適切なサイズに育った苗は自転車やバイクなどでも配布します。
プロジェクト名 |
パロ市周辺農村地域におけるココナツ農家のアグロフォレストリーへの転換を通じた気候変動対策 |
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地域名 |
フィリピン共和国 レイテ州 パロ市周辺農村地域 |
活動期間 |
2020年4月~2022年3月 |
現地実施団体 |
WAND財団 |
助成機関 |
三井物産環境基金 |
概要 |
ハイヤン台風で被災したレイテ州北東部パロ市周辺のココナツ農家及び地域環境に対し、アグロフォレストリー(AF)への転換と植林を通じて、気候変動に対する適応能力を強化する。パロ市では、2つの対象村において、まず、コミュニティへの参入と事業オリエンテーションを開始する。次に、作物の多様化、植林活動および農民間普及を行うことに意欲を示す35世帯を同定し、彼らを、新しい農業技術の習得についてほかのココナツ農家に指導するデモファームとして訓練する。また、多数の農家に対して植林活動を指導することを通じて、生物多様性の向上を図っていく。さらに、農場のレイアウト、有機肥料生産、実際の植え付け、害虫駆除、剪定など、様々な農業実践についての野外教育も行う。最後に、助成期間終了後、本事業を引き継ぐこととなる地元組織を活用して市場調査や政府機関との連携を進め、農家の市場販売能力や食品加工能力を高めることを通じて農業収入の増加を図る。 |
活動期間 |
2020年4月~2022年3月 |
2021年 10月~2022年 3月 | 2年目後期報告 予定 Second year final report |
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2021年 4月~9月 | 2年目 前期報告 予定 Second year interim report |
2020年 10月~2021年 3月 |
1年目後期中間報告 First year final report |
2020年 4月~9月 | 1年目前期中間報告 First year interim report |
2020年 10月~2021年 3月 |
1年目後期中間報告 First year final report |
将来のビジョンは、特により頻繁になっている深刻な気候変動の後にコミュニティ(人々と農場)を修復を支援する農業森林再生を促進するリーダーになることも目指す。
フィリピンでの気候変動対策アグロフォレストリー事業の資金の多くが基金の助成に頼ったものである為、助成期間終了後は、現地組織に引き継いで持続可能な活動としている。一方で、支援の必要な他のエリアでの実施は、新たに基金の助成を得る必要があり、気候変動適応力強化の為新たに資金を獲得していくことが課題である。また、これまでのノウハウを元に、事業実施の組織基盤のさらなる強化を図ることも課題の一つである。
国内活動である、ユース層の巻き込みでは、コロナ渦の変更でスタディーツアーからワークショップ及びインターンシップの手法に変更し予算も変更した。結果として、移動の制限をオンラインにより解決し現地とのコミュニケーションが取れ、オンラインワークショップの実施により想定より多くのユースに参加いただくことが出来たのは成果であった。現地農家への研修をZoomによるリモートで変更して実施する試みは、何度か実施したものの参加者増やすことが困難であることがわかった為、少人数で回数を増やすことによる対面研修に変更して実施した。その結果、コロナ渦でも十分に研修を行う事ができ、参加人数の確保もできる結果となった。
コロナ禍における様々な制限があったが、計画通りアグロフォレストリーの目標を完全に実施することができた。
5~6月
-テキストメッセージと電話を介して、事業参加3バランガイに新しい事業戦略の再導入。
-事業参加農家へのアグロフォレストリーと植林に関するズーム研修セミナーの実施。
-計1,000匹の鶏雛を飼育する40農家を同定し、それらを提供。飼育方法に関するズーム研修の実施。
-コミュニティ自助グループ組織化のためのセミナー研修の実施
-通話、テキストメッセージ、写真やソーシャルメディアの投稿を介した植栽、および栽培作物のモニタリング。
-農具、種子、植栽資材の配布。
7~9月
-野菜ベースの農業植林技術を示した、参加農民閲覧用のYouTubeチャンネルの立ち上げ。
-ズームによる組織管理研修フェーズ1(基本的なリーダーシップと組織形成)。
-ズームによる組織管理研修フェーズ2(基本的な金融リテラシー)。
-農具、種子、植栽資材の配布の継続。
-通話、テキストメッセージ、写真やソーシャルメディアの投稿を介した植栽及び家畜・作物のモニタリング。
-リモートプロセスによる参加農民へのインタビューと農地の観察に基づいた中間事業評価調査の実施。
-日本のユース世代を対象に、国内ワークショップの開催(約30名)及び現地スタディーツアー(約10名)を実施。
6月はスタッフと農家の直接接触を制限するために新たに計画されたズームを用いたオンライン方式の研修の準備を行った。また研修直後に予定していた戸別訪問と配布用の野菜の種子と鶏雛の準備を行った。
まず初めに、ビデオ教材を立ち上げ、野菜生産の取り組みに関するズームを用いた研修を開催した。残念ながら2度繰り返し開催したものの、招待した参加者のうち実際の参加者数は非常に少なかった。 2回目の試行の際、参加者の関心がほとんどないため、オンライン方式は以後実施すべきでないと判断した。
この事実を考慮して、1研修ごとに最大5人の参加者と、非常に限られた規模ではあるが、対面式の研修に戻すことにした。同じ研修を同時に行うため、スタッフによる研修チームを2〜3チーム編成し、限られた時間の中でより多くの農家が参加できるようにした。この方法に変更後、9月末までに計21回のセッションを実施し、合計102人が参加した。
また農家への野菜の種子の配布を開始し、合計91農家に配布が完了した。種子はナス、トマト、白菜、キュウリ、ゴーヤ、空芯菜、オクラ、カボチャ、サヤインゲンを各10パックずつ配布した。 10月以降鶏雛の配布、および植木栽培を開始する。 野菜の種子と鶏雛の配布、および対面式の研修は11月の第1週までに完了予定。
YouTubeチャンネルは今後対面の研修にて使用する。 樹木成長についてのビデオを今後追加予定。
-コロナウィルスの影響によりスタディーツアーは中止。8-9月にユース向け気候変動ワークショップの実行委員として大学生3名をインターンとして受入。インターン生によるワークショップが企画・運営され、9月にオンラインで開催(参加ユース計13名)。今後もユースの発表動画教材を用いてウエビナー形式でユース向けに開催する予定。
Zoomを使った研修に人々が参加してくれないことに明確な理由・根拠を得たわけではないが、農家の人たちのビデオ会話リタラシーが低いことが考えられる。現地ではFacebookやYouTubeに慣れ親しんでいる人たちは多いが、Zoomを使った技術研修を経験したことがある人は恐らく皆無である。また、対象者の年齢が比較的高いことも、この新しい取り組みへの障壁となったように思われる。今回事前に参加の意思表明をしていたにも関わらず不参加だった人々が、何故参加しなかったのか理由を調査し、今後の対応に生かす。
国内活動については、昨年に引き続きコロナ禍によりスタディーツアーはワークショップへ変更。昨年はSDGsに取り組むユースの高校生グループにヒヤリングを行いながらワークショップを開催したが、今年はユース自身によるワークショップの企画・運営に発展させることができた。ユース向け気候変動ワークショップの実行委員として夏休み中のインターンとして受け入れた大学生3名は、企画やワークショップ資料作成の過程でコンサルタントの雨河博士に指導を受け、WANDとの定期Zoom会議を傍聴し、アグロフォレストリーを通じた気候変動対策についての知識を深めながら取り組むことができた。9月に開催したワークショップの内容を、今後もユースの発表動画教材を用いてウエビナー形式でユース向けに開催することで、ユースに対して継続的に働きかけができるきっかけとなった。
-4台の雨水ハーベスターを設置し、農業灌漑設備として使用開始。
-計400匹の鶏雛を飼育する40農家と計30匹の子豚を飼育する30農家を同定し、それらを提供。
-コミュニティ自助グループ組織化のためのセミナー研修の実施(初回)。
-事業参加ココナツ農家への地球気候変動に関する教育セミナー研修の実施(初回)。
-事業参加ココナツ農家へのジェンダー平等に関する教育セミナー研修の実施(初回)。
2020年10-12月
-事業参加農家へのアグロフォレストリーと植林に関するセミナー研修の実施(3回目)。
-コミュニティ自助グループ組織化・運営のための研修セミナーの実施(2回目)。
-コミュニティ自助グループへの販売・融資に関する指導及び実際の信用取引・販売活動の開始。
-日本のユース世代を対象に、国内ワークショップの開催及び現地スタディーツアーを実施。
2021年1-3月
-事業参加300農家世帯を対象とした聞き取り及び農地の観察に基く事業中間評価の実施。
-2020年度計12,000本の苗木・種子の植え付けの達成。
-コロナウィルスのパンデミックによりユニット設置及びユーザーのトレーニングを行うことが難しく実施できなかった。中止予定。
-コロナウィルスのパンデミックにより実施できなかった。中止予定。
-コロナウイルスのパンデミックの深刻化のため、自助グループを動員する活動はほとんど行われなかった。
-パンデミックの感染リスクと厳しい移動制限のため実施できなかった。セミナー研修の代わりに計1,100部の紙教材を配布。
-パンデミックの脅威および厳しい移動制限のため実施できなかった。
-コロナウイルスのパンデミックにより、村への立入禁止や度重なるロックダウンによる農民や現場作業員の移動制限が施されたため、研修セミナーの実施の大きな障害となった。その代わりに、対面での接触機会が少ない紙教材の配布を行った。
-コロナウイルスのパンデミックの深刻化により、自助グループを動員する活動はほとんど行えなかった。今後、オンラインでの活動を予定。
-コロナ渦で現地スタディーツアーは中止。ワークショップは12月にオンラインで開催した。当日、東海の高校1~3年生10名および非同期学習者20名が参加。
-ランダムに選ばれた参加農家に電話やテキストメッセージを送り、プロジェクトの予備評価を行った。彼らの農地視察はできなかった。
-12,000本の苗木を農家に配布。配布後の苗木のモニタリングは厳密な方法で実施できていない。
環境再生・復元活動
苗木の農家への配布 | 12,000本 |
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ユース層へのワークショップ | オンライン実施 |
セミナー研修・教材配布。 |
1,100部 |
セミナー研修・教材配布。 |
1,100部 |
2020年4~6月
-事業対象地域(レイテ州北東部パロ市周辺農村3ヶ村)への事業の導入。
-事業参加農家へのアグロフォレストリー(AF)と植林に関するセミナー研修の実施(初回)。
-AFに基づく作物多品種化計画策定のための作物・農地適合性評価調査の実施。
-事業対象地域における600世帯のココナツ農家に簡易調査を行い、本アグロフォレストリー・植林事業に参加する300世帯のココナツ農家を同定。
-事業参加300世帯のココナツ農家に対する社会経済調査の実施。
-アグロフォレストリーの農民間普及を行う30のデモファームの選定及び技術支援の付与。
-事業対象地域において農業用水が最も不足し、雨水ハーベスターを設置する4か所を同定。
2020年7~9月
-事業参加農家へのアグロフォレストリーと植林に関するセミナー研修の実施(2回目)。
-4台の雨水ハーベスターを設置し、農業灌漑設備として使用開始。
-計400匹の鶏雛を飼育する40農家と計30匹の子豚を飼育する30農家を同定し、それらを提供。
-作物と家畜を統合した有畜複合経営型を含むアグロフォレストリー及び植林活動の開始。
-コミュニティ自助グループ組織化のためのセミナー研修の実施(初回)。
-AFと植林に基づく生産・販売・信用取引を推進するコミュニティ自助グループの形成。
-事業参加ココナツ農家への地球気候変動に関する教育セミナー研修の実施(初回)。
-事業参加ココナツ農家へのジェンダー平等に関する教育セミナー研修の実施(初回)。
-3ヶ村への導入完了(農村名:カヒンドック、キャンガムバン、サンアントニオ)。農村の役人とのオリエンテーション会議を実施し、適切なソーシャルディスタンスの手順がとられているかを観察した。
-農村ではコロナウイルス感染予防の厳しい規制があるためセミナーの実施は困難。代わりにアグロフォレストリーと再植林についてわかりやすい言葉を用いた教育用のチラシや資料を作成し、農村の住民に配布(計1,350部)。また農村の職員にプロジェクト推進チームの連絡先やFacebookページのリンクを提供し、プロジェクトに関する質問があれば簡単にコミュニケーションがとれるようにした。
-プロジェクトエリアに適した作物を決定するために、推進チームと市農業局のスタッフが現地視察を行った。
-簡易調査済。現在、参加を希望する農家のリストを作成中。
-調査対象農家を150世帯に削減し調査はすでに完了。 Excelとのデータ照合中。
-30のデモファーム特定済。
- 4か所の設置場所をすでに同定。
-引き続き農家を戸別訪問やチラシの配布を行っている(計1,200部追加でチラシが配布)。
₋コロナの為実施できなかった。次期設置開始予定。
-農家の同定は完了。 提供は次のレポート期間(2020年10月以降)に開始。
-作物と家畜を統合した有畜複合経営型を含むアグロフォレストリー及び植林活動は進行中。
-未だ実施できていない。 コロナウィルス感染予防のための会議や集会における規制がより緩和された時実施予定。
-ゼロからグループを形成せず、既存の地元組織を活用。 適切な組織の同定はすでに完了。
-未だ実施できていない。地元の指導者との予備的な小ミーティングは行った。
-コロナの為実施できなかった。次期設置開始予定。
環境再生・復元活動
研修セミナー・教育用資料の農村住民への配布 | 1,350部 |
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調査対象農家 | 150世帯 |
デモファーム特定 |
30ファーム |
調査対象農家 | 150世帯 |
Covid-19のパンデミックにより、特にトレーニングの実施に関して遅れが生じてしまった。9月の時点で約6割の実施実績となった。計画通りに進めるためには集会などにおける規制が緩和される必要がある。コロナウイルスの影響を注視しながら、今後も引き続きアグロフォレストリーの手法を継続していく。また、雨水ハーベスターの設置を開始・完了予定。
有機農業や複合農業、アグロフォレストリー、農業食料認証基準GAP(good agricultural practices)などを総称するいわゆる持続的農業(sustainable agriculture)が、途上国小規模農家の農業経営・生業・環境保全に果たす役割について、東南アジア(特にタイ)を中心に研究してきた。アイオワ州立大学博士。
フィリピン国ディポログ市近郊の小規模食料安全保障事業の推進、フィリピン国ザンボアンガ・デル・ノルテにおけるスバネン共同体へのアグロフォレストリー及び持続可能な生計の促進、レイテ州北部ハイヤン台風被災農家への野菜園芸の推進、など数多くの活動を主導している。フィリピン大学博士。
フィリピン国ディポログ市近郊の小規模食料安全保障事業の推進、フィリピン国ザンボアンガ・デル・ノルテにおけるスバネン共同体へのアグロフォレストリー及び持続可能な生計の促進、レイテ州北部ハイヤン台風被災農家への野菜園芸の推進、など数多くの活動を主導している。フィリピン大学博士。
皆様の大切な思いとともに託されたご支援によって、私たちは今日も多文化が調和して生きられる未来を実現する為に活動を行っています。この事業では、気候変動で被災したレイテ島ココナツ農家の復興支援と気候変動に対する適応力の強化に引き続き取り組んでまいります。
WAND財団は、生物多様性、環境・農業分野、農村起業家精神に重点を置いた社会開発プログラムをフィリピンの地域社会に提供しています。サイエンス・フォー・ヒューマニティとの協力のもと、当財団は家庭廃棄物を農作物や植生の肥料として利用する活動を推進しています。
団体名 | 特定非営利活動法人ヘルピングハンズアンドハーツジャパン HH&H Japan(Helping Hands and Hearts Japan Inc.) |
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事業内容 | |
ウエブサイト | |
電話番号 |
052-710-7479 10:00~18:00 (土日祝日休み) |
住所 | 愛知県名古屋市中区栄3丁目18−1 |
電話番号 |
052-710-7479 10:00~18:00 (土日祝日休み) |
HH&HJは「多文化共生の実現」をミッションに国内及び海外で活動してます。国内の多文化共生事業では語学を通じた国際交流や国際理解セミナーなどを行っています。特に日本語事業では、日本語や日本文化を理解する外国人を一人でも増やすことで日本への親しみや理解を世界に広げています。また日本語を教える活動は、異なる文化を互いに尊重しあうことで平和な世界を築く為の重要な草の根活動の一つとしても推進しています。国際交流を通じた多文化共生の実現により、わが国の国際化を推進しています。海外では東南アジアで地球温暖化対策を目的とした植林や農業を行っています。地球環境保全を持続可能とする実践的技術として、大学の研究機関や現地カウンターパートNGOと協働してアグロフォレストリーやアグロエコロジーの普及活動を支援しています。