マインドフルネスの効用
マインドフルネスの効用について、もう少し深く見ていきたいと思います。
マインドフルネスには、「個人」と「組織」の2つの視点から効用を確認することが出来ます。
まず、1つ目の個人についてですが、マインドフルネスを実践する事で、外部の刺激に対しての反応が変わってきます。
別の言い方をすれば、マインドフルネスによって思いやりや優しい気持ちが育まれるのです。
ストレス状況にある時、怒り任せにイラッとしたり、ショックな出来事があった時に不安を覚えたり、モチベーションを低下させる事もなく、その状況を意識的に捉え直す事が出来るようになります。
つまり、感情のコントロールがしやすくなっているという事です。
そして、2つ目の組織についてですが、マインドフルネスを実践する事で自己認識や自己制御の能力、思いやりといったスキルを組織にもたらす事により、人間関係などの揉め事にエネルギーを費やさず、本来あるべき仕事に向けるパワーを全て向ける事に集中する事が出来ます。
マインドフルネスを通して、組織の一人ひとりが変わる事で、組織としての「共感力が高い決定」を行う事ができるので、積極的なポジティブな組織づくりが可能となります。
Googleがマインドフルネスを導入した理由は?
Googleという会社は、日々イノベーションの進化があり、高い目標を掲げた仕事に取り組む世界でも類を見ないエリート集団ですが、世界でも類を見ないという事は、日々困難な事が起きているという事です。
その中には、人間関係であったり、仕事に対するモチベーション、ストレスなどによる精神疾患や身体への影響など、多岐にわたるわけですが、Googleではマインドフルネスの実践により「認知能力の向上」、「ストレスの軽減」の効果に関心を寄せています。
そして、自己認識と自己制御の力を持っている人は、そうでない人に比べて仲間との一体感を生み、調和を持って働き始め、慈悲に基づく決断を下したり、より大きな利益に基づいた決断を下す事にも繋がるのです。
Googleでは、家族よりも長く過ごす職場で、職場の在り方はたくさんの方に影響をもたらす事を理解しており、職場でのマインドフルネスを導入する事は、企業として、個人としてメリットがある事だと判断しているのです。