家族信託とは?
費用についてのまとめ

将来の不安を抱える方は、家族信託のことが気になっていることでしょう。万が一のことがあったときに、適切に財産を管理してもらいたいと考える方は少なくありません。家族信託は資産家だけのものではなく、将来の介護費用にも関係しているのです。家族信託の詳細や費用について解説していきます。

■家族信託とは?

・近年注目される家族信託

家族信託とは、自分が正しく判断できなくなったときのために、適切に管理を任せることです。自分が亡くなった後のことは遺言書があますし、認知症になったときには成年後見制度があります。しかし、家族信託なら家族や親族に管理を託せるので、報酬が発生しない方法も選択が可能です。

・生きているうちから利用できる

遺言書は本人が亡くなったときに効力を発揮しますが、家族信託は生きているうちからも利用が可能です。生前の対策も一緒にできるので、自分に万が一のことがあったときに、適切に財産を管理できるようになります。

・認知症の際の財産管理ができる

自分が認知症になったときに適切な財産管理ができるようになります。成年後見制度では自分が認知症にならないと開始することはできず、家庭裁判所の許可が必要で手間がかかります。家族信託なら自分が認知症になる前から開始が可能で、将来の不安を解消しやすいでしょう。

■家族信託に関係する税金

・贈与税

家族信託では受託者・受益者・受託者の3者が当事者となります。委託者から受益者に対して財産が移ると贈与となるため、贈与税がかかってしまうでしょう。相続税と比べて贈与税は非課税部分が少ないので、税金対策として受託者としておくことが一般的です。

・相続税

家族信託で受託者が亡くなり、受益者が相続した場合は、相続税が発生します。2018年からは事業継承税制の導入により、家族信託が必ずしも有利とはいえなくなりました。事業継承する場合は、どの方法が税金対策になるのか、専門家とよく話し合っておくようにしましょう。

・固定資産税

家族信託で不動産を扱う場合は、委託者から受託者に対して名義変更することが一般的です。名義変更した場合は、その名義の者が登録免許税や固定資産税を支払う必要があります。不動産の金額が高額の場合は、家族信託で名義変更をおこなっておくとメリットが高くなるでしょう。

■家族信託で相談できる専門家について

・司法書士

司法書士は法律で定められた業務を行う専門家のことです。たとえば登記や供託を扱う業務です。司法書士より弁護士の報酬が高くなると考えられがちですが、どちらも報酬に上限があるので、弁護士だからといって高額報酬になるわけではありません。

・弁護士

法律の専門家として弁護士が挙げられます。弁護士とは司法試験に合格して、弁護士資格を持っている専門家のことです。交渉や相談なども請け負っているので、家族信託の対応も可能です。ただし、弁護士にも得意分野があるので、必ずしも家族信託に詳しいわけではありません。

・税理士

税金対策として家族信託を活用する場合は、税理士に相談するのもひとつの方法です。税に関する幅広い知識を持ち合わせているので、家族信託に限らず税金対策を指導してくれるでしょう。

■専門家に相談したときの流れ

・相談する

最初は専門家に相談することから始めます。家族信託を利用する目的はそれぞれ異なっているので、何を目的で活用するのか明確にしなければなりません。それぞれの家庭の希望に合った設計が必要となるので、相談からはじめていきます。

・費用の見積もり

専門家に依頼することになると、費用が発生します。家族信託を専門家に依頼する前に、必ず詳しい見積もりを出してもらいましょう。専門家の種類によっても報酬金額が異なっているので、金額を安くしたいと考えているなら、複数の種類の専門家に見積もりを出してもらってください。

・契約の合意を取る

家族信託は当事者間で合意を取る必要があります。誰に財産管理を任せるのか明確にしなければならないので、当事者間でよく話し合うようにします。すべての人の同意が取れたら、契約書類を作成していきます。

■家族信託にかかる費用

・コンサルティング費用

専門家に家族信託の相談をする場合は、コンサルティング費用として、信託財産の1%程度が相場です。自分たちで家族信託をすれば費用はかかりませんが、知識がない人がやるには難易度が高いといえます。家族信託に精通している専門家に相談しながら進めていくことが一般的です。

・公正証書

家族信託で契約書を公正証書する場合は、作成費用や代行費用がかかります。書類の作成費用は3~10万円、代行費用は10~15万円くらいをみておきましょう。

・登記依頼費用

家族信託に不動産を含む場合は、登記依頼費用が発生します。名義を委託者から受託者に変更しなければなりません。自分で登記すれば費用はかかりませんが、司法書士に依頼すると8~12万円程度必要です。

詳しい家族信託の費用は、下記リンクで確認できます。

■まとめ

家族信託を活用したいと考えているなら、どの専門家に相談すべきなのか、費用はどのくらいかかるのか確認しておきましょう。自分たちで作業を進めていくことはできますが、多くの場合は知識が豊富な専門家に依頼しています。