まで全国を旅しました。
その中でご縁のあった千葉県長生郡白子町へ移り住むことに決めました。
子どもたちと自然のものを使ってレストランごっこ♪
「自然農の畑 CÄRPE DIEM」内にある手作り遊具の中で遊ぶ様子
起ち上げから約1年間運営してきた「森のようちえん しらこっこ」の一コマ
起ち上げから約1年間運営してきた「森のようちえん しらこっこ」の一コマ
農業は一から始められたんですよね?ぶつかった壁などあれば教えてください。
開墾から始めましたが、畑もやったことのない全くの初心者だったので、全てのことが楽しくてしょうがない状態でした!(笑)

「畑とはこうでなくてはならない!」とか、「こうなってほしい!」などのフィルターがないので、悩むことや壁と思うことは何もありませんでした。

ただ、土作りには1年ほどかかりましたね。
それまではほとんど使われていない畑だったので、雑草でボーボーの荒れ地状態。
そんな中で、ソラマメやトウモロコシを植えるものの、全く育ちませんでした。
「なんでかな?」と見ていくと、草の根っこが土にはびこっていて、野菜の根っこの入るスキがない状態だったんですね。
それに気付いてからは300坪の土地を1人で鍬を使って根っこを堀り続けました。
中には1メートルほどの長さがある根っこがあり、朝から晩まで掘っても、掘っても1平方メートル四平しか進まなかったこともありました。
でも別に苦だと感じたことはありません。楽しい筋トレみたいな(笑)
こういった経験があるからなのか、「こんなに雑草について楽しそうに語る人と初めて出会った!」とよく言われます(笑)

はじめの1年間は耕し続け、野菜を出荷し始めるようになったのは、その翌年からですね。近所の直売所で販売を始めました。


こっちに来て驚いたのは、田んぼにラジコンヘリコプターで農薬を散布していたことです。
だから「この時間は外に出ないでください」と町の放送が流れるくらい。
もちろんCÄRPE DIEMの畑に散布されることはないのですが、この光景、すごく奇妙な状態だと私はいつも思うんです。



現在主流の「慣行農法」は人の生活に合わせて野菜を育てます。
例えば、トマトって年中販売されていますよね。本来は夏特有の野菜で、夏の火照った身体を冷やしてくれる野菜です。
しかし、今はハウス栽培をすることによって、冬でもトマトは安定して供給されています。
ただ、冬に食べたらますます身体を冷やしてしまい、血液の流れが悪くなって、冷え性などを引き起こします。

これに対して「自然農法」は、自然の営みに、野菜の成長に、人が合わせます。
だから、今夏の異常気象は大変でした・・・。
梅雨に雨が全く降らず、夏に雨が続いてしまい、本来梅雨に咲くはずの野草のツユクサが9月に花を咲かせていました。
どうやら自然界では今年の9月は「梅雨」だったようです。
ツユクサ満開!今年は、6,7月に雨が全く降らず、8月に雨が降り続けたので、畑は9月に「梅雨」に入りました。畑にいると野草が教えてくれるので季節が分かります。「異常気象に気づけ」と自然は伝えてくれています。
畑でいただいたとれたてのイチジク。蜜がたっぷりで、めちゃくちゃ甘い!
まるで置物・・・!のような、かぼちゃ。緑のヘタの部分が枯れてきたら収穫の合図。雨でナメクジが遊びに来ていました。
まるで置物・・・!のような、かぼちゃ。緑のヘタの部分が枯れてきたら収穫の合図。雨でナメクジが遊びに来ていました。

自然に任せているからこそ、自然界のリアルな反応が見えるのですね。そして、現在の一般的な農家さんが行っている「慣行農法」の在り方は自然学校で感じた違和感と似たような構造をしていますね。

本当にそう。でも改めて考えてみてください。ちょっとおかしな状況だと思いませんか?
人間が「生きるために食べる」という目的のために、自然のサイクルに介入しすぎているこの状況が、当たり前の世の中になってしまっているのですね。
現代ではお金を稼ぐために生きている人が多いのが現状です。

農業も同じで、流通のシステム自体が、規格外のサイズの野菜は仕分けが大変だから型がそろっていればOKという都合で取引されています。
だから農家の一番の関心は「食べ物がお金になるか」「高く買い取ってもらえるかどうか」。
知り合いに「うちの野菜はまずいけどね、売れるんだ!」と堂々と言ってる方もいます。

また、畑で収穫した野菜を農協に出荷し、仕分けが行われた後、運搬され、スーパーに並ぶのは実は最短でも3日かかると言われています。
そういう意味で食べる人のことを考えて、さらには自然のことを考えて、野菜を育てる農家の方は、あまり多くはないのが現状です。私はとれたての野菜をすぐに届けたいので、今は個人宅配しかやっていません。

そして、現代農業は自然破壊の元凶とも言われています。
農薬を散布することで野草や虫を殺し、耕すことがその土地を砂漠化させます。
肥料を多く使用することで、海に流れた養分が海水の富栄養化を引き起こし、プランクトンの大量発生の原因にもなる。


さらに、雨は森や野草のある大地から降るので、耕せば草が無くなって雨が降らなくなります。
そこで、農薬を使うことは酸性雨を降らせる原因にもなります。
そういう意味でも、私は耕さず肥料も農薬も使わないで、土を守るために落ち葉を敷いて、土の中の温度を保ち、生態系を豊かにするようにしています。
そうやって、自然の営みに任せています。

最近、国会で「種子法」廃止法案が成立してしまいました。
今、話題になっている「種」のことについて教えてください。

パセリ、黒くなった部分が種。
この種が自然に土に落ちて、来年にまた花を咲かせる。
CÄRPE DIEMでは、育ったものを全部収穫せず、敢えていくつか残すことによって、自然界のサイクルを大切にしています。
子どもたちの笑顔を守りたい・・・!
子どもたちの笑顔を守りたい・・・!
種子法(主要農作物種子法)とは?

種子法は、1952年5月に制定された法律。
戦争を通して、食糧難の時代を経験した日本が「食料を確保するためには種子が大事である」と考え、制定された。
コメや麦、大豆といった主要作物について、優良な種子の安定的な生産と普及を「国が果たすべき役割」として定めている。種子の生産自体は、都道府県のJAや普及センターなどが担っていますが、地域に合った良質な種子が農家に行き渡るように、種子法の下、農業試験場の運営などに必要な予算の手当などは国が責任を持って担当しています。

種子法が廃止になることで懸念される問題
2018年4月より種子法が撤廃されることで、国で守ってきた種の供給が無くなることから、企業の参入による遺伝子組換え種が出回るようになる可能性があります。そうなってくると在来種との交配による自然環境の変化や、人体の影響、生態系の変化など多大な方面に影響を及ぼすと考えられています。
種の種類について
①固定種
少なくとも5,6年以上安定した品質を保てている種
②在来種 昔からある地域で育てられてきた野菜、伝統的な品種が育つ種
③F1種
1世代で終わるように出来ている種。
一般的に流通されている野菜の種でもある。
この種が日本で作付けされるようになってから男性の精子の数が減っているというデータもある。
④遺伝子組換え種 野菜の遺伝子と別の生き物の遺伝子配列を混合させて出来た種。例えば、ホウレンソウの遺伝子とホタルの遺伝子を組み合わせた「光る」ホウレンソウが出来るといったように。アメリカのトウモロコシの96%は遺伝子組み換え種で出来ているというデータも最近発表された。
④遺伝子組換え種 野菜の遺伝子と別の生き物の遺伝子配列を混合させて出来た種。例えば、ホウレンソウの遺伝子とホタルの遺伝子を組み合わせた「光る」ホウレンソウが出来るといったように。アメリカのトウモロコシの96%は遺伝子組み換え種で出来ているというデータも最近発表された。
種子法が廃止になることで懸念される問題
2018年4月より種子法が撤廃されることで、国で守ってきた種の供給が無くなることから、企業の参入による遺伝子組換え種が出回るようになる可能性があります。そうなってくると在来種との交配による自然環境の変化や、人体の影響、生態系の変化など多大な方面に影響を及ぼすと考えられています。
今までは「野菜は風邪を治す」役割も持っていたのに、これからは「野菜に気をつけないと病気になる可能性を孕んでいる」状況になりかねないのですね。
なので、私は固定種と在来種のみを使用し、畑で出来た作物をわざとすべて収穫しません。
その野菜が生命を全うして種を土に落とし、自然に還り、来年にまた実が宿るのを待つようにしています。

種ってわざわざ蒔く必要もないのですね。その在り方、とってもナチュラル。
ところで、農園の名前の「CÄRPE DIEM」ってどんな意味なんですか?
「CÄRPE DIEM」はラテン語で、日本語訳すると「今を生きる」という意味になります。
過去を悔やんだり、未来を憂いたりするより、「今」その瞬間を精一杯全力で生きることで、より良い未来へと変わると想い、名付けました。

人類は過去に沢山の経験をしてきました。
戦争、環境破壊、文明の発達衰退、化学の進歩など。
そして今日もまだ戦争や環境破壊が行われています。
ですが、その過去があるおかげで、私は今の生き方、選択をすることが出来ていますし、もしかしたらそっち側の人間になっていたかもしれないので、全てのことに感謝しています。
ただ、願うことは平和であり、世界中のみんなが幸せであること。
じゃあ、それにはどうしたらいいかと思うと、「日々自分自身を大切に、愛していく」それだけ。
「自分の身体、本当の気持ちを大切にすること」だと思います。
すごくシンプルですね。
逆に最近の人は、というか世の中はシンプルに生きさせないようにしているよね。
今日のお話の中にも、よく考えると全然シンプルじゃないシステムの中に「私たち」が埋め込まれていることに気付いてしまいました・・・!
康平さんが「人として」大切にしていることを教えてください。
自然を尊敬して、周りの人や自然を尊重していたい。また、その時ワクワクすることを選び、実践していきたいです。
すごくシンプルですね。
逆に最近の人は、というか世の中はシンプルに生きさせないようにしているよね。
康平さんは毎月、自然農を志す若いお母様方へのレクチャーや「食に対する一人ひとりの意識を改善していきたい」という思いから、醤油のしぼり体験など、自ら楽しみながら食に関心を持つ試みを農園内で行っている。

また、個人宅配の際には、畑で作ったものを単に送るだけではない。
例えば、麦茶を送る場合、元々は麦の意味であるストロー(今はプラスチックで出来ているのが定着しているので驚きですよね!)を麦で作り、お客様が麦茶を「麦ストロー」で飲むという体験が出来る、ひと味もふた味も違った粋な提案をBOXの中に込めて、その時、その時に感じた「面白い!楽しい!」を表現しているそうです。

自然農法を実践することで、私たち人間と自然とのより良い関わり合いを体現し、「自分」とは「自然の分身」であることを思い起こさせる康平さん。
イベント詳細
そんな康平さんと直接知り合えるイベントを開催します。

「野菜本来の味を知ろう!〜自然農の畑からとれたて直送便〜」

日時:2017年10月21日(土)11:00-14:00
定員:20名(お子さま連れ大歓迎!)
参加費:¥2,000
内容:康平さんによる自然農についてのトーク、市販の野菜と自然農野菜の食べ比べ、旬の食材を使った調理、交流会
場所:東京都目黒区 東急東横線 学芸大学駅から徒歩15分
※お申込みいただいた方に住所をお伝えします。

ABOUT
〜アイコトバについて〜
「愛のある人とコトとバをつなぐ」がコンセプトのウェブマガジンです。

礒野 加奈子 / Kanako Isono

アイコトバ編集長/ピラティスインストラクター
「人を元気にしたい!」「人が良い状態に変化していくことに携わりたい!」想いがいつも根底にあります。
「人」との出会いが人生を豊かにする1番の経験だと考えています。
今まで知らなかった「自分」との出会えるお手伝いをピラティスで、
新しい「他者」との出会いを、この「アイコトバ」でお届けしていきたいです!