木造伝統デザイン

省エネ建築の融合
伝統デザインを採用した「社寺建築」。
今後の日本文化を伝承する上でも残していきたい伝統です。
 
ただ、「底冷えする」「長時間いるのがつらい」という声も多く聞かれます。
 
21世紀の社寺建築は、伝統を重んじながらも、これからの人たちにやさしい建築であり、地球環境にも優しい建築であることが望まれます。
 
そういったなか、誕生したのが「伝統木造デザイン+省エネ建築」を融合した龍仙寺です。


夏涼しく、冬温かい室内環境を実現
木造伝統デザインの社寺建築は、基本的に断熱性と気密性がとりにくい工法で作られます。
その理由は、「雨風をしのぐ」ための建物として日本の建築が発展してきた背景があります。
 
ただし、21世紀に入った現在、日本の気候は亜熱帯化し、冬の底冷えも現代人にとっては非常に厳しいものになりました。そういう背景もあり、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の近代的なデザインの冷暖房完備の社寺建築が増えました。
 
では、木造伝統デザインでは、どうようの建築を作ることが不可能なのでしょうか?
実は、可能です。
 
それを実現させたのが、この「龍仙寺」です。
2019年6月に無事、落慶法要も終えました。
「本当に夏涼しくて、冬はビックリするくらい温かい」
「光熱費もあまりかからないので驚いた」
と、関係者の方からも声をいただいています。

では、どうずればこのような建物を作ることが出来るのでしょうか?


社寺建築専門の「金剛組」と弊社による省エネ監修のコラボレーションで実現

この龍仙寺のプロジェクトの前に、弊社の代表八納が、木造2階建て耐火建築物の「りゅうせん幼稚園」を手掛けたことからスタートしました。
 
木造で耐火建築にすることを得意にしている八納が、さらに省エネ性能を高めた「エコ施設」を実現。
夏涼しくて冬あたたかい施設が完成しました。
「八納さん、これから建て替える本堂のほうもこれからの時代のことを考えて、夏涼しく冬温かい室内環境を実現できないか?」という相談から始まりました。
 
お寺の意向で、実施設計と施工を金剛組が担当することが決定。
社寺建築では、日本一の実績を誇る施工会社です。
 
天王寺にある金剛組の本社に「どうすれば伝統デザインの社寺建築に断熱と気密を持ち込めるか?」をディスカッション。
 
まず、伝統デザインに断熱と気密を取り入れることに対する意味を理解してもらわないといけません。
「木は生き物」
「木は季節によって動くもの」
「材料が行っている呼吸を殺したくない」
という、施工者側の思いに対して、合意点を見つける必要があります。
 
そこで、長時間にわたりディスカッションを行った末、その合意点を見出しました。
金剛組が描く実施設計図面に細かく断熱材と気密シートを組み込むために図面のチェックを重ねました。
 
また、現場においても断熱と気密施工の精度を高めるために足を運び、現場監督とも話しあいながら施工を進めていただきました。
 
特に、天井には360mmの高性能グラスウールを設置。床は、床下から暖冷房の空気がまんべんなく噴き出す、空調システムを組み込みました。
 
その結果、非常に快適な本堂が完成しました。
木造伝統デザインの社寺建築の建て替えで省エネ化は可能か?

 木造伝統デザインの社寺建築は、短くても200年。手を入れながら400年は持たせていきたいと金剛組が言っていましたが、鉄筋コンクリートだと寿命は長くて80~100年ぐらいになることから考えると、後世の人たちにも受け継ぎやすい施設になる可能性があります。
 
ただ、木造は白アリの問題や冬の寒さが堪える、暖房費が非常に高くなるなど悩みも尽きません。
 
では、この「龍仙寺」のように、施設の省エネ化は可能なのでしょうか?
 
もちろん、可能です。
建て替えのプロジェクトを立ち上げるときには、設計、施工、省エネコンサルタントの3社がチームを組んで臨むようになります。
 
設計は、施工会社がやる場合もあれば、設計事務所がやる場合もあります。
プロジェクトがスタートするときには、まず省エネコンサルタントである弊社を指名していただければ、その後のチーム作りのサポートも一緒にさせていただきます。
 

省エネ化によるコスト増はどの程度か?

 夏涼しく冬温かくなったからといって、莫大な費用が掛かっては意味がありません。
ケースバイケースですが、初期投資した費用は、その後の光熱費の軽減分(省エネ化しなかったときの光熱費と省エネ化した時の光熱費の差額)の約10年~15年で元が取れる経済効果を狙っています。
 
特に社寺建築のように高寿命の施設の場合は、施設完成から10~15年以降は、光熱費軽減のメリットをずっと享受できるようになります。
 
 
木造の伝統デザインを考えているのなら

 弊社は、木造伝統デザインの社寺建築にも精通し、かつ、省エネ化を図るノウハウも蓄積しています。
木造で建てれるかどうか?は、その地域の諸条件にもよりますが、防火地域以外であれば、木造の伝統デザインを活かした木造建築が可能です。
 
 省エネ化を図った施設がどのようなものか?を体験されたい場合は、弊社が窓口になり、施設の見学のご案内も可能です(広島県安芸郡府中町にある龍仙寺 広島駅からタクシーで10分程度)。
 
 実現可能かどうかなど、聞いてみたい方はまずはご一報ください。

会社概要
会社名 株式会社  G proportion アーキテクツ 一級建築士事務所
カブシキガイシャ ジープロポーションアーキテクツ
所在地
734-0005
広島市南区翠4-9-13
対応可能範囲 全国 まずはお気軽にご相談ください
連絡先 082-207-0888
実績

省エネ化を図った木造伝統デザインの本堂 1棟  庫裏 1棟
耐火による認定こども園、幼稚園、保育所 5園
障害者グループホーム3棟  注文住宅設計110棟

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