耳鼻咽喉科疾患

一般の方には、なかなか理解しにくい耳鼻咽喉科疾患について簡単に解説してみました。病気の理解の参考にされて下さい。

つじ耳鼻咽喉科クリニック
川崎市宮前区土橋3-3-1ドゥーエアコルデ203
044(862)8741

急性中耳炎

  • ”うみ” がたまって鼓膜が黄色くはれています。
  • 細菌感染なので、鼻かぜなどの後に起こります。
  • 通常は強い痛みがあります。
  • 鼓膜の内側の炎症なので、耳の穴から水が入ったりしてなるわけではありません。
  • 抗菌剤の投与や鼓膜切開が必要です。
  • 鼻を強くかみすぎることが、誘因となる場合もあります。
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滲出性中耳炎

  • 鼓膜の下の方に”褐色”に見えるのは、滲出液です。
  • どちらかというと慢性化した中耳炎です。
  • 痛みよりは、閉塞感や軽度の難聴があります。
  • 滲出液の排泄を促す薬や耳管通気を行います。抗菌薬もを使うこともあります。
  • 鼓膜切開や鼓室穿刺が有効な場合もありますが、長期化する場合には鼓膜換気チューブの挿入が必要な場合もあります。
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慢性中耳炎

  • 鼓膜に穴が開いた状態です。
  • 耳だれと難聴が主症状ですが、本人が気づいていない場合もあります。
  • 耳だれは抗菌薬の点耳や内服で軽快します。
  • 根本的に穴をふさぐには、手術治療が必要です。
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中耳真珠種

  • 骨を溶かして進行していくこともある注意が必要な疾患です。
  • 存在部位や大きさなどによって、難聴、めまい、顔面神経麻痺など様々な症状が生じます。
  • おとなしい場合には、経過観察をする場合もありますが基本的には手術的に摘出すべき病変です。
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外耳道真菌症

  • 耳の穴の中にかび(=真菌)が増殖した状態です。
  • 綿棒や耳かきをしょっちゅうしていると、耳の穴が常に湿った状態になり、真菌が増殖します。真菌は乾酪(=チーズ)様になるため、耳がふさがった感じになります。鼓膜が溶けることもあります。
  • 抗真菌薬の点耳、軟膏などが用いられますが、自分で耳を触らない注意も極めて重要です。
  • 治るまで時間がかかるので、根気良い対処が必要となります。
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耳垢栓塞

  • みみあか、で耳の穴が埋まった状態です。
  • 自覚症状に乏しい場合もありますが、耳がふさがった感じがしたり、ガサガサいったり、聞こえにくくなる場合もあります。
  • 小さなお子さんの場合には中耳炎に気づかれなくて見逃される場合もあります。
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急性扁桃炎

  • ウイルスや細菌によって起こります。
  • のどの痛みや発熱が認められることが多いです。この方は38度の発熱でした。
  • 細菌性であれば、抗菌剤が有効です。ウイルス性だと抗菌剤は効きません。この場合は対症療法になります。
  • 食事が食べられない、発熱が続く場合は点滴や入院が必要です。

  • 口が開きにくい場合は扁桃周囲炎や膿瘍の可能性があるので、十分な注意が必要です。
  • ただし幾分白くなっていても痛みや熱がない方は特別お薬を必要としない場合もあります。
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急性喉頭蓋炎(喉頭浮腫)

  • 喉頭蓋(=声帯の上にある”ふた”のような部分)が腫れる疾患です。
  • 急速に悪化すると窒息死する、耳鼻科領域では最も危険な疾患の一つです。
  • 下の正常な喉頭蓋に比べて、上は厚ぼったくなっている(青矢印部分)のがわかります。
  • 入院での点滴治療、切開(乱切)が有効な場合もありますが、窒息の危険がある場合には緊急気管切開が必要になる場合もあります。
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声帯ポリープ

  • 右の声帯(向かって左側)に赤く丸く見えているのが声帯ポリープです。
  • 声を酷使する方にできやすいです。
  • 日常生活上、困る場合には切除が必要です。
  • 通常は癌化していくことはありません。
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声帯結節

  • かぜをひいているときや痰が多いときに、長時間しゃべりすぎると声帯結節になり、声がかれます。
  • かぜを早く治すことが重要ですが、発声を控えることがさらに重要です。
  • うがい、乾燥の防止なども必要ですが、改善するのに時間がかかることは覚悟しましょう。
  • 難治性の場合には手術も行われます。
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喉頭がん(=喉頭悪性腫瘍)

  • 声の嗄れで気づくことが多いです。
  • 原因は不明です。喫煙者にやや多いしょうか。
  • 手術や放射線治療などが病状に応じて選択されます。
  • 喉頭全摘が必要な場合には術後、声が出せなくなります。食道発声や電気喉頭などが声の代わりとなります。
  • この方は放射線で完治したようです。
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咽頭がん

  • 画像はのどの後ろの壁にできた咽頭がんです。
  • 若い人にみられることは稀です。
  • ヘビー・スモーカーやヘビー・ドリンカーは注意が必要です。
  • まずは放射線治療が主体になりますが、病気の大きさや範囲などによって治療方針は様々で、手術、化学療法も含めた集学的治療が行われます。
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アレルギー性鼻炎

  • スギなどの花粉、ハウスダストなどが原因となります。動物の毛なども注意です。
  • くしゃみ、鼻水、鼻つまりが3主徴ですが、症状は人それぞれです。
  • 下(正常)のカラっとした鼻と違い、上(アレルギー性鼻炎)では水っぽく、特に右は空間(黒い部分)がなくなっています。鼻つまりが生じています。

     

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慢性副鼻腔炎

  • 細菌感染の反復や遷延が原因となりますが、アレルギー性の体質が関連する場合もあります。
  • 黄色い鼻、鼻つまりの他、頭痛、頬部痛、歯痛、においがわからない、鼻声などの症状がみられることもあります。
  • 上の方のように黄色いうみがみられることもあれば、下の方のようにポリープ(光っている部分)があるタイプもあります。
  • お薬で治らない難治性の場合には手術治療が必要になります。
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突発性難聴

  • ある日、突然聞こえなくなる病気です。耳鳴や閉塞感などで気づくときもあります。
  • ウイルスや過労、ストレスなどが誘因となることもあります。
  • 右の ”実線” と比べると左の ”点線” は大きく下がっていることがわかります。左突発性難聴の男性です。入院治療となりました。
  • ビタミンB12、循環改善剤、副腎皮質ホルモンなどが処方されます。難聴がひどい場合には点滴治療や入院が必要になる場合もあります。
  • しかし自然軽快するタイプもあるので(後述)、何でも恐れることはありません。
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低音障害型感音難聴

  • きっかけなく耳の閉塞感が生じます。自分の声が頭にこもる、耳鳴がする、聞こえにくいなど症状は色々です。
  • 過労、ストレス、寝不足などが誘因となりえます。
  • 右の ”実線” だけ左の方が下がっています。125HZ、250Hz、500Hzと低い音が聞こえにくいことがわかります。
  • ビタミンB12、循環改善剤、利尿剤、時に漢方薬が処方されます。
  • 自然軽快する場合もありますが、治療をしても繰り返す場合もあります。めまいやふらつきを伴ったり、繰り返す場合はメニエール病と病名が変わります。
  • 薬を飲むことも重要ですが、長引いたり繰り返す場合には休息、睡眠時間の確保、ストレスのコントロールが必須です。
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耳管開放症

  • 耳管が開きっぱなしになったり、閉じずらくなることで耳の症状があらわれます。
  • 耳のつまり、自分の声がこもってきこえる、呼吸の音が耳に響くなどが典型的です。
  • 原因は不明の場合も多いですが、急な体重の減少、脱水、妊娠などは契機となることもあります。
  • 左の音響法の結果を見ると嚥下とともに開いた耳管が開きっぱなしになっていることがわかります。
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聴神経腫瘍

  • 神経の外側にある膜を”神経鞘”と呼びます。前庭神経の神経鞘腫は多くは難聴(80%)で発見されます。また40%にめまいを認めます。脳腫瘍ですが、頭痛や吐き気は3~5%程度と低いです。顔面神経麻痺が起こることがあります(2%)。
  • 良性腫瘍なので通常は命に係わることはありません。
  • 治療的には手術や放射線(ガンマナイフ)などが行われます。
  • 良性のため、小さい場合には経過観察のみになることもあります。
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聴神経腫瘍②

  • 症状は半年前からの難聴です。

  • 左の ”点線” が下降しています。
  • 大学病院で手術となりました。
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