すぐに見直したい!こんな給与手当

人事制度の改定では、給与体系の改定もサポートさせて頂きます。この給与体系で真っ先に確認させて頂くのが「手当」です。そして、よく見かける「すぐに見直したい給与手当」が2つあります。

あなたの会社では、これらの給与手当を支払っていませんか?

もし、支払っているのであれば、是非、すぐに見直しすることをお勧めします!

その1:意味がある?皆勤手当・精勤手当

皆勤手当は、欠勤ゼロの場合に支払う手当です。一方、精勤手当は、数日欠勤した時でも支払う手当です。

この皆勤手当を支払っている会社は、社員に対して、以下のようなメッセージを発信していることになります。

「皆さん、会社には休まずに出勤して下さい。休まず出勤した方には、奨励金として皆勤手当をお支払いします」

つまり、皆勤(精勤)手当の目的は、手当を出すことによって社員の出勤を促すことです。言い換えれば、皆勤(精勤)手当を支払っている会社は、“社員は欠勤するもの”を前提にしていることになります。

確かに、“社員は欠勤するもの”を前提としていた時代があります。そして、その時代には皆勤(精勤)手当が、会社の仕組みとして有効に機能していました。しかし、それは過去の話です。

勤勉になった現代の日本人は、“社員は毎日出勤するもの”が当たり前だと考えています。そのような時代には、皆勤(精勤)手当は、会社の仕組みとして有効に機能することはありません。

特に、近年では有休が義務づけられたこともあり、皆勤手当てが目的が全く機能していない時代である、と言えます。

 

あなたの会社は、“社員は欠勤するもの”を前提にしますか?
それとも、“社員は毎日出勤するもの”が当たり前ですか?

その2:いつまで支払う?調整手当

調整手当は、制度改定された会社でみられる給与手当です。制度改定後の新給与体系では、給与が下がる場合に支払われます。つまり、旧給与と新給与との差を調整することを目的としています。

この調整手当は、旧制度の影響で、能力は高くないけど給与が高い社員に対して支払われていることが多いです。つまり、会社としてはできるだけ支払いたくない手当のハズです。

でも、あなたの会社も、過去に制度改定したことがある場合、この調整手当を支払っていませんか?

そして、もし、この調整手当を支払っている場合、あなたは「この調整手当は、いつまで払い続ける必要があるのか」と感じていませんか?

当然、調整手当を止めるのは、最終的に会社が決めることです。しかし、給与の減額を決断するのは、経営者として大変難しい問題です。その結果、調整手当を払い続けている、という会社は多いです。

 

あなたの会社では、その調整手当をいつまで支払い続けますか?
そして、その調整手当はどのように減額しますか?

給与手当はシンプルに!

過去、皆勤手当が会社の仕組みとして機能していたように、時代に合った手当を導入することは必要です。一方で、従来の手当を残して新しい手当を増やすようでは、各手当の目的が希薄化してしまいます。

つまり、時代の変化によって皆勤手当が機能しなくなったのであれば、制度改定時には、それらの手当は廃止することが必要です。でも、実際には、手当が見直されていない会社が多く存在します。

また、調整手当のように、人事制度を改定する毎に、旧制度と新制度との整合性を担保するために、手当を増やしている会社が存在します(厳密には、専門家によって増やされているわけですが)。

 

何事もシンプルにすることが大切です。当然、管理の手間を削減するためにも、給与体系でも余計な手当はなくしてシンプルにするべきです。

そこで、当方が提案している給与体系は、必要最低限の手当だけを残し、簡潔な給与体系を提案しています。当然、先に挙げた、皆勤手当や調整手当も、廃止することをお勧めしています。

 

では、どのようにして、皆勤手当や調整手当を廃止するのか?

その「やり方」をお伝えする前に、もう一つ、見直したい給与手当についてお話させて頂きます。

実は見直したい、もう一つの給与手当

あなたの会社では、こんなことはありませんか?

  • 入社してだいぶん経つし、給与もアップしてあげたいので、部長にした社員がいる。だけど、思ったような成果が出てこない!部長職を外したいけど、一度、昇給させた手前、そう簡単に役職を外せない!どうしたらいい?
  • 優秀な社員がいる。彼が「辞めます」と言わないためにも、まずは給与面では満足してもらっておきたい。そのために、彼を部長にしたいけど、既に部長のポストは埋まっている。今の部長を降格させるわけにもいかず。。どうしたらいい?
  • やっぱり、会社は実力主義!実力に応じた昇格・降格は当然!若くても優秀な社員が役職に就くのも当然!でも、あの部長は「自分のポストが脅かされる」と思っているのか、部長の下に付いた社員はよく辞めて、人材が育っていない。。どうしたらいい?
  • 優秀な社員がいる。彼が「辞めます」と言わないためにも、まずは給与面では満足してもらっておきたい。そのために、彼を部長にしたいけど、既に部長のポストは埋まっている。今の部長を降格させるわけにもいかず。。どうしたらいい?

人事コンサルタントとして経営者とお話しする中で、上記のようなお悩みをよく聞きます。この悩みの元になっている手当が、役職手当です。

役職手当は、多くの企業が導入されており「支給するべき手当」と考えられる傾向にありますが、役職手当が課題の原因になっている、という会社も実は多いのです。

あなたの会社は、そのようなことはありませんか?

もちろん「現在、役職手当を導入しているけど、何も問題がない」という会社は、そのまま運用して頂いても結構です。しかし、あなたの会社で、先に挙げたようなお悩みを抱えているなら、役職手当を見直す必要があります。

見直す給与手当は基本給に含める

では、皆勤手当・調整手当、更には役職手当など、給与手当を廃止する場合、どのように見直せばよいのでしょうか?

今まで支給されていた手当が支給されなくなると給与が減り、社員が困窮することになります。このため、単純に手当を廃止するわけにはいきません。

では、見直したい給与手当を廃止するには、どうしたらいいのか?

 

それは、シンプルに「基本給に含める」ことです。つまり、従来の基本給に、廃止したい手当額を足すだけです。

「え!そんなのでいいの!?」という声が聞こえてきそうですが、それで大丈夫なのです。廃止したい手当は、皆勤手当も、調整手当も、更には役職手当であっても、大原則は基本給に含めてしまえばいいのです。

 

とは言え、人事制度でも重要な役割を担う給与は、そのような単純な方法で解決できるわけがなく、それは「考え方」が伴っておく必要があります。つまり、廃止する手当を「基本給に含める」というのは、あくまでも「やり方」に過ぎません。大切なのは「考え方」です。

つまり、どのような「考え方」で「基本給に含める」のか。この「考え方」がしっかりしていなければ、会社の仕組みとして給与制度が機能しなくなります。

「やり方」の前提にある「考え方」

繰り返しとなりますが、「廃止する手当を基本給に含める」という「やり方」は単純です。でも、その「やり方」が会社の仕組みとして機能するためには、「やり方」の前提にある「考え方」が極めて重要です。

しかし、専門家でも、その「考え方」が伴っていない場合が多くみられます。それは、皆勤手当を残している会社が多く存在することからもわかります。

また、調整手当とは「旧制度で高く支払っていた給与を、新制度の変更に伴って適正な給与に正すための調整」であるはずです。本来ならば、時間をかけて調整手当をゼロにしていく仕組みが必要です。

ところが、多くの経営者は「この調整手当はいつまで支払えばよいのか?」と悩んでいるわけです。ここに、調整手当を導入した専門家に「考え方」が伴っていないことが分かって頂けると思います。

この「考え方」が伴っていない「やり方」では、制度改定が失敗することは必然と言えます。

人事制度の改定で失敗しないために

つまり、あなたの会社で人事制度の改定で失敗しないためには、人事制度に対する「考え方」となる知識を身に付ける必要がある、ということです。

そして、会社の経営理念や経営方針に沿った人事制度を提案してくれる社労士や人事コンサルタントを選定できるまで、人事制度に対する理解を深めることが必要である、ということです。

とはいえ、足元の経営に加えて、人事制度に関する正しい「考え方」である知識を身につけ、専門家を選定できるまで理解を深める、ということはお忙しい中小企業の経営者が実践することは、現実的でないことも事実です。

もっと前に知っておけばよかった
中小企業のための人事制度セミナー

そこで、今回、90分のセミナーで、あなたの会社の人事制度の改定を成功させるために必要な、人事制度の「考え方」について、お伝えします。

また、今後、人事制度の導入・改定をお願いすることになるであろう社労士や人事コンサルタントの選定基準についても、お伝えします。

本セミナーに参加することで、あなたはどうなるのか?

この90分のセミナーを通じて、あなたは以下が得られます。

  • 人事制度に関する基礎となる「考え方」を理解することができます
  • あなたの会社の経営に沿った人事制度を選定する基準が分かります
  • あなたの会社の人事制度の方向性を決めることができます
  • 今後、人事制度を改定する時、どのような専門家を選べばよいかが、わかるようになります
  • あなたの会社の経営に沿った人事制度を選定する基準が分かります

セミナー内容を一部紹介します

人事制度は人財育成の仕組み

「企業は人なり」



これは、経営の神様と呼ばれた松下幸之助の名言の一つです。当然、ここまでお読み頂いているあなたも、会社が社員の皆さんに支えられていることは、十分に理解されていると思います。

そして、そのようにお考えの経営者から「ウチの社員は人材ではなく人財と思っています」という言葉はよく聞きます。あなたも、自分で使ったり、知人の経営者が使っている場面に遭遇したことはありませんか?

では、この時の“人財”とは、どのような社員を指すでしょうか?
そして、社員を“人財”へと育成するのは、誰でしょうか?

人事制度には、色々な意図が含まれていますが、その一つが「人材育成」です。つまり、人財に育成するためには、人事制度という“仕組み”が必要なのです。

人事制度は人財育成の仕組み

人事制度と一言で表しても、実は3つの制度から成り立っています。その3つの制度が以下です。
 
  • 等級制度
  • 報酬制度
  • 評価制度

 

そして、この3つの制度がお互いに関係し合うことで、1つの人事制度として機能します。つまり、人事制度を人財育成の仕組みとして機能させる上では、この3つの制度が揃っておくことが必要です。

しかし、専門家によっては、この3つの制度の関係性を理解せずに、そのうちの1つの制度だけを導入することを提案することがあります。あなたが依頼しようとしている専門家は、この3つの制度をセットで考えてくれていますか?


人事制度の基礎にあるもの

人事制度を構成する3つの制度は、一度に成立したのではありません。人事制度と強く結びつく、雇用制度の歴史の過程で成立しました。

そして、この雇用制度は始まりは江戸時代に遡り、昭和初期の世界大恐慌や第二次世界大戦の影響を強く受け、日本政府による働きかけも、人事制度の成立に影響を与えています。

これらの人事制度の歴史を踏まえながら、人事制度の基礎にあるものが何であるかを説明します。


人事制度は設計よりも運用がキモ

既に述べたように、人事制度は経営に沿った制度であることが必要です。では、経営に沿った制度を設計さえすれば、良いのでしょうか?答えは「否」です。

人事制度の成立には歴史的な流行がありますが、同じような制度が繰り返し登場します。何故、歴史的に同じような制度が繰り返し、提唱されるのでしょうか?

それは、制度設計だけにとらわれているからです。つまり、人事制度の人材を育てる仕組みは「設計と運用の両立」によって初めて機能します。

しかし、専門家によっては設計のみを重視し、運用を軽視する傾向にあります。その結果、人事制度が経営に沿わない制度になってしまうのです。あなたが依頼を検討している専門家は、制度設計だけでなく、運用のサポートもしてくれますか?


300社以上での実績がある人事制度とは?

では、具体的に、どのような人事制度を導入すべきか。もっと厳密に言うなら、‟日本の中小企業が”導入すべき人事制度はどのような制度か?

私がクライアントに提案する人事制度は、300社以上での実績がある人事制度です。この人事制度は、一代で売上2兆円規模にまで成長させた一流企業で確立された会社で確立された制度です。この企業が成長した背景には、数多くのM&Aが寄与していますが、M&A先には、この企業と同じ人事制度が導入されています。

つまり、多様な業種で機能するほど汎用性があります。加えて、この人事制度は、制度として機能するために、設計よりも運用に重きを置いていることに特徴があります。

この人事制度を採用するか否かは、経営者のあなた次第ですが、きっとあなたの会社でも採用できる人事制度だと確信しています。


最後に

ここまで読んで頂いているということは、あなたは人事制度に関して課題を感じ、お悩みになられているのだと思います。しかし、これ以上、人事制度に関して悩まないで下さい。

人事制度の難しさは「日頃の業務では、社内でのノウハウが全く蓄積しない」という事実です。

つまり、人は問題が生じた時、まず初めに自らの経験を元に問題解決策を探ろうと、経験や記憶のデータベースから解決策を探ります、これが悩みの始まりです。

しかし、人事制度に関するノウハウ(経験・記憶・知識)は蓄積していないので、悩んでいても、その先に答えはありません。つまり、悩んでいても「何も前に進まない」のです。

この悩んでいる状態を打破するために、次に新しい知識を入れようとしても、ご自身の中で咀嚼するには時間を要します。

あなたが、人事部長であれば、そのやり方でも結構かと思います。しかし、あなたが経営者で、経営に関する一切の業務に取り組んでいるのであれば、もう、これ以上、悩まないでください。

講師紹介

安孫子 貴(ABIO Takashi)
ABC Office 代表
京都大学卒。東京大学大学院修了。神戸大学大学院(MBA)修了。
大学院修了後、エンジニアとしてメーカーに14年間勤務。在職中に、神戸大学にて経営学修士(MBA)を取得。
現在、経営のサポート・スタッフとして、人事制度構築やマーケティングの支援を行っている。

流行りの知識やノウハウ、つまりは「やり方」だけを教えるのではなく、その背景にある「考え方」までお伝えすることを信条している。経営者の良き理解者として、経営者の“心”に寄り添い、経営者が本当にやりたいと肚落ちする手法を提案し、具体的な行動を後押しすることを得意とする。

中小企業の経営資源が限られている中で、経営サポート・スタッフとして、アドバイスだけでなく、自らも手足を動かすことで、クライアントの経営に携わる。人事制度からマーケティング・生産管理を専門とし、経営者の悩みに、あらゆる角度からアドバイス提案している。

略歴

新卒で大手製造メーカーに就職。学生時代の恩師に「製造メーカーで一番偉いのは、現場だ」という言葉で送り出され、それを信条に生産技術エンジニアとして、現場に寄り添った姿勢で多くの技術課題を解決。在職中に出願した特許は23件。

エンジニアとして成果を出す一方で、会社貢献には、技術的な課題解決よりも、組織の課題解決がより重要であることに気付く。そして、将来、本当に会社に貢献するためには、経営学を体系的に学ぶ必要があると考え、社会人大学院でMBAを取得。

その後、現在の人事コンサルティング会社のパートナーコンサルタントとして、クライアント企業の人事制度改革や管理会計導入の実務をサポート。現在では、パートナーとして活動する他に、直接契約のクライアント企業でも人事制度改定を実施。

この人事制度を知る以前、成果を出すための組織開発には、リーダーシップやモチベーションなどの組織論がより重要であると考えていた。しかし、人材を活かす組織論の前提には、人材育成の仕組みである人事制度が基礎にあることを知る。

この人事制度の重要性を中小企業の経営者にお伝えする必要があると考え、積極的にセミナー活動を行っている。