皆様、ご承知のように新型コロナウイルスの感染予防のため、協会の行事が中止となりました。そのために記事がなく、「ほっとストローク中部」の発行も見合わせようかとも考えました。そんな中、次のようなエールを目にしました。「距離は離れても、心は繋げよう、行動は自粛でも、心は動かそう」(総会資料の中の「下平久美子理事長からのメッセージ」より抜粋)このことばに背中を押されました。心が繋がる一助になれば幸いです。

「コロナ雑感」   水野満子       

 皆様お変わりありませんか?新型コロナウィルスの騒動で皆様も様ざま感じたことがあったと思います。こんな時だからこそTAがお役に立ちませんでしたか?

テレビ報道から印象に残った事例です。(パチンコ店利用者のインタビューより)この状態を私なりに考えてみました。実はこの報道を最初に見た時、私は腹が立ちました。人生態度Ⅲ、CPの自我状態で反応したのではないかと考えます。

① 「自分はパチンコ中毒なので、店が開いていたら来てしまう。閉店していたら諦められるので閉店してほしい」この人の場合は、人生態度はⅣ、自我状態はAC、自分の能力へのディスカウント・他者の存在へのディスカウントがあるのではないかと推測しました。

② 「パチンコ店の従業員にも生活がある。このような店があってもいいのでは?」この方の場合は、人生態度はⅢ、自我状態はFC、状況のディスカウントをして自分の欲求を満たすことの言い訳をしているように感じました。

③ 「コロナにかかってもいい。」(笑いながら)この方の場合、人生態度はや自我状態より批判的なインタビューに笑顔(絞首台の笑い)で答えていることに違和感を覚えました。この人はゲームを誘っているかもしれません。

また、行列に向かって「子どもが外で遊ぶのを我慢しているのに大人がおかしいだろ」と怒鳴る光景も報道されていました。この人は第Ⅲの人生態度で、過剰なCPを否定的に使い、他者の存在をディスカウントしているようです。

これは私がTA的観察の訓練の一環として個人的に感じた感想です。新しい病の不確かな情報と、自宅待機を続けている不安やストレスが増大して、脚本が表面に出てきやすい状況になっているのではないでしょうか?こんな時こそ、TA理論を活用して、客観的に状況を把握し、自分自身を観察したいと思います。私は脚本行動をしていないか、思い込みやとらわれに縛られていないか、今を生きているか、今一度自分に問いかけてみた一コマでした。

 


さて、今のこの時期だからこそ共有したい思いやストロークがあるのではないかと考え、中部支部のHPや「はんなり倶楽部」から記事の投稿を呼びかけてもらいました。他にいただいた記事はまた別のテーマでまとめる予定です。ご協力にありがとうございました。ここをクリックして表示したいテキストを入力してください。

「ウィズコロナ時代の心理学」   
      田 中 雄 三  

新型ウィルスが蔓延して、私たちの生活が大きく変わってしまった現在、心理学は今までのままの考え方で果たしていいのかな?という疑問が湧いてきました。講座が密閉空間を作るのでインターネットを使ったり、カウンセリングも距離が近すぎるのでフェイスガードを使用したりと、技術面での工夫や変化はもちろんのこと、TAの理論や考え方も変わってくるような気がしています。例えば肯定的身体的ストロークってどうやって説明しますか?親密な交流は、実際に会わなくても出来るのでしょうか?そんな疑問への答えの糸口を、大人の頭ではなく子ども時代に帰って考察してみてはどうだろう?とちょっと飛躍してみました。メリーポピンズにきいてみたり、クマのプーさんのいる100エーカーの森を散歩しながら考えてみたり・・。飛躍し過ぎだと思われるかもしれませんが、そうでもしないと新型ウィルスは私たちの生活を根本的に変えてしまうと思っています。忘れてしまったあの頃にもどって、未来の心理学を考えてみるのも楽しいですよ。


ところで、はんなり倶楽部例会で畑中さつきさんがイギリスでの生活についてお話される予定でした。会はコロナウイルスの感染拡大防止のための自粛で、中止になりましたが、せっかくなのでお願いして書いてもらいました。

「還暦過ぎてロンドンに住む」   畑中さつき

息子家族をサポートするため、初めて6か月間のロンドン生活を体験することになりました。渡英したのは昨年の7月半ば、イギリスはこの時期がベストシーズンで、街のいたるところにきれいな花が咲き、最高気温が30度を超えることは珍しく湿度も低いのでとても気持ちよく過ごすことができます。恥ずかしながら、いつも曇天・霧のロンドンを想像していた私には夏がこんなに快適だとは思いもしませんでした。

困った面も多々あります。物がよく壊れる、修理を頼んでもなかなか来ない、テイクアウトの店で多めに注文すると何か一つは間違っている、バスの運転が荒っぽい、歩行者は赤信号でも自己責任⁈で道路を渡る、などなど。最初のうちは、この個人主義的いい加減さに戸惑うこともありましたが、こんなことは“あるある”らしく、いちいち腹を立てるのがアホらしくなるくらいで、このユル~い感じをロンドンの人達は普通の事として受け入れているようです。

前置きが長くなりましたが、今回は私が感じた「お年寄りと子どもに優しいイギリス」について書こうと思います。

多くの移民を受け入れ、あらゆる人種が混在するイギリス。私がイメージしている紳士の国イギリスはもう遠い昔の話と思っていましたが、どうしてそうではありませんでした。生活してみると、本当に「お年寄りと子どもに優しい」を体験することが多くありました。

小さな子どもをベビーカーに乗せてカフェに入ろうとすると近くにいる人がさりげなく扉を開けてくれる。子どもが寝ているとお店の人が席のスペースを広くとってくれる。バス停で待っていると先に乗るように促してくれるなど、生活のいたるところでそういう場面に出会いました。

お馴染みの2階建てバスの運転はかなり荒っぽくて(運転手にもよります)私も久しぶりに車酔いを経験したくらいですが、必ず車いす・ベビーカー用のスペースが確保されていて折りたたまずに乗り込むことができます。ある時急ブレーキで孫を乗せたままベビーカーが転倒したことがありました。運転手さんと乗ていたお客さんの一人が飛んできて「坊やは大丈夫か!」と起こすのを手伝ってくれ、運転手さんは「ストッパーをかけても倒れることがあるから、しっかり持ってね」と笑って私の背中をバンバン叩いて運転席に戻っていきました。私は「Thank you!」を連発しながらも、そんなことよりもう少し優しく走ってくれよ~とツッコミを入れたくなりましたが、こんな時も迷惑がられることもなく手を貸してくれる人が現れることにちょっとビックリしました。地下鉄もやはり各車両にそういったスペースがあります。多少混んでいても乗り込むと場所を空けてくれたり、時には「こっちに留めなさい」と招いてくれたり、子どもに話しかけてくれたりします。エレベーターのない駅の階段では当然のようにベビーカーを運ぶのを手伝ってくれるイケメン青年も。一度赤ちゃんを連れたお母さんから「階段を下りるのを手伝って」と声を掛けられ手伝ったことがありました。こうして助けてほしい時は自ら声をかけるのもいいなあと思いました。

滞在していた6か月間、子ども連れで嫌な思いをしたことがなかったのは、平等と奉仕を重んじる国という面もあるのでしょうが、日常的に交わされる「Hello」「Thank you」「Excuse me」「Sorry」「Please」「No problem」「You are welcome」「Don’t worry」。この短い言葉のストローク交換が盛んに行われることで、それぞれの宗教・文化・ことばの違いを埋め、互いに程よい距離を保ちながら共存できているのだと強く感じた異国での生活でした。

インタビューしました      

コロナウイルスによる子どもたちへの影響も気になる所です。
そこで子どもたちに関わる仕事をされている望月哲子さんと伊藤美保子さんに電話でお聞きしました。

不安からか幼児返りなどの行動が見られる一方、休校になったことで不登校傾向の生徒の生活が逆に整い、夜も眠れるようになり登校できるようになったケースもあるとのこと。また、いわゆる五月病と言われる症状がいまこの時期に出てきて、元気のなさが気になるそうで、望月さんは中学校の適応指導教室常駐担当として「よく寝る、ちゃんと食べる、体を動かす」など行動化しやすいわかりやすいことばでメンタルヘルスについて伝えているそうです。            

また、名古屋市の子どもの学校外の見守り施設に勤務する伊藤美保子さんも、同じように感じて気にかけておられます。今までとは違うソーシャルディスタンスの励行や手洗い、消毒の徹底などの負担もかなり増えているがことが分かりますが、感染予防に神経を使い、安全な環境の提供を心掛け、子どもたちの変化も注意深く見守っていくという心配りを心強く感じました。

お二人から、子どもたちを見守るプロの姿勢が印象深く心に残りました。

お忙しい中でのご協力ありがとうございました。

今後の研修についてお願い

コロナ感染症の収束予測がつきませんが、感染予防対策を

対策をとりながら学びを進めてまいります。

一部日程の変更やリモートでの講座になる場合があります。ホームページでご確認ください。


【編集後記】   編集担当  鈴木 京子見出し

今改めて、「時間の構造化」の理論を意識して使っています。言うまでもなく時間を構造化するのはストロークを得るためですが、ストロークの全体量が足りないと否定的なストロークがとげのように心に刺さってしまうこともあります。だから知恵を絞って、ストロークが得られるような時間の使い方をします。私は、よく海にも行きました。雄大な自然からの、地球上の小さな生命体である私という存在に対する無条件の肯定的なストロークを求めてです。
新型コロナウイルスに関しては正確な情報が不足により、自我状態「A」が働きにくくなり、情報を集めどう対処するかの司令塔が上手く働かないため、「C」も「P」も否定的に働き、不安も味わいますし、だれかを責めたくなったりもします。そんな中、TAで学んだことを使ってなんとか自分を保つ日々です。みなさんはいかがですか?

発行者 連絡先 

特定非営利活動法人日本交流分析協会中部支部

〒453-0041 名古屋市中村区本陣通5丁目6-1 

地域資源長屋なかむら1階


Tel:052-414-7035  fax:052-414-7036

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